はじめに
私は、岐阜県各務原市というところで、進学塾を経営している水野貴司と申します。
大学卒業後、2社の進学塾を経て、2011年3月14日に現塾を開校しました。
今回、塾の存続をかけ、クラウドファンディング3回目の実施です。
5月26日、皆様のご支援のおかげで、目標金額に到達することができました。残りの期間で、「ネクストゴール」の¥1,250,000を目指し、更に活動していきます。ご協力をお願いします。
地域性とSNSとの相性の悪さ、支援者は対面で会った方に限定される、塾とクラファンの親和性の低さ、3回目の実施etc.不利な条件が数多くありました。しかし、皆様の応援と当塾の「絶対に曲げない信念」とのシナジー効果で、開始15日で目標の¥950,000に到達しました。残りの期間で、更なる挑戦を続けます。「信念は死なない」と信じます。
12年間、信念は一切ブレることなく運営
当塾の教育理念は、「こんな大人になるな」です。私は、立派な学歴も持っていません。
高校は中退、複数回の転職、3回のNEET生活…
しかし、唯一の才能である「義理堅さ」が功を奏し、周りの方々にサポートを受け、自分で開校するという道を選びました。
マーケティングもせずに、勢いだけで開校。場所も見つからず、公園の中の集会所で授業をスタートさせました。看板の力もないどこの馬の骨とも分からぬ塾に、通って下さるお客様のため、できうる最大限のサービスを提供し続け、早12年が経過しました。
後発で参入した個人塾は大手さんと異なり、最初から出来の良い生徒は入塾しません。
塾までの道で迷子になる、挨拶はできない、持参したお菓子を塾内で食べようとする、配布したプリントはくしゃくしゃにする、塾内を四つん這いで徘徊する、挙句の果てには授業をサボるetc.「勉強以外に直す箇所だらけ」の生徒たちと対峙してきました。そして、彼らと長く関わる中、アルバイトスタッフとの協力で、個人塾の1人塾長としての実績を出してきました。
▲2023年春までの合格実績
入塾当初は手のかかった生徒たちが、受験勉強を通じ人格形成がなされ、希望の進路に進む。それをサポートできるのが、私にとって最大の仕事のやりがいでもあり、楽しさです。
私は、生徒に「勉強の素晴らしさを伝えよう」「夢を語ろう」と思ったことはありません。むしろ、生徒たちが私を「反面教師」にし、踏み台にして、卒塾後の人生を歩んでくれることが望みです。私が高校中退後、大学入試に向けての受験勉強や、その後の大学生活を通して、「目に見えない財産」を得ることができたためです。
それを、生徒たちに伝えたいだけです。
そして、卒塾時に、「通って良かった」とだけ思ってもらえれば、それで満足です。
【劇的な変化を遂げた当塾塾生たちの一例】
▶https://www.kougakukan-k.jp/taikenki/wp-content/uploads/2023/03/421fa1b229d541d1b2a665d4147dea57.pdf
経営者失格と言われ続け、その先に待っていたものは、想像以上の苦難
「経営者として致命的な弱点がある」、私は常に先輩方から言われてきました。それは、「情に流され易い」ということです。確かにその通りだと思います。そして、一切利益にならない余計なお節介を度々してしまいます。
「過剰サービスしすぎだ」「もっと客単価を上げろ」「お人好しの度が過ぎる」「自分を大安売りするもんじゃない」など、心配するお声がけも沢山いただきました。
以下が、過去に提供してきたお節介&無償サービスのごく一部です。
・家出した生徒の捜索(複数回)
・不登校の生徒を家まで迎えに行く(複数回)
・塾生でない生徒の相談を受ける(最大で深夜2:00まで)
・どこの塾でも入塾を断られた生徒を受け入れる
・無償での追加授業(100回以上)
・バイトスタッフによる、通塾日以外の質問対応(年間30~50回)
数年前、コンサルタントの方に、料金体系を見直していただいたところ、生徒1人あたり、1年間で約¥120,000のタダ働きをしていることが分かりました。
更に、広くはない校区であるため、当塾を快く思わない、一部の界隈から全くデタラメな風評被害や印象操作が広まり、その他様々な嫌がらせも受けました。電話で罵詈雑言を浴びせられ、塾の玄関前には粉塵をまき散らされたこともあります。
大手さんと異なり、打ち消すだけの資金も無く、それを間に受けた方々から次々と退塾者が出始めました。多い時には、ひと月で16人もの退塾が出た時もあります。
加えて、椅子は老朽化し、エアコンは壊れ、まさに「泣きっ面に蜂」状態。
▲ボロボロになった椅子、更に、エアコンが壊れ、巨大扇風機で厚さを凌ぐこともありました。保護者の皆様が、クーラーボックスに凍らせたペットボトルを入れて、当塾まで運んで下さったことも、いい思い出です。
そんな時にクラウドファンディングの存在を知り、過去に私と関わって下さった、多くの皆様からのご支援を受け、校舎のリノベーションに成功しました。何より驚いたのが、十年以上前の教え子たちが、次々と支援をしてくれたことです。嘘をつかずに生徒に対峙してきて、「いつか想いは伝わる」と感じた瞬間でもありました。
▲クラウドファンディングのご支援で、エアコン・パーテーション・看板を設置し、プロジェクターも購入できました。
クラウドファンディングに関しても、当時は認知度が低かったため、「物乞い」「怪しいことを始めた」であったり、面と向かって「変な事に巻き込まないで下さい」というご意見も頂戴しました。しかし、支援者の皆様のおかげで、目標金額を達成することができました。
▲過去の信頼の貯金=「貯信」を確認できるのも、クラウドファンディングだからこそ。15年以上のお付き合いになる教え子たちが何人もいます。ご縁に感謝します。
この12年間で、閉校した塾は13校。
当塾も、売上は全盛期の6分の1未満に。
現在の全生徒数 < 開校1年目の中1のみの生徒数。
塾の内部留保は数千円。
家を買うために貯めていた約¥8,000,000あった預金も、今や¥400,000のみ。
しかし、信念があるので、その程度では諦めません。
今の当塾は、テナント使用料はおろか、電気代やその他固定費の支払いにも四苦八苦しています。チラシ・SNS・ワードプレスによるブログ・LINEでの情報提供・塾内情報の全開示など、考えられるありとあらゆる集客方法を用いました。しかし、「地域性」という巨大な壁を打ち崩すことはできていません。
地方都市は、オフラインで得られる情報も少なく、SNS不毛の地です。都市部と比べ、受験に関する認識も15年ほど遅れています。私自身が、オンラインで都市部の生徒さんを20名ほど指導した経験があります。生徒の意識や取り組む姿勢など、あまりのギャップに驚きました。
おこがましいですが、「情報強者を増やし、教育格差を無くすこと」が私の使命だと思っています。
「八方美人的経営」をすれば、生徒は集まる。しかし、それでお金をいただくことはできない。
今は、子どもの数が減少している時代です。「ネームバリュー」や「知名度」を潜在顧客の皆様が、塾を選ぶ優先順位の1番にするのは自然な流れといえます。
塾は、内部で行われていることが外部に伝わりにくいという、極めて特殊なサービス業です。
授業中にスマホをいじる、お菓子を食べる、自習室での私語をする、などの行為が容認される塾の方が、簡単に集客ができ、利益も上げることができます。他塾さんには、他塾さんの経営方針がありますので、それが好きだというお客様もいて当然ですし、それを否定することはしません。
ただ、学校でもない場所に時間を割き、お金を払って来ていただくからには、家に居る時間よりも有益な時間を提供すべきだと考えます。当塾は、「楽(らく)ではないが楽しい時間」を愚直に提供しています。
閉校を考えていたところに、救いの手が…
しかし、馬鹿正直な教室運営は、生徒増には繋がらず、「もう閉校しよう」と考えたのが、2020年の秋。そろそろ塾生の保護者の皆様に連絡しようか否か、考えていた時、ある方と対面でお会いして相談させていただく機会がありました。
「¥マネーの虎」との出会いが、失われつつあった意欲を甦らせる。
伝説のテレビ番組、「¥マネーの虎」に出演なさっていた、堀之内九一郎社長です。著書も全て持っているほどファンであった私に、堀之内社長は数々の金言を授けて下さいました、
「3度の飯も忘れるくらい、仕事を楽しむこと」
「働くに追いつく貧乏無し」
「どん底にいる時は、先を照らしてくれる『希望の針穴』を見つけよ」
初めてお会いした時、「こんなにも楽しそうに仕事をされる方がいるのか」と深く感銘を受けました。その活力溢れる姿を拝見し、「私も堀之内社長の年齢になった時に、こういう人間でありたい」と強く思いました。
そして、少しだけ「希望の針穴」を見出す。
通塾が困難な方や、他県の知り合いに有料での動画提供も補完的にスタート。
今、当塾がV字回復するための希望の針穴。それは、熱心にサポートして下さるお客様がいることです。当塾は、これまで紹介や口コミ中心での集客でした。実際、通塾していただいているお客様は、パーフェクトカスタマーばかりです。
新規のお客様をご紹介していただける様、更に「度を過ぎた過剰サービス」の提供で、顧客満足度を上げて参ります。
「なぜ、クラウドファンディングで資金を募るのか?」
①口先だけでなく、行動を起こすことの大切さを生徒に知ってもらう。
生徒に「勉強しろ」と言っておきながら、自分が高い台座の上に収まることは私にはできません。何歳になっても挑戦することの大切さや、目標に向かい、汗と嘲笑にまみれて青写真を描くことは、恥ずかしくも何ともありません。
クラウドファンディングは、いいことばかりでありません。穿(うが)った見方をされることもあれば、逆に、人が離れていくこともあります。それでも、達成したい目標があるから実践します。
②苦しむ同業者の方にも、新たな資金調達の方法を知っていただく。
高い技術を持ちながら、「看板の力」や「風評被害」に負け、閉校せざるを得ない塾がいくつもあります。
個人塾は大したことない?そんなことは絶対にありません。
己の力に自信があるから開校しているのです。
これを機に、同じ想いを持つ方々にも年齢に関係なく、新たなことに挑戦する気概を持ってもらいたく思います。
③過去にどれだけの信用を得られたのか、可視化する。
主たる目的は2つです。1つ目は資金、もう1つは、「どれだけ過去の信頼が可視化できるか」です。塾が行うクラウドファンディングです。対面で会ったことのある方々からのご支援が主です。
卒塾した教え子たちに、私の想いが伝わっていたのか?それを確認するツールです。
そして、ご支援した方々にしか書けない応援コメントをいただきます。
それが力になるのです。
★今回でクラウドファンディングは3回目です。以下が過去の実績になります。
【1回目】壊れたエアコンを新しくし、椅子を買い替えることができました。
▶クラウドファンディング1回目(クリックorタップ)
【1回目の支援者の皆様からの応援メッセージ】支援者の方しか、このメッセージは書き込めません。
▶クラウドファンディング1回目応援メッセージ(クリックorタップ)
【2回目】看板とプロジェクターを購入することができました。
▶クラウドファンディング2回目(クリックorタップ)
晴れてAll(目標金額達成)となった場合、V字回復のためにどう変革していくのか?
ご支援いただいた方々からの資金で「延命措置」をしている間、何もせずに静観するだけということはありません。既に、実験段階ではあるものの、新しい取り組みに着手しています。
(1)授業動画の有料での提供▶当塾の授業動画は、編集はせず、生徒の前で行っている授業をそのまま提供しています。実際、今春から、通塾日に部活の夜間練習があるため、対面授業が受講できない方には提供を開始しています。
(2)校区外or県外の生徒さんへの対応▶こちらも現在、試運転段階ですが、当塾の良さを分かって下さる他県のお客様に、実際にライブで生徒が受けている授業の動画を、有料で提供しています。ある程度のコミュニティが形成されれば、ライブでのオンライン授業に切り替えます。
資金の使い道
●テナント使用料¥150,000/月
●電気代¥40,000~¥65,000/月
●リターン購入費用
●CAMPFIRE手数料
●大学入試過去問データベース購入費【英語¥59,400/数学¥59,400】
●紙ベースの広告/リーフレットの作成▶14000部×2回
【印刷代+折り込み代=¥200,000・原稿作成(デザイン)料→¥80,000で総計¥300,000】
達成できた場合のプロジェクト遂行のスケジュール
●2023年:5月中旬…広告/リーフレットの作成開始
→【目標】折込広告の場合、7月初旬 / ポスティングの場合、7月初旬開始(毎月第2・第4金曜日)
●2023年:6月中旬…クラウドファンディング終了
●2023年:6月下旬~7月中旬…リターンの発送(動画の提供も含む)
●2023年:7月…大学入試過去問データベース購入
リターンのご紹介
これまで、リターンの提供は、卒塾生の親御さんや学生時代の仲間にお願いすることが多くありました。
今回は、堀之内社長がご縁を繋いで下さった、「浜名湖 うなぎ処 勝美」さんに全面協力をいただきました。
「勝美」さんでは、私が堀之内社長に4回程、ご馳走になっています。何よりも、これまで鰻の肝を食べることができなかった私が、初めて食することができ、感動を覚えたお店でもあります。先日、ご挨拶に伺った際も、女将さんにお土産までいただきました。見ず知らずの他県の瀕死状態の個人事業主のために、ご協力をいただける、このご縁を大切にしたく、リターンの提供をお願いする運びとなりました。
最後に
ここまでお読みいただきありがとうございました。
一片の情をかけていただける方は、是非、支援をご検討下さい。「共感」「信頼」この2点を軸にお考えいただければと思います。
仮に、nothingで終わったとしても、私は絶対に諦めません。場所が無くなれば、オンラインでもできます。対面で授業をする際は、どこかの集会所を借りてでもやるつもりです。
生徒が1人になっても、最後の最後まで悪あがきします。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。
<今回、ご協力いただいた皆様へ>
今回、ご協力いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。
●株式会社創庫生活館 堀之内九一郎社長
●うなぎ処 勝美 様
→うなぎの白焼・蒲焼販売 浜名湖うなぎ処 勝美 (hamanako-katsumi.co.jp)
●卒塾生の皆様(写真のコラージュを仕事で忙しい中、手伝ってくれました)
コメント
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