本文、とても長いです。施設の概要を知りたい方は、まずこちらをご覧ください。

https://note.com/paxi/n/nab3f07613dd5


はじめに・ご挨拶

世界初のパクチー料理専門店パクチーハウスの創業者であり、パクチー銀行の頭取の佐谷恭と申します。「ありえない」と酷評され続けたパクチー料理専門店を予約の取れない繁盛店に育て、「パクチーブームの火付け役」という評判も得ました。世田谷区経堂で10年超の営業をした後、リアル店舗をやめて、無店舗展開と称して世界各地でポップアップ営業を行ってきました。

リアル店舗のときは「パクチー好きの聖地」と呼んでいただきました。無店舗展開の今は、パクチーを知らない、好きじゃない、関心がない人も含め、放っておくとパクチーと縁のなさそうな人にパクチーとパクチー料理を好きになってもらう活動をしています。いろいろな方とコラボして、パクチーハウス◯◯を各地で開いています。「聖地巡礼」ならぬ、「聖地が巡礼」です。


パクチーハウス東京閉店後の活動 

日本各地と世界(メキシコとオランダのみ)約 50カ所で、パクチーハウスのポップアップ営業を行い、引き続きパクチーとパクチー料理の普及に全緑を尽くしています。

また、交流する飲食店として運営していた「パクチーハウス東京」から派生してできた、東京初のコワーキング「PAX Coworking」もパクチーハウスと同時にリアル店舗を無くしました。が、縁ありそのポリシーとパッションを引き継ぎたい仲間も現れ、無店舗にするつもりが4店舗に増えてしまいました(福井県大飯郡高浜町・千葉県安房郡鋸南町・東京都品川区五反田・愛知県新城市豊岡)。

パクチーハウスのポップアップ営業、コワーキングその他の講演その他で以前に増して全国を旅するようになりました(ここ1年超は新型コロナで激減しましたが・・・)。そして縁のできた内房の鋸南町(きょなんまち)というところで、空き店舗となっていた古い巨大なショッピングセンターを借り、アーティストインレジデンスとコワーキング、書店などの複合施設「鋸南エアルポルト」を2019年10月に立ち上げました。現在、自宅のある世田谷と行き来しながら2拠点生活をしています。

鋸南エアルポルトの物件を契約した直後、大型の台風15号が鋸南町を襲いました。自分の関わろうとする場所が突然被災地となり、波瀾万丈の幕開けでした。それから2年が経ち、町の大部分は落ち着いており復旧しているように見えますが、まだブルーシートを屋根につけたままのお宅もあり、復旧ボランティア活動は続いています。

鋸南エアルポルトから歩いて3分の内房線・保田駅に向かう途中に商店街があります。シャッター街だった商店街の店舗のいくつかは、シャッターが開くどころか、台風の被害の影響を受けて、建物ごと取り壊されてしまいました。どんどん寂しくなる風景を、町に関わる1人として見過ごしてはいられません。


駅前の旧金融機関の建物がテナント募集を始めた

保田駅の目の前にある旧金融機関の建物に今年に入ってから動きがありました。すでに店舗としては何年も前に利用されなくなっていたのですが、倉庫として利用されていたようです。ある日、珍しく人の気配があったので見ると、書類等を運び出していました。

次のテナントを探すみたいと不動産屋の友人が教えてくれました。せっかくなので内見もさせてもらいました。そして、思いついてしまいました。そろそろ、パクチー銀行のリアル店舗がほしいと。


パクチー銀行ってなに?

パクチー銀行は2007年1月1日に僕がつくったシードバンクです。パクチーハウスを始める2年半以上前、パクチーが美味しくて楽しいと思った僕は、日本パクチー狂会を立ち上げ(2005年春)、パクチー普及活動に勤しみ始めました。活動の一環で種を配る活動を始めました。

2006年のノーベル平和賞をグラミン銀行のムハマド・ユヌス氏が受賞したとき、そのスピーチを聞いて感銘を受けました。担保でなく信用で貸すという発想の転換。そして、彼の立ち上げたソーシャルビジネスで多くの人たちが救われました。全文を読み終わった後、なぜか「これを超える銀行を作りたい」と思いました。

担保もいらず、信用もいらず・・・返済の義務もいらない銀行とは・・・。そんな意味不明な発想を現実のものにする方法論について妄想していたら、僕自身がやっていた「パクチーの種の配布活動」がそれを実現させることに気づきました。植物の種は数百倍、数万倍になります。百人に1人でも返してくれれば成り立つんじゃないかと思いつきました。

同時期に固定種とF1種という、植物の種にまつわる問題についても知りました。小規模でも「種をつないでいく」ことがこれからの世界で必要だろうなと直感し、せっかくだから楽しみつつパクチーの普及活動をしていこうと決意しました。そして、2007年1月1日、パクチー銀行を創設し、頭取に就任したというわけです。

パクチー銀行創設後、種を誰かに渡すという行為が劇的に変化したわけではありません。ただ、渡す際に「パクチーの種あげるよ。栽培してね」から「パクチー銀行から種を融資します。返済の義務はないので安心して食べまくってくださいね」という言い方をするようになりました。

実はパクチー銀行創設前、種を受け取っても栽培しない人が結構いました。タダでもらったものにはあまり価値を感じないのかもしれません。パクチー銀行創設後は、感覚値ですが、種をまく人が増えました。そして、栽培の様子や収穫して料理したことを報告してくれる人がたくさん出てきました。「返済の義務」はないものの、融資を受けて「何かを負っている感」があるのかもしれません。写真を撮る、友人に伝える、作った料理のレシピを公開する、などなど、パクチー銀行と僕のパクチー普及活動を行動で応援してくれる人が飛躍的に増えました。パクチー好きの方々とのコミュニケーションも増え、いつの間にか僕は、パクチー料理専門店を開こうという気持ちになりました。

そして、2007年11月20日にパクチーハウスを始めてからは、年間数千人に種を「融資」するようになりました。また、昨年からは「パクチー育てる」89日間国民運動(2020, 2021)なども開催しています。


パクチー銀行リアル店舗

金融機関の跡地に「パクチー銀行」本店を作る。冗談みたいな話ですが、これにより鋸南町に新たな話題を呼びたいと思っています。保田を訪れる人に驚きを与えたいです。

僕は、パクチー普及のため、パクチーを薬味から主役に転換させるということを一貫して行ってきました。「パクチー料理」という言葉を作り、それをジャンル化することをずっと目標として来ました。2016年のぐるなび総研発表の「今年の一皿」(食のトレンド)で「パクチー料理」が選ばれた時、その目標は達成されました。

取材やお客さんとの会話の中で、パク天(パクチー100%のかき揚げ)のことを食べられる現代アートと呼んでいました。これはパクチーという「誰も見向きもしないマイナー植物」に世間の注目を集め、しかも「パクチー料理」という一ジャンルまで作ってしまうということ、つまりパクチーの次元を1つ上げることの比喩でした。葉っぱという《平面=2次元》のものを、パク天という《3次元》のものに置き換えたのです。

金融機関そっくりの「パクチー銀行」本店を作ることは、パクチーに人生をかける僕の、新たな創作活動であり、建物全体がインスタレーション・アートとなります。


どうやって成り立たせるの?

パクチー銀行のメイン業務は「種をあげる」ことがほぼ全てで、一般的な意味での経済活動といえるものではありません。

パクチー銀行・本店は、保田駅を利用する人をターゲットとしたカフェ兼土産物屋として通常営業していく予定です。鋸山の表参道のある駅であり、土日には多くの登山客が利用するものの、周辺には現状お店が少なく、やり方によっては大きなチャンスです。

また、周辺に住む町の方々が、気軽に出入りできる場所にします。すでに運営しているコワーキングとアーティストインレジデンスの鋸南エアルポルトも、誰もが自由に出入りする空間として開放しているのですが、「他人が仕事しているのを邪魔しては申し訳ない」(よく訪ねてくれる近所の人談。実際は、そこで起こるコミュニケーションが未来を創るというのがコワーキングの発想ですが)と多くの方は通常営業時には遠慮されるので。コーヒーやお茶を飲むという気軽な行為から、長期的には町の人たちをコワーキングの魅惑の世界に誘いたいと考えています。

そして、無店舗展開として各地でやってきたパクチーハウスを、この地でこっそり復活させます。完全予約制・会員制のステルス・パクチーハウスです。このクラウドファンディング以外では表向きの発表はせず、紹介でのみアクセスできる場とする予定です。

パクチー銀行新本店と鋸南エアルポルトの間には、かつて栄えた商店街があります。「行き交う人と肩がぶつかった」と幾人から聞いたでしょうか。今は通りに誰もいないことがしょっちゅうですが、両店舗を行き来する人を少しずつ増やします。そして、閉じたシャッターが一枚ずつ開いていくシーンを毎日イメージしています。


この建物がどう変化するのか、お楽しみに!


内外装について(パートナーの紹介)

内外装にはSOTOCHIKU素材を使用します。SOTOCHIKUとは、社会に散らばる古いものを新しい空間の素材として活かすこと。風雨にさらされた壁など、一見捨てるしかないと思われるようなものに価値を吹き込む手法です。

台風での被災のほか、過疎化が進む鋸南町には、空き家がかなり多くなっています。取り壊しや改装の際に出る、これまでは価値がないと思われていたものを素材として使い、新しい空間として再構成します。建物全体でSOTOCHIKUの価値と可能性を伝えることで、将来的には鋸南に多数散らばる資源が鋸南の外でも活用されることを目指します。

SOTOCHIKUは都内で内装工事を手がける株式会社グリッドフレームの田中稔郎社長が、二十数年の事業経験を経て、最近まとめあげたコンセプトです。その話を初めて聞いた時、鋸南が宝の山になると確信しました。田中さん自身、そのコンセプトをどう広げるか思案していたため、僕がその勝手応援団長になることにしました。


田中さんとの出会いは14年前に遡ります。パクチーハウス東京の店舗の場所が決まり、複数の内装屋さんに見積もりを依頼したうちの1つが株式会社グリッドフレームでした。あまりお金をかけずに店作りをしたいと考えていた僕は、各社の安っぽい提案(予算相応なのですが・・・)にがっかりしていました。お金をある程度かけないと、ハリボテのようなものしかできないのだと悟りました。

そうした中、田中さんは、めちゃめちゃカッコいい内装案を提示してくれました。手書きのスケッチを初めて見た時の衝撃は今でも忘れません。そして、僕が伝えた予算は度外視していました。「どんな店を作りたいか」だけでなく「どういう人生を歩んできたか」をいつもクライアント候補から聞き出す彼は、予算に応じて形を整えるのではなく、彼が必要だと信じる空間づくりを提案してきたのです。

現実問題として予算が少なく、また、巨額のお金を投じることを恐れていた当時の僕は、田中さんの提案を受けることはできませんでした。そして、他社もすべて断りました。妥協しないで空間を創ることが絶対に大事だと田中さんから学んだからです。パクチーハウス東京は、DIY中心でつくることにしました。

パクチーハウス東京の営業を始めた後も、田中さんのスケッチがずっと頭に残っていました。店の1周年パーティに、田中さんを誘いました。仕事の依頼もしていないし、数回会っただけの人です。取引先ならともかく、一緒に仕事をしたこともないので、断られて当然と思っていました。返事すら来ないと思いながらメールをしました。しかし、田中さんは、パーティに来てくれました。僕がパクチーハウスでやろうとしたことを構想段階で面白そうだと感じてくれたとのことでした。

それから、ゆっくりと付き合いが始まります。2〜3年に一度、連絡をしたりもらったり。そして、昨年末、約4年ぶりに再会することになりました。何度か鋸南に遊びに来て、SOTOCHIKUのコンセプトを広めたいと語り始めたのでした。


パクチー・オーナー制度

パクチー銀行新本店にて、パクチー・オーナー制度を開始します。建物前の敷地に、SOTOCHIKU素材(主に木材)で作ったプランターを配置します。オーナーは1契約につき1台を所有し、お好きなときに収穫が可能です(年4回程度採れます)。播種する種は、パクチー銀行が融資しますし、プランターで採れた種を他のオーナーや全国のパクチー好きに届けることもできます。

オーナーは、パクチーハウス鋸南をいつでも(日時は応相談・15人までの完全予約制・飲食代は別途必要です)開催できます。また、パクチー銀行が管理するコミュニティ農園で野菜の栽培と収穫をできるようにする予定です。

パクチー・オーナー料金は初期費用5,890円(税込・プランターと土の実費)、月額389円(税込)と890円(税込)のプランを予定しています。12月からスタートしますので、11月から募集を開始します。本クラウドファンディングのリターンにて、数量限定で先行申込が可能です。


リターンのご紹介

とりあえずビールでも飲んでよ(890)

鋸南に行けるかどうか分からないけど、プロジェクト立ち上げの合間にとりあえずビールでも飲んでよ、と思ってくれる人のためのプランです。

書籍とお礼の手紙(3,890)

2019年発行の書籍『「ありえない」をブームにするつながりの仕事術』に心を込めてメッセージとサインを書きます。

パクチー銀行オリジナルTシャツ(5,890)

パクチー銀行オリジナルTシャツを送ります。

カフェ・物販利用券(10,000/50,000/100,000)

1割お得なお食事券をお送りします。新店舗でのお食事と物販の支払いにご利用いただけます。オープン1カ月後より順次発送、有効期限は発行日より2年間です。
※釣り銭のお支払いはできませんので予めご了承ください。

パクチー・オーナー権1年分 (12,000/20,000)

パクチー銀行の新本店で始まる「パクチー・オーナー」制度の初期費用とオーナー権1年分です。

パクチーハウス鋸南 開催権(58,900)

パクチー・オーナーにならなくてもパクチーハウス鋸南を1回開催できる権利。本人含めて10人まで呼べます。
 ※日時は応相談、交通費別途。

パクチーハウス◯◯ 開催権(89,000)

パクチー・オーナーにならなくてもパクチーハウスを自宅等で開催できる権利。本人含めて15人まで呼べます。
※自宅開催権の日程は応相談、交通費別途。

パクチーの種 一生融資(100,000)

パクチーの種を半永久的に好きなときにお送りします。
※個人が楽しめる範囲内ですので、通常パクチー銀行で手渡す量を2カ月に1度までが目安となります。

パクチー銀行というアートに乾杯!(8,900/38,900/89,000/389,00/890,000)

パクチー料理専門店をつくるのもアホだと思ったけど、パクチー銀行のリアル店舗をつくろうってどうかしてるよ。何考えてるの!意味が分からない、でも応援してみるかという方はどうぞ。

パクチー銀行・頭取 講演会(89,000)

ご指定の場所で佐谷恭が講演します。
※日時は応相談、交通費別途。目安時間89分。
※テーマは、起業・非常識マーケティング・エクストリームファンランニング・コミュニティづくりなどが得意ですが、相談の上決めたいと思います。


資金の使い道・スケジュール

集めた資金は店舗の内装・外装費・店の運転資金として使います。新型コロナウイルスとそれに対応する社会と世界の状況がまだまだ読めないので、ある程度の額を確保しておきたいと考えています。


最後に

「ありえない」をブームにするを、引き続き目指して全緑を尽くします! 全く縁もゆかりもなかった鋸南町ですが、この2年間でたくさんの知り合いができ、町にも愛着が湧いてきました。

鋸南エアルポルトはまだまだ発展途上です。想定の3分の1ぐらいのスピードでゆっくり進んでいます。新型コロナウイルスの影響がこの先どうなるかはまだ見えませんが、だからこそ、他にはない新たな現象を仕掛けていきたいと思います。

面白い人が鋸南に集まり、何度もリピートするように、心地よく他にはない空間を作りたいと思います。応援よろしくお願いします。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2021/12/06 10:57

    土日、パクチー銀行を開けてみました。いつからやろうかと思いましたが、準備をちゃんとこなしてから万全の体制でスタートするタイプでもないので、前日「よし!」と決めてプレプレオープンを始めました。釣銭もゴミ箱もないままのスタート。当日、朝9時に開けて、10分後に開店を告知。それを見て、何人かの鋸南の...

  • 2021/12/03 08:46

    こんにちは。12月になりました。昨日、保健所の検査が問題なく通りまして、パクチー銀行(カフェ部分)の営業許可が出ました。まだ備品が揃っていませんが、ゆっくりスタートしていこうと思います。そして、標題とカバー写真の通り、旧館山信用金庫保田支店跡地に、パクチー銀行の看板がつきました。銀行跡地にパク...

  • 2021/11/26 12:40

    パクチー銀行立ち上げのためにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。おかげさまで、70名から1,135,739円の応援をいただきました。旧知の友人だけでなく、パクチーハウス東京時代のお客さんや鋸南町と安房地域の方々など、たくさんの出会いと再会があり、大変嬉しく思っています。パクチー銀行本...

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