例えば、知多半島に小さな藍染め屋さんが1軒あったら。
汚れちゃった、白い服。
染めなおせば、また着られるようになる。
飽きた白いカーテンもグラデーションに染めれば、
家の中がすっと明るくなる。
それがもし自分の手で染めることができたら、
愛着がわいて、更に長く着たくなる。
藍の可能性は無限大。
ものつくりに携わる様々な人も、工房に足を運んで染めていく。
布や、和紙、レザーに木。
いろんなものが、色を変えて広がり知多半島の人々の暮らしに寄り添い、日常に馴染むものが作り出される。
それは、江戸時代のようだけどちょっと新しい光景。
そしてその藍は、畑から。
知多半島で藍の葉を育てて、発酵させて蒅(すくも)とよばれる染料の素を作る。
知多半島産の蒅(すくも) で染める藍。
それを「知多藍」と呼んで広げていく。
小さな藍染め屋さんから発信される「知多藍」を
いろんな人が染めて、使い、藍の価値を知る。
そのために私は、ここ知多半島で小さな藍染め屋さん『紺屋のナミホ』を作ります。
藍の世界はまだまだ分業制が主流で
蓼藍(たであい)を作る藍農家と、蒅を作る藍師、藍染めをする染師がいます。
しかし『紺屋のナミホ』では、自分で畑から染料つくり、染めまでを一貫して行います。
そして『天然藍灰汁発酵建て』という昔ながらの伝統的な技法にこだわり染色します。
タデ藍の葉っぱを発酵させて作る蒅(すくも)という自家製の染料を用います。
材料は蒅と灰汁と貝灰とフスマ。時々お酒。
全て天然素材を使用し、科学的なものは一切使いません。
土地の気候や温度、水などにより、日々変動する藍の染液に合わせて
染め方も日々変える。
このように自然から作り上げられる、藍の曖昧さに寄り添い染色をします。
自然から生み出される色とは思えないほど、美しく神秘的な天然藍。
染めた布は引き締まって丈夫になり、燃えにくく、虫食いからも守り、長く愛用できます。
染料の元となるタデ藍は抗菌や消臭や保温効果が期待され、染めた布にもその効能は残るといわれています。
また、藍は傷を早く治すとされていることから、武士も好んで身に付けたり、ゲン担ぎとして「勝ち色(褐色)」とも呼ばれたり。
染め上げた直後は灰汁に覆われて茶色っぽくなった布は、水で洗うとスッと灰汁が流れて、冴えた青色が浮かび上がります。
良く晴れた日と、私自身の手で丁寧に染め上げた青い布。
愛知県の西側に位置する自然豊かな、知多半島。
地元である、知多半島に根を張りものつくりをします。
『紺屋のナミホ』の工房をかまえたら、まず“常滑焼の甕”で藍を仕込みます。
お酒は、常滑に嘉永元年から続く老舗の酒蔵、澤田酒造さんの「白老」を。
灰は、常滑焼を焼いたときに出る灰や、知多半島にあるピザ屋さんから分けてもらったものを使います。
ワークショップに使う布やアイテムは知多岡田にある竹内宏商店さんに“知多木綿”をご用意いただくことができました。
有松でもご協力いただき、知多藍で染めた有松絞の商品化も進んでいます。
『紺屋のナミホ』の藍染めは、できるかぎり知多半島のものでまわる藍染めを目指します。
工房や畑は常にオープンな場に。
仕事、趣味を問わず『藍染めをやってみたい。知りたい。』という人たちが気軽に染めに来たり、学べる環境を知多半島に作ります。
そして、その畑や工房をフィールドとし『伝える。』をキーワードとしたワークショップや、習い事、講習会を定期的に開催します。
そして、藍染めで今までにない新しいものを日々作り出します。
それは時には一人ではできないので、ものつくりをしている方々や地域の方と協力をして
常に時代に合わせて変化をしながら、藍染めを生かしたものつくりをし続けます。
知多半島の藍を伝え、残し、広めるために、『知多藍』という新しいブランドを作ります。
知多藍の定義は、「知多半島で仕込んだ、知多産の蒅で染めること。」
これから一人でも多く、藍染めをする人や藍染めのモノを使う人が増えれば
日常に溶け込む江戸時代のような暮らしの藍に近づけることができる。そして産業として『知多藍』の認知が広まっていけば、わたしがこの土地で藍染めをするという役割を果たすことができます。
常滑には、やきもの散歩道という観光地があります。
そこは昭和初期頃に常滑焼で栄え、今も煙突や窯や工場が残りノスタルジックな景色を残す場所。現在は小さな雑貨屋やカフェ、工房が立ち並び散歩しながら廻れるようになっています。
その街の中には、自分と同世代の仲間があつまり古民家カフェを作るんだと壁を塗り、
小さな団子屋にはおじいちゃんたちがぎゅうぎゅうに集まり昔話に花咲かせ、
聞き上手なオーナーが営むカフェには常滑の住人達がいろんな話のタネを抱えて今日も暖簾をくぐる。
そんな何気ない日常にわたしの藍も溶け込めたらなと、将来像を描くようになりました。
それからは、ものすごい速さでいろいろな物事が動き、私は常滑で出会うみんなをたどり、工房をつくりたい建物へと着きました。
そこはかつて、土管工場だった建物。赤く大きなレンガ作りの窯が残ります。
少し小高い場所にあって、景色も良好。頑張れば海が見えそう。
すぐそばには、常滑のシンボルでもある大きな大きな見守り猫の『とこにゃん』が手招きしています。
畑も、近くで貸してくださる人が見つかり、着々と準備が進みます。
工房所在地:紺屋のナミホ 常滑市栄町2-20
(工房の予定地は変更となる可能性がございます。)
藍の職人になる決意をしたわたしは会社員を辞め
3年後に知多半島へ戻ることを決意し岐阜県郡上市の山奥へ。
白山の修験道の途中にある「石徹白(いとしろ)」という小さな集落へ移り住み、藍の修業に専念しました。
その山奥に、小さくも凛とした佇まいの洋品店があり、
そこでは集落に昔から伝わる『たつけ』という野良着が並びます。
直線裁ちで、できるだけ捨てる場所が出ないように作られたズボン達を、現代に溶け込むようアップデートして、藍染めや草木染など昔から伝わる方法で染色をして服作りが行われています。
https://itoshiro.org/
藍に使われる「蒅」といわれる染料は、買うのがまだまだ主流ですが、そこでは、種をまき、畑で藍を栽培し、夏に刈り取り、冬に葉を発酵させて蒅を仕込みます。
その土作りから染までの工程を全て一貫して行うことに、これからの時代の新しさや藍を深く追及する意味を感じ、
藍染師だけでなく、藍農家と、蒅を作る藍師となって知多半島へ戻ることにしました。
そうして、ようやく今年の10月で3年間の修業期間が終わり知多半島へ戻りました。
知多半島にも、かつては藍染めがあったといわれています。
常滑焼の藍甕、藍の有松絞、藍染めされた縞模様の知多木綿など、歴史に残されています。
常滑焼、有松絞り、知多木綿。どれも今も残る産業。
そんな中、消えてしまった藍染めを知多半島に再び取り戻せたら。
更にアップデートして、よりおもしろいものつくりができれば。
現在実現に向けて、工房の改修が始まり日々奮闘中ですがまだまだ、力不足な点もあり、皆さんの応援を必要とします。
「人々の暮らしに寄り添い、日常に馴染むものつくりをする。」
そんな小さな藍染め屋さんを地元の知多半島でスタートをさせるために
ぜひ、ご協力をお願いいたします。
【リターンを一部紹介】
[3,500円]
巻いたり、拭いたり、カットして。
お好きな使い方で。
[5,000円]
丈夫で程よく柔らかい知多木綿の藍染めのカバー。
リラックスに◎ [6,000円]
藍染めの材料に使用する澤田酒造さんの「白老」。
白老のロゴ入り手ぬぐいとセットでご用意。
[8,000円]
フリーターコーヒーとのオリジナルセット。
村ごとオーガニック認定を受けているミャンマー産のコーヒー豆と、
同じコーヒーの花から採れたコーヒーハニー。
藍のコースターをセットに。
[10,000円]
工房より徒歩3分の古民家カフェimawoで1.5時間お茶ができます。藍のこと、移住のこと、その他、なんでも聞いてください。
[12,000円]
汚れた服、飽きた服。ありませんか。
染めなおしたら、また着たくなる。
[30,000円]
あなたの家に藍を建てに行きます。
[50,000円]
2日間で10人(以上)!
常滑のおもしろい人に合わせます!
【オープンまでの流れ】
1月~2月 クラウドファンディング
1月~2月 工房改修
3月 内装準備
4月上旬 工房オープン予定
【資金内訳】
・藍甕 200,000円
・蒅小屋製作費 700,000円
・内装改修費 600,000円
・備品、雑費 300,000円
クラウドファンディング手数料+その他 200,000円
お酒のリターンに関して、本プロジェクトは澤田酒造との共同起案となります。
澤田酒造 https://hakurou.com/p/about/terms
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-In方式で実施します。
目標金額を達成しなかったとしても、 終了日までの支援金を受け取れます。
コメント
もっと見る