家具から内装まで空間づくりのイロハを学べるものづくり拠点「KILTA(キルタ)」。床ハリ、壁ヌリ、壁ハリ、家具ヅクリをはじめ、アイアン溶接までを学べる機能を完備した施設をつくります。また施設の一部は、ワークショップ形式で一般の方と一緒につくりあげていくプロジェクトです。

プロジェクト本文

この夏、KUMIKI PROJECTは、横浜市都筑区で1つの施設を創ることになりました。施設の名前はKILTA(キルタ)。職人の集まりを表すフィンランドのコトバです。この施設は、家具から内装まで、だれもが空間づくりを楽しみながら学べる「セルフリノベーションの学び舎」を目指しています。最初は、床の貼り方、漆喰や珪藻土の塗り方、壁紙の貼り方、キッチン収納などの造作家具の作り方、そしてアイアン(鉄)の溶接までができる設備を準備。「空間づくりのイロハ」をプロから学べる多様なプログラムも開設します。今回は、拠点を充実させる機械工具を中心とした設備資金をクラウドファンディングで集めたいと思います。

KUMIKI PROJECTって?

まずは、KUMIKI PROJECTについて少しご説明させて下さい。KUMIKI PROJECTは、「ともにつくるを楽しもう」というコンセプトを掲げ、全国各地でお店・オフィス・個人宅の床ハリや壁ヌリ、家具ヅクリなどをワークショップ形式で実施しています。

大切にしているのは、「DIY(Do it yourself)」ではなく、「DIT(Doing it together)」。みんなでつくることが、空間に愛着を有むだけでなく、人々のつながりも創り出せると思っています。 

はじまりは東日本大震災がキッカケでした。奇跡の一本松で知られる岩手県陸前高田市で、地元住民とともにつくった小さな集会所。レゴブロックのような杉のブロックをお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、子ども達みんなで一緒になって積み上げた2013年6月の2日間。その瞬間こそ私たちの出発点でした。

 

その後、陸前高田の杉材を活かした「家具キット」の開発をスタートします。ただ、杉は柔らかくて傷つきやすい。加えて、量産体制を整えた企業から、安く品質も悪くない家具が量産されている。そんな状況の中、家具をつくり被災地に貢献できるほどの数を売り続けることは一筋縄ではいきませんでした。しかし、いままでにはなかった素晴らしい出逢いにも恵まれました。長い年月をかけて育まれた森の恵みを、暮らしに役立つモノに変える知恵と技術を持った尊敬できる材木屋や木材加工会社さん。

その方達とじっくりお話するうちに『こうした人たちの想いと素材の良さをきちんと一般の生活者に伝えること』それこそが次なる私たちの役割ではないかと考えるようになりました。そんな考えから、昨年より全国各地で床貼りなどの「みんなでつくるワークショップ」を実施しています。空き家や空き店舗をセルフリノベーションし、「小さいけれど個性的なカフェや雑貨などのお店をはじめたいヒト」や「事業をはじめたばかりのスタートアップ企業」、「個人宅」を中心に、床ハリ、壁ヌリ、壁ハリ、家具ヅクリをサポートして欲しいというご依頼を受けることが多くなりました。 


ものづくり拠点「KILTA(キルタ)」をつくる理由/背景



ワークショップを重ねるなかで、「ともにつくること」で誰かのはじまりを支えあう事がどれだけ温かくて、優しいつながりを地域に生み出せるのかを間近で体感してきました。「この壁の漆喰は私が塗ったんだよね」とお友達に自慢するお客さんの姿など、携わった多くのヒトが空間に愛着を持ってくれている光景は「DIT(Doing it together)=ともにつくること」がたくさんの可能性に満ちていることを感じさせてくれます。だからこそ、僕らはこの光景を全国各地に拡げていきたいと強く想っています。 

 

また一方で、ワークショップを実施するなかでこんな方がたくさんいることも分かってきました。「子育て中で時間は限られるけど、もっと好きを活かして社会と関わっていきたいんです」と言われる主婦の方。「建築知識やカラーコーディネーターの資格は持っているけれど、うまく活かせていないんだよね」と言われる学生や社会人の方。「大手の下請仕事ではなく、もっと直接生活者に関わっていきたい」と言われる個人の建築事務所の方。「DIYが大好きで自己流でやってきたけれど、何か仕事にできたらいいな」という方など、、、そんな方々に「空間づくりのワークショップインストラクターをやってみませんか?」と聞くと必ず返ってくる返事がありました。「DIYは好き。でも職人ではないし、素人の自分は誰かに教えられるほどではない」と。

 そう、この言葉をキッカケにKILTA(キルタ)をつくろうと思ったんです。プロから学べて、インストラクターとして現場でも活躍できる拠点を。こんな方にこそぜひ活躍してほしいから。

 

「KILTA(キルタ)」でできること

KILTAはただ空間づくりのイロハを学ぶことだけを目的としていません。ここは、他のものづくりスペースとは全く違う目的を持っています。

床ハリコース・壁ヌリコース・壁ハリコース・造作コースなどお好きなテーマを選んで学び、最終的に「認定インストラクター」となることで、実際のワークショップ現場で「有給インストラクター(=仕事)」として活躍できる仕組みを現在整えています。例えば、小さなスペースの壁紙の張替えなど3時間程でできるワークショップもあり、子育て中の主婦の方でもDIYを仕事にし、お住まい近辺の地域などで活躍できます。

 

もちろん、「みんながインストラクターを目指す!」ということはないと思います。WEBや雑誌で見つけた可愛いインテリアや空間を自分でつくってみたい!自分の家を自分でリフォームしたい!という方も、単発で利用できるよう整備していきますので、だれもが気軽に空間づくり•ものづくりを楽しめるスペースとしてご活用頂ければと思っています。



KUMIKI PROJECTのめざしているもの

被災地で集会所をセルフビルドしたときのこと。自然災害によって、不便で不安な状況に直面したとき、ただ与えられるのを待つだけでなく、暮らしを自分たちの手でつくれると信じ、立ち上がり、楽しみながらチャレンジできる大人たちの心強さを心底実感しました。

つくることを通じて、素材に触れ、生産地の環境や作り手の努力、かけた時間の有り難みを想像できる人たち。そんな人たちが多い町には、お互いに信頼しあえるつながりがどれだけ生まれるでしょうか?つくることを通じて、互いに信頼し、助け合えるつながり。そんなつながりのある町では、自然災害が起きたとき、どれだけ心強くいられることでしょうか?

そんな人々を、町を、1つでも増やせたらどうでしょうか?

横浜・都筑区はそのはじまりです。

いま全国各地に公共が運営する図書館は約3000箇所あります。それと同じくらいの数のものづくり拠点「KILTA(キルタ)」を全国の空き屋や空き店舗を活用し、つくっていきたいと思っています。1つの地域で50人のDITインストラクターを育てられれば、全国15万人の「暮らしをつくれるセミプロ集団」が誕生することになります。

ゆるやかにつながった「つくれる人々の集まり」が、どんな社会と未来を次の世代に残していけるのか?まだまだ漠然とした夢かも知れません。ですが、そんな夢をKUMIKI PROJECTとともに見てくれる人と、「暮らしをともにつくる光景」を増やしていきたいと心より思っています。

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