■大日本弓馬会のご紹介

はじめまして。公益社団法人大日本弓馬会と申します。

当会は1939年に発足しましたが、この「大日本弓馬会」という仰々しい名称には訳があります。時代は明治、急速に入ってきた欧米文化により、馬術といえば乗馬ズボンに山高帽の西洋風になり、鎌倉時代より伝承された日本武芸の弓馬道は、衰退の一途をたどります。

それを惜しむ人々が、熊本細川藩に保存されていた武田流弓馬術を継承し、広く日本で公開するだけでなく世界にも紹介しようと、1939年「武家の古都・鎌倉」で設立したのが大日本弓馬会です。

この名称には、先人のそんな思いが込められております。

http://yabusame.or.jp/

*大日本弓馬会のホームページです。

流鏑馬で行う儀式「天長地久の式」

私どもは「鎌倉時代より伝承された日本弓馬道の保存、普及及び古式馬術の実践、指導により我が国伝統文化の発展に務める」ことを目的にしており、疾走する馬上から的に鏑矢(かぶらや)を射る、日本の伝統的な騎射である流鏑馬(やぶさめ)と笠懸(かさがけ)の技法を継承するために日々精進しております。

恒例行事としては、神社の祭礼で奉納される流鏑馬が明治神宮、三嶋大社、寒川神社、富士御室浅間神社、笠懸が京都上賀茂神社、地域のお祭りで開催される流鏑馬が鎌倉まつり(鶴岡八幡宮)、逗子海岸騎射式、川崎競馬場騎射式、小田原梅まつり(曽我梅林)、笠懸が三浦道寸祭り(三浦市荒井浜)で行われております。

また、大日本弓馬会では流鏑馬を通じた国際交流として、国賓訪日の折に特別流鏑馬を披露しております。最近では、2014年4月にオバマ米国大統領にご高覧いただきました。米国大統領では、1983年のレーガン大統領、2002年のブッシュ大統領にもご高覧いただいております。 

加えて、特別流鏑馬として諸外国や官公庁の求めに応じて特別流鏑馬を行うこともあります。最近では、2018 年 5 月にトルコ共和国イスタンブル市で行われた「Ethnosport Culture Festival」における流鏑馬、ラグビーワールドカップに合わせて2019年10月に神奈川県庁主催で行われた日本大通り流鏑馬が挙げられます。 

2014年オバマ大統領来日 明治神宮にて

しかし、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ほとんどの行事が開催中止となり、日頃の鍛錬の成果を披露する機会が奪われています。それだけにとどまらず、この伝統を引き継いでくれる後継者が生まれてくるチャンスが失われることを危惧しております。


■幕府由来の武家文化の地 ‐ 鎌倉市に流鏑馬(やぶさめ) 馬場を設置します

流鏑馬や笠懸には多くの人が関わりますが、馬上から的を射る「射手(いて)」を育てることが最も重要です。

「鞍上無人 鞍下無馬(あんじょうひとなく あんかうまなし)」という言葉がありますが、まるで馬に人が乗っていないような状態がまさに人馬一体の極致で、射手の理想とされます。そのためには鞍から体を僅かに浮かせて、馬の反動を上半身に伝えることなく、的を狙う「立ち透かし」という技法を習得しなければなりません。西洋にはないこの日本の弓馬術を極めるには何年もの歳月を要します。

的中の瞬間をとらえた写真

どのような武道、スポーツでもいえることですが、技量の向上には本番が欠かせません。多くの方に流鏑馬をご覧いただける機会、的を外すことが許されないという緊張感漲る機会があってこそ、射手が鍛え上げられることとなるのです。この観点からすると、流鏑馬(やぶさめ)馬場の設置は、大日本弓馬会がどうしてもやらなければならない事業です。

そのため、神奈川県鎌倉市に新しい流鏑馬馬場の設置を計画しています。鎌倉は幕府由来の武家文化の地。『吾妻鏡』にも、鎌倉の鶴岡八幡宮で、流鏑馬が復活した件(くだり)が記載されています。

その「武家の古都・鎌倉」の地で、流鏑馬に出場する勇壮な射手の姿を見てもらえれば、日本の伝統を共に守ろうと応援していただける方が増えるのではないか。あるいは自分も射手を目指して頑張ってみようという若者が現れるのではないか。

そのためにも鎌倉に馬場を建設しようと一念発起し、この度クラウドファンディングに挑戦することを決めました。


■なぜ、いま、新しい馬場が必要なのか?

流鏑馬馬場を新設する目的を2つにまとめて、改めてお伝えします。

1)鎌倉の武家文化の魅力を発信する礎に

流鏑馬は6世紀に欽明天皇が宇佐の地(現在の大分県)において矢馳馬(やばせめ)として3つの的を射らせたことに始まるとされています。平安時代の896年には、宇多天皇が源能有に命じて「弓馬の礼法」を制定し、その後衰退した時期もありましたが、1187年、源頼朝が鎌倉鶴岡八幡宮に天下泰平を祈願する神事として奉納したことで復活することになりました。

その流鏑馬に代表される弓馬術が21世紀の今も、多くの困難と曲折を経ながら鎌倉で受け継がれていることを、ぜひ知っていただきたいと思います。

鎌倉時代の武士の作法と見事な技とが結集した流鏑馬は、実際に見て体感できる鎌倉の武家文化そのものです。しかし残念ながら、鎌倉で恒例の行事として流鏑馬を見ることができるのは、4月と9月に鶴岡八幡宮の馬場で神事として奉納される年2回だけです。「武家の古都・鎌倉」でありながら、流鏑馬は市民の生活の身近な存在ではないのです。

しかしながら、鎌倉の馬場ができることで、より多くの方に馬場に足をお運びいただき、流鏑馬をより身近に感じていただくことができるようになります。鎌倉の武家文化の魅力を、この馬場から発信していきます。

2)伝統文化を守る人の輪を広げるために

今年度、新型コロナウイルス感染症の影響で流鏑馬の中止が相次ぐ中、大日本弓馬会の射手たちは数少ない流鏑馬に向けて稽古に精進しています。

武田流では馬術を重視しているため自馬が欠かせませんが、自馬5頭の飼育費は、会員からの会費や寄付、武田流門人の騎乗料から捻出しており、非常に厳しい状況です。このような状況で、なぜ流鏑馬馬場を新設するのでしょうか。

それは、まず鎌倉という流鏑馬の聖地ともいえる場所に、多くの方にご覧いただけるような素晴らしい馬場を構える千載一遇の好機であることが挙げられます。

次に、多くの方に流鏑馬の魅力を伝えるためには使いやすい馬場が欠かせませんが、流鏑馬の馬場は長さ220mもあるため、どうしても経費が嵩みます。しかし、現在約120名の会員による特別寄付等だけではどうしても経費を賄い切れません。そこで、この貴重な伝統文化の維持継承のため、多くの方のご理解とご支援を求め、日本の弓馬術を守る人の輪を広げなければならないと考えたからです。

銘木の命をいつまでも維持するには、土の中の根を広く這わせ、十分な養分を幹に送らなければならないように、伝統文化を継承していくためには、その価値を理解し応援してくださる方たちを増やさなければならないのです。

あえて新しい馬場を作るプロジェクトに挑戦することで、大日本弓馬会のサポーターが広がることを願っております。「守る」ということは、「挑む」ということだと。

そして、このクラウドファンディングでご支援いただくことは、伝統文化を守る担い手になることです。リターンとしてご案内した各イベントや今回建設する馬場で、射手の高度な弓馬術や、人馬一体の美しさを味わってもらえれば、伝統文化を継承している私どもに共感していただけるでしょう。

そこで躍動感あふれる姿を、大日本弓馬会の指導のもとに撮影もしてください。そして、お知り合い方々に、流鏑馬(やぶさめ)・笠懸(かさがけ)の魅力の一端でもお伝えください。


■資金使途

新流鏑馬馬場の見積額を以下に紹介いたします。

・馬場造成工事:325万円

・角馬場整形工事:205万円

・柵・入口ゲート工事:680万円

・道具庫棟建築工事:386万円

・トイレ建築工事:324万円

・馬場維持費、草手入れ費用(建設後費用) :89万円


 総額2,200万円(含むクラウドファンディング費用。土地は期間限定で借用します)

このうち、大日本弓馬会が直接1,000万円の寄付金を集める目標を立てています。残りの1,200万円を、このクラウドファンディングでご支援を募りたいと考えています。
新馬場の計画図です

※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


■多くの人に流鏑馬を見ていただきたい。子どもに武家文化を体験してもらいたい

相撲部屋の朝稽古の場では、地域の方や後援会の方が稽古を見学しながら関取と親しくなり、相撲ファンを増やしています。

私どもの新流鏑馬馬場でも、鎌倉市民をはじめとして鎌倉市を訪れる皆様に流鏑馬を見ていただき、ここ鎌倉の新馬場発の流鏑馬ファンが誕生することを願っています。

そして、子どもたちがたくさん見学に来てくれて、鎌倉から生まれた武家文化を体験してもらうだけでなく、人馬一体の素晴らしさも感じ取ってもらいたいと思います。そのためにも、子どもたちと馬とのふれあいの場も作りたいと思っています。

今回お借りする土地の事情もあって暫定的な馬場ですが、日本古来より続く文化の継承のためにご支援をいただければ幸いです。

また、このプロジェクトが成功して広くたくさんの皆様のご理解をいただくことができれば、恒久的な流鏑馬馬場をぜひ鎌倉に作ろうという機運が高まると信じております。このクラウドファンディングが、そのためのスタート、着火点になることを願っております。

これからも日本の弓馬術の発展、「武家の古都・鎌倉」のますますの発展に向けて、私ども大日本弓馬会は歩み続けてまいります。

ご賛同いただきましたら、どうかご支援をよろしくお願いいたします。


  • 2020/11/26 12:47

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