【新リターン品追加しました!】

プロジェクト終了が近づいてきましたが、

非常に多くの方からもっと数を増やして欲しいと好評だった1万円コースの数が追加出来ることになりました!

 

 

■リターン品の内容は以下の通りです■

【プロジェクト応援コース:30個限定】

・柞の炭×1本

・FAAVO限定お礼の手紙

・大野製炭工場 コンセプトブック

・大野製炭工場レポート

(1年間限定4回発刊)

 

※注意点※

こちらのリターン品ですが、好評につき柞の炭の在庫がすでになく、今年の年末に再度、炭を焼き、ご用意させていただきます!

ですので、既存にあったコースのもの(7月に発送予定)とは異なり、ご用意でき次第発送させていただきます!(年末に発送予定)

あらかじめご了承くださいませ!


【ストレッチゴール125%に挑戦!】

 
皆さまの温かい応援とご支援のおかげさまを持ちまして、

目標金額100%を達成することが出来ました!!

 

本当にありがとうございます!

 

そしてあと残り8日を前に、この勢いで、植林のための土地の造成費250万円満額のご支援を目指そう❗と、目標125%のストレッチゴールに挑戦することと致しました!^^


残りわずかではございますが、もうしばらく、ご支援&ご協力の程よろしくお願いいたします!!

 

【ごあいさつ】

 

こんにちは、石川県珠洲市で炭やきをしています、大野製炭工場代表の大野長一郎です。(写真右から2番目)

 

大野製炭工場は、石川県内唯一の専業炭焼き工場で、2003年に開業者の父が他界した後、
僕が代表となり、現在は母とアルバイト2名を合わせた4名で1年中炭を焼いています。

 

「生まれ育った能登の豊かな自然と文化を次世代につなぐため、炭やきを生業として確立し、子どもを産み育てる場所としての豊かな自然の保全と、誇りをもって命を繋げていける持続可能な循環型地域社会を地元で実現する。」

 

それがこのプロジェクトにかける想いです。

このさき長文になりますが、しばしお付き合いくださいませ。



【炭やきビレッジ構想で3つの危機に立ち向かう】

今回のプロジェクトタイトルになっている、炭やきビレッジ(村)。

僕は、炭やきという生業をテーマにした村づくりを通して、3つの課題(危機)を解決することが出来るのではないかと考えています。

 

 

 

 

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    1.集落の存亡危機
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僕は、両親に炭やきで育ててもらいました。

そして生まれ育った地域を残したいと思っています。

 

しかしながら、この地域は深刻な過疎に直面しています。珠洲市の中でも、僕の住む東山中町は人口45人、全23世帯。

そのうち11世帯が高齢者の独居、地域の子どもはうちの子3人だけという限界集落です。

 

このまま何もせずにいると、地域を存続していくことは非常に厳しいのが現実です。

 

だからこそ、持続可能な産業で人々が暮らせる雇用を生み出す必要があるのです。

それも、この地域ならではの資源を活用した持続可能な産業を

 

 

 

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    2.里山の存続危機
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僕の住む珠洲市は、能登半島の最先端にあり

穏やかに季節が移り変わる豊かな自然と伝統的な暮らしが残されている地域です。

 

2011年には、珠洲市を含む能登の里山里海とそこに根付く文化が評価され

「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定されました。

 

人の暮らしと深い関わりを持ち、

人が適度に利用することで豊かな自然が形成/維持されてきた地域を里山と呼びますが、

僕が生業とする炭やきも、古くから地に根付いた文化/産業として、自然資源を持続的に利用できるよう里山を管理する役割を担ってきました

 

炭やきの過程にある、木の生育速度に合わせた伐採により、里山における多様な動植物の生態系の維持・保全と豊かな里海がつくられていたのです。

 

しかし、人が山に入らなくなったことや耕作放棄地の増加により、手入れ不足や更新伐が遅れ、簡単に伐れないほどに木は大きくなってしまうなど、今、能登の里山は荒廃しつつあります。

 

 

 

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   3.産業の衰退危機
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人が山に入らなくなったことの1つの要因として、炭やき産業の衰退があります。


先述の通り、古くから炭やきという生業はこの地に根付いた産業でした。
 

 

しかし、燃料革命による木炭の需要減少や、安価な外国産木炭の輸入におされ、

国産木炭の価格が下落。1965年に2000人弱いた県内の炭やき従事者も、2016年には約25人まで減少し、そのほとんどは後継者のいない60~80代です。

全国的にも、炭やき業者の廃業が相次いでいます。

 

この地に限らず、日本において”炭やき”は立ち行かない産業となり、里山を管理する機能もだんだんと失われていきました。

 

 

 

でも日本には潜在的な炭の需要がある。

 

炭やきの衰退に伴い打撃を受けているのが、日本を代表する文化 ”茶道”です。

茶道において湯を沸かすための木炭は欠かせないものですが、生産者数の減少などにより全国的に茶道用木炭の生産量減少が問題となっています。

 

問屋からも茶道用木炭が不足しているとの声があり、文化継承も危惧されているのです。

つまり、茶道用木炭をつくることに”炭やきの道”があると考えています。

 

茶道用木炭は、一般的なBBQ用の炭よりも高価格で流通しており、 炭やきとして茶道用木炭を作ることは、炭やきという伝統産業の継承だけではなく、1つの日本文化を守ることにも貢献できるでしょう。

 

ここを足掛かりに、もう一度”炭やき”という生業を、この地で”食べていける産業”として根付かせることが出来れば、人が住み、里山を守る人も増え、豊かな自然や文化を守りつなげることが出来る。

 

だから、

「 僕が住む地域を、炭やきビレッジ(村)にしよう。」

 

ここが炭やきビレッジ構想の原点でした。

 

 【”火を介してつながる村”】

ここで僕が思い描く炭やきビレッジを、みなさんにご紹介したいと思います。

茶道用木炭の生産地としてあるだけでなく、

木炭からもたらされる“火”をテーマにした村づくりを考えています。

 

<のれん分けならぬ”火分け”でつなぐ生業>

 

ある日、窯に入れる「火」について考えていたところ、集落にある白山神社の宮司さんから、自分で清い火を熾すことを教わりました。

 

そこで2013年12月、宮司さんにオリジナルの祝詞をつくってもらい、火熾し神事を行いました

 

白山神社には「菊理姫命(ククリヒメノミコト)」という火に纏わる神様が祀られていることから、僕も火を扱うので「火の神の力を治めてください、良い炭が焼けるように見守って下さい」という内容の祝詞にしてもらいました。

 

 

宮司さんに祝詞をあげてもらい、火打石で火を熾して火入れをし、熾した火は、工場の神棚の下に置いた火鉢で消さないよう守っていましたが、実はうっかり消してしまい...(笑)

何度か消して熾してを繰り返しましたが、消さないよう日々精進しています。

 


2013年以降は神事が出来ていないので今年こそは行いたいと思っています。

神事が終わった後には、お供えする能登の地の食材を調理して食べ、絆を深めたり感謝の気持ちを表す場にもなればと考えています。

 

いずれは村の神事として、毎年清い火を熾し、それまで繋いできたあらたかな火に足し続け、つないでいきたいと思っています。

そして、つないだ火は、集落で炭やきを始める人に分けていきたい僕のところで修業をした人たちが独立する時、自分の想いも火とともに受け継いでもらえたらと思っています。

 

 

<炭やき村-特色ある”キリコ祭り”の復活>

 

能登の祭りには、神輿の行く道を照らす巨大な灯篭―”キリコ”が欠かせません。

 

キリコを動かすには20人程の人手が必要になりますが、僕の集落も含め、人手不足でキリコの本数を減らしたりやめていった集落がいくつもあります。 

さらに、キリコの提灯も、蝋燭からLED照明にとって代わり、祭りの意味を答えられる者も少なくなってきたように感じます。

 

▲珠洲市内のキリコ祭©石川県観光連盟 

 

祭りは、この地においてコミュニティの維持には欠かせない文化です。

祭りを通して、地域のアイデンティティを醸成していけると考えています。

 


▶提灯にともす灯りは和ろうそくにして、各々の炭やき世帯がつないできた火を1つに寄せ集めて灯そう。

▶キリコは、東山中の急な勾配にも対応できるオリジナルキリコを作ろう。

▶お囃子の太鼓や笛の音色も、この地の物語を語り続けていくものにしよう。

 

祭りは、その地の自然の恵に感謝を示し祈りを捧げるためのもの。自然の恵みに生かされる僕たちだからこそ、責任をもって伝えていける。」

 


きちんと伝えていけば、きっとこの地のアイデンティティは、ずっとこの先もこの集落が残っていくことに資するものとなると信じています。

【炭やきビレッジ実現へ】

 そんな炭やきビレッジを思い描きながら、

これまで6000本のクヌギの植林に取り組んできました。

そして、今年を含めてあと2年の内に2000本を植えることが今一番の目標です。

 

というのも、上質な茶道用木炭が出来るクヌギを原料とし、改めて計画を立ててみると、

炭やきを生業としていくためには8000本のクヌギが必要だと分かりました。

 

クヌギは、育って伐採出来るようになるまでには8年間かかります。

1度植えると、伐採後も切株からは新しい芽が生え、また8年の成長を待って伐採するという循環サイクルが出来上がります。

 

 

しかし、能登には若いクヌギの群生地はありません。その時、目に留まったのが工場近くの道路沿いにある耕作放棄地でした。

 

ここからクヌギを植林しようと整地作業を始めましたが、想像以上に大変な作業でした。

とても苦労をして2004年、なんとか1000本を植えることが出来ました。

 

 2008年には初めて植林イベントを行い、

そこで珠洲で活動するNPO法人「能登半島おらっちゃの里山里海」と出会いました。

加えて東京で活動するNPO 法人からも支援をいただき、2009年から「おらっちゃの森づくり運動」として植林/育林を行っています。

その甲斐あって、2016年までの12年間で約6,000本の植林を達成できました。

 

 

金沢大学の調査によると、

耕作放棄地をクヌギ植林地にした場所では、

植林8年後、耕作放棄地では見られなかった森林生物種の再生が確認されました。

クヌギ植林をすることで、里山の再生と生態系保全を期待できるのです。

 

 つまり、この8000本の循環サイクルを作ることが出来れば、炭やきを営みながら

東京ドームのグラウンド2面分の里山を荒廃の危機から守ることが出来るのです。

 

炭やき1世帯につき東京ドームのグラウンド2面分、これが僕だけでなく、また1人2人と増えていけば行くほど、4面分、6面分....とさらにクヌギの植林地は広がり、産業の振興や集落の維持へと繋がる里山として守っていくことが出来ます。

 

-8000本の植林達成まで、あと残り2000本!

 

【その2000本のために・・・】

今回のこのFAAVOプロジェクトでは、

残り2000本を植林する土地の整備資金を募ります!

 

残り2000本を植えるための土地は確保したのですが、40年間も利用されずに放置されていたため、今は荒廃林となっています

 

ここにクヌギを植林するためには、まず雑木等の伐採と抜根、切株の処理をし、さらに深さ約1m程度の天地返しが必要となります。

※天地返し:重機で地面を掘り返し、表層と深層を入れ替える作業です。

 


なぜこれが必要かと言うと、

もともとこの土地は山林だったところを表土を削って農地にしたため、30㎝程掘ると「珪藻土」という地層にあたってしまいます。

クヌギは直根型の木なので根を下に深く伸ばしますが、
この珪藻土にあたると根の成長が阻害され、樹高が伸びないといった問題が起きるのです。

 

この土地を整備し、クヌギを植えることが出来るようになった暁には、

皆さま、ぜひクヌギを植えにお越しください!

 

 【最後に】

ここまでお読みいただいた皆様、

ありがとうございます。

 

これまで多くの人に支えてきてもらったおかげで、ここまで来ることが出来ました。

あと、もう少しです。もう少しですが、植林面積が広くなっていくにつれ、自分だけでなく沢山の人たちと共に進めていくことの必要性をひしひしと感じています。

僕の力だけでは達成できません。

みなさんのお力をお貸しください!!

 

よろしくお願い致します!

 

(大野 長一郎)

 

 

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 【残り2000本植林にかかる資金内訳】

 

①自己資金 1,000,000円

(管理費を含めた場合3,900,000円)

・造成費2、500,000円のうちの500,000円

・穴掘り機 100,000円

・苗購入費 168,000円

・肥料代 106,000円

・杭代 160,000円

(8年間の管理費2,874,000円)

 


②FAAVO 2,000,000円

・造成費2,500,000円のうちの2,000,000円

 

③NPO 265,000円×2回=530,000円

植林イベントにかかる費用

(1回1000本植える場合)

・金沢からのバスチャーター代 170,000円

・チッパーレンタル料 5,000円   

・参加者の飲食代(100人×500円) 50,000円

・チラシ代 40,000円

 

 

 

【プロフィール】

 

 

▶大野 長一郎(大野製炭工場 代表)

 1976年生まれ。1971年に父親が製炭業を始める。当初は炭やきになるつもりはなく、1995年に一旦は地元の他企業に就職。その後、両親の姿を見て将来を考え直し、1999年に会社を退職。炭やきになることを決意。2003年父が他界し、大野製炭工場の代表となる。

 経営難により茶道用木炭の生産を決意、2004年に耕作放棄地を利用したクヌギの植林を始める。植林事業においては、2008年に体験交流事業としての植林イベントを開催。また、翌年からは活動に賛同したNPO法人「能登半島おらっちゃの里山里海」と共催で「おらっちゃの森づくり運動」を始める。以降現在に至るまで毎年開催され、2016年で第8回目を迎える。

 また、2009年に金沢大学能登里山マイスター養成プログラムを受講し、LCA(ライフサイクルアセスメント)手法により木炭生産と植林が大気中のCO2固定効果を生み、地球温暖化防止に貢献していることを卒業課題として調査し発表。

 2010年には植林活動が評価され、平成22年度地域づくり総務大臣表彰を受賞。多数の講演やパネリストとして呼ばれる機会も増え、愛媛と京都での茶の湯炭の世界全国大会や、福井炭やきの会、熊本の商工会議所でも活動を紹介している。2015年に石川県で開催された全国植樹祭では、天皇陛下のお手蒔きに、植林地のドングリを提供した。

  • 2018/09/28 17:27

    皆さま、お久しぶりです! 1年ぶりの更新となってしまいました;   さて、今年も「おらっちゃの森づくり運動」が開催されます。 2009年から始まって、記念すべき10回目を迎えます。 ここまで続けてこれたのは、皆さまのおかげです。 本当にありがとうございます!   詳細はチラシに...

  • 2017/10/03 22:48

    皆様、こんにちは。 さて、いよいよ今月21日、この度、皆様からのご支援によって造成させていただいた植林予定地で、第9回おらっちゃの森づくり運動が開催されます。 予定では、イベントで500本、そのあと、造成を手掛けていただいた地元企業のボランティア活動として11月11日と、あとは大野製炭で計...

  • 2017/08/24 11:01

    みなさま、こんにちは。 ちょこちょこ更新すると言っておきながら、かなり久しぶりのレポートとなってしまい、申し訳ありません。m(__)m   さて、タイトルに書いてある通り、植林地の造成が完了しましたことをご報告致します。(^_^ゞ   いやー、しかし凄いです。造成途中の写真を撮る間も...