みなさま、突然ですがチョウザメという魚をご存知でしょうか?
一般的な魚と比べるとちょっと変わった姿をした魚です。ヒゲが4本あります。
チョウザメとは「サメ」とつく名前とは裏腹に、サメとは全く異なる種類の魚です。比較的おとなしくサメのような歯もありません。
シーラカンスなどと同じく「生きた化石」とも言われ、約2億5千万年前からずーっと、ほとんど姿形を変えることなく生き続けています。そしてチョウザメの卵はキャビアとして有名です。
なによりこのチョウザメ、とーっても美味しくてカワイイやつらなのです。そんな私たちが愛してやまないユニークな魚、チョウザメをご紹介させてください。
改めまして、こんにちは。
私たちはMS(エムエス)ファームと申します。岡山県でチョウザメを養殖している水産会社です。
岡山県の北西部にあり、岡山市中心部からは車で2時間ほどかかります。
私たちは水産会社でありながら、海から遠く離れた新見(にいみ)市に位置しています。
新見市は、清らかな川の流れと澄み切った空気の人口3万人ほどの小さな町です。そんな新見市には国内でも有数のカルスト台地が広がっています。
カルスト台地を形成する石灰岩は雨で浸食されやすいので、この穏やかな景色の下には大小様々な鍾乳洞が点在しています。
そのうちのひとつ、私たちの会社からほど近い井倉洞(いくらどう)。
この写真は私たちの会社からほど近くにある鍾乳洞のひとつ井倉洞です。
ヒンヤリとした洞内をヒタヒタと水が流れ、水に溶けだした石灰岩が再び固まることで、天井から垂れ下がるつらら石や、タケノコのように上に伸びる石筍(せきじゅん)が形作られます。
最近では新見市内の私有地でも新たな鍾乳洞が発見されてニュースになりました。きっと、まだ見つかっていない無数の鍾乳洞が私たちの足下には迷路のように張り巡らされているはずです。
そして、そんな石灰岩を通って流れ出す新見市の水は日本国内では珍しい硬水です。
そんな地域の宝である硬水を活用できないかと考えられてきました。
多くの地方自治体と同じく私たちの新見市もまた少子高齢化にあえぐ町のひとつです。
初期から養殖がおこなわれている養魚場。
2000年にはそんな新見市に新たな産業を根付かせるべく、新見漁協組合がチョウザメ養殖に乗り出します。
新見市の硬水はチョウザメの原産地のヨーロッパとも水質が近く、チョウザメの飼育に適していると考えられたからです。
私たちの養殖場で使われている水の採水池
まるで洞窟のような採水池から採られた新見市の硬水を使い11年におよぶ試行錯誤の末、2011年には初めてチョウザメの養殖に成功します。
水の底を泳ぐチョウザメ。
私たちの会社が事業を引き継いだ後も研究を重ね、現在では1.5万匹ものチョウザメを飼育している日本国内最大級のチョウザメ養殖場に発展してきました。
私たちの会社がある新見市の人口がおよそ3万人なので、私たちの育てるチョウザメは市の人口の半分くらいに相当しています。
新見市の硬水はチョウザメたちにの肌に合っているのかもしれません。
水の底で休憩するチョウザメ。
チョウザメの尾びれはサメの尾びれにとてもよく似ていて、上が長く下は短くなっています。
もしかすると、この尾びれを見た昔の日本人が「サメ」という名前を付けたのかも知れません。しかし実際にはチョウザメとサメとは全く違う種類の魚なのです。
おちょぼ口と4本のひげが見えます。
まずチョウザメには歯がありません。噛みつかれる事はありませんので口の中に指を入れても大丈夫です。
そして口の前にはヒゲがあり、一説にはひげで味を感じることができて、餌とそれ以外を区別しているそうです。
そして何より海に住むサメとは違って、チョウザメは淡水に住んでいる魚です。そのため海から遠く離れた新見市でも育てることができる訳です。
私たちの養殖場では、主にベルーガ(オオチョウザメ)とスターレット=ステルレット(コチョウザメ)という2種類のチョウザメを掛け合わせたベステルという種類を育てています。
チョウザメの卵はトリュフ、フォアグラと並ぶ世界三大珍味のひとつに数えられるキャビアです。
キャビア製造の現場
私たちの養魚場でもチョウザメのお腹から取り出した卵をキャビアに加工します。
十分に大きく成長したチョウザメのメスから体重の10パーセントほどのキャビアが取れます。
私たちのような養殖からキャビアの製造・販売までを一貫して行っている会社は国内でもほとんどありません。
そのためチョウザメから時間をおかずにキャビアを採ることができ、生のままで食べられるほど新鮮なキャビアを出荷しています。
海外産のキャビアがプチプチとしていて塩辛いのは、キャビアを加熱している(パスチャライズド)ためです。私たちの作るキャビアはトロッとしていて全くつぶを感じないほど新鮮なんですよ。
私たちが育てたチョウザメから採られたキャビアは、日本各地へと出荷されてきましたが、このコロナ禍でキャビアの需要は大きく減少してしまいました。
しかしチョウザメたちは生き物です。
エサ代はかかり続けるため、これからもチョウザメたちを育てていくためには、キャビアに代わるチョウザメたちの新しい活躍の場を探す必要に迫られました。
チョウザメから卵(キャビア)を採るとチョウザメの身が残ります。キャビアに比べてチョウザメの身はあまり注目されておらず、デパートやスーパーにもほとんど出回ってきませんでした。
しかし私たち養殖業者の間ではその美味しさは知られていて、以前からまかないとして食べられてきました。
ある日のチョウザメの刺身。淡水魚ですが臭みはありません。
チョウザメの身はツヤツヤでぷりっぷり。かなりの美味です。
キャビアを採取し終わったチョウザメを新鮮なまま刺身にして、醤油にちょんと付けてぞんぶんに食べるのがチョウザメ養殖業者ならではの楽しみなのです。
しかし、それもあくまでチョウザメ養殖業者の間だけ。知る人ぞ知るまかないグルメでした。この大人気のチョウザメの身がほとんど知られていない…というのはあまりにももったいないことです。
そこでキャビア製造で培った冷凍技術を使い、私たちがまかないとして食べるのと同等の新鮮な状態のまま、お客様にお届けできないか試行錯誤を重ねました。
<チョウザメの生ハム>
チョウザメの生ハム。香りをお伝えできないのが残念です。
そうしてたどり着いたこちらのチョウザメのスモークはまさにチョウザメの生ハムです。
私たちの冷凍技術を使い加熱することなく燻製にして作り上げました。チョウザメの身を生ハムのように仕上げた逸品です。封を開くと燻製のスモーキーな香りが周囲にふわっと広がり、一口食べていただけばその豊かな香りにきっと驚くはず。
そして燻製で濃縮されたチョウザメのうま味は例えるならキングサーモンと鯛の中間の様な味わいです。さらにスモーキーな桜チップの香りと共にうまみが凝縮されています。
チョウザメの身がキングサーモンや鯛とは全く異なるのがはじける様な歯応えです。新鮮な生チョウザメならではの「ぷりぷり」を超えた「ぷりっぷり!」な食感は他の魚では例えることができません。
口の中で生まれるうま味と食感のマリアージュをお楽みください。
食感と旨味を余すことなくパッケージングしました。
加工設備を備える私たちだからこそできる風味豊かな生ハムは、おつまみとしてだけでなく、冷蔵庫に常備しておくだけで気持ちまで豊かになる、そんな仕上がりになりました。
【内容量】50g
【原材料】 チョウザメスモーク:チョウザメ肉(岡山県産)・砂糖・塩・グルタミン酸
【お召し上がり方】
冷蔵庫等で解凍後、おつまみとしてはもちろん、クラッカーと合わせたり、サンドイッチ、サラダ等でお召し上がりください。
解凍後はそのままでお召し上がりいただけます。
<国産生キャビア3.5%>
写真で見る印象と違って、全然プチプチしていないんですよ。
また16,200円以上のリターンには、私たち自慢の生キャビアもお付けします。
生のキャビアはキャビアを食べたことがある人もその違いに驚くほどです。加熱したキャビアにはないトロっとしていて、ほとんどつぶつぶを感じず濃厚なソースのようです。そして味はまるで熟成チーズのような豊かさで、ちょっと良いステーキなどに付けて食べていただくのがおすすめです。とっても美味しいですよ。
※冷凍でお送りいたします。召し上がる半日前に、冷蔵庫に移して解凍して下さい。
※魚種はベステルチョウザメ(ベルーガ(オオチョウザメ)とコチョウザメの交配種)です。卵一粒のサイズは2.5mm以上、卵の色は黒~グレーと個体差がありますが味や品質に自信をもって皆様にお送りいたします。
【内容量】15g
【原材料】魚卵(岡山県産)、食塩
【生産加工地】岡山県新見市
【消費期限】 お届けから90日(冷凍)、解凍後は冷蔵庫で7日。
<資金の使い道>
・チョウザメのエサ代
・チョウザメの身・キャビアの加工費
・包装資材など消耗品の購入
・配送運賃
・キャンプファイヤーさんの手数料
<スケジュール>
・2022年7月下旬~8月中旬発送作業
チョウザメは「サメ」と付く名前のせいで、あまり美味しくないイメージがつきまといました。しかし前述の通り、実際のチョウザメはサメと全く異なる種類で、サメのような臭みは全くありません。
プリップリとした食感の、真っ白くて綺麗な魚です。
そんなチョウザメに対する偏見を覆すべく、このクラウドファンディングを通じてチョウザメの魅力や、卵だけでなく身の美味しさもたくさんの人に知っていただきたいのです。
チョウザメたちのさらなる活躍のため、ぜひ皆さんのお力添えをいただければ幸いです!
◆ 店舗名
蝶鮫屋
◆ 運営会社
MSファーム株式会社 (エムエスファーム株式会社)
◆ 所在地
岡山県新見市唐松2292
◆ 電話
0867-76-2000
◆ FAX
0867-76-2500
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
コメント
もっと見る