「沖縄すば」の魅力をキッチンカーで伝えたい
JR常磐線湯本駅から徒歩1分、沖縄料理専門店「A家食堂」を経営している岩立文子です。A家の看板メニューでもある沖縄そばの魅力をもっと多くの方に伝えるために、現在、キッチンカーの購入を考えています。今回は、その購入費用をご支援いただきたく、クラウドファンディングにチャレンジしました! よろしくお願いいたします!
<All-in方式>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
プロジェクトの概要
みなさんはじめまして! A家食堂のあ〜やこと岩立文子です。A家食堂は、2008年にいわき市常磐湯本町に開業した沖縄料理店です。自家栽培している島野菜を使った本格的な琉球料理をはじめ、本場の沖縄そばをベースにつくった「沖縄すば」や沖縄伝統菓子のサーターアンダギーなどを提供しています。
もともと私は、旅行会社に務め添乗員をしていましたが、添乗員時代に訪れた沖縄の彩り豊かで健康的な郷土料理に惚れ込み、そのまま沖縄に移住しました。沖縄では、「美栄」という老舗の琉球料理店で修行をしながら調理師学校に通い、調理師免許を取得しました。その後いわきに戻ってA家食堂を開店し、今年で15年を迎えます。
近隣の皆さんやリピーターの方に足を運んでもらい、少しずつお店の認知も広まってきたところですが、この度のコロナ禍で客足が激減し、お店は大きなダメージを受けました。また、JR湯本駅周辺で進む再開発の影響で、令和6年には現在の場所を離れ、新店舗となる拠点を探さなければいけなくなりました。
この状況を乗り越えるために思いついたのがキッチンカーでの移動販売です。キッチンカーがあれば、しばらくお店が営業できなくても、イベントや催事に出店することができますし、県外に出向いて「沖縄すば」のおいしさを伝えられます。これまではお店に来てもらうことが多かったので、今度はみなさんのもとを訪ねて、「沖縄すば」を楽しんでもらいたいんです。
今回のクラウドファンディングでご支援いただいた金額は、全てキッチンカーの購入費用に充てさせていただく予定です。このあと、プロジェクトの思いや「沖縄すば」について詳しく説明いたします。どうぞ最後までお読みいただき、ご支援いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
A家食堂のこれまで
A家食堂は、2008年にJR常磐線の停車駅のひとつ、湯本駅から徒歩1分の場所にオープンした沖縄料理専門店です。お店に集まる方々が笑顔で交流し、人と人とのつながりが感じられるようなあたたかい場所を目指して、お店を運営してきました。近隣の皆さんやリピーターのお客さんが多くいらっしゃいます。沖縄出身のミュージシャンをゲストに呼んだライブには、いつもたくさんの方にお越しいただき、盛り上げていただきました。
私がお店を開こうと思ったのは、沖縄の郷土料理に関心を持ったことがきっかけです。新卒で入社した旅行会社で添乗員を務めていたのですが、全国各地をめぐりながら、郷土料理やご当地グルメを楽しんでいました。いつの間にか、その土地ならではの食に興味を持ち、料理人になりたいという思いが自分の中に芽生えていました。
添乗員時代、いろんな地域をめぐりましたが、特に印象に残ったのが沖縄の郷土料理です。亜熱帯の気候風土で育った島野菜をふんだんに使った彩り豊かな料理は、目で楽しみ、食べて健康になれるものばかりでした。沖縄の郷土料理は琉球料理と呼ばれ、琉球王朝時代の文化や調理方法が受け継がれていると知りました。
その頃、父が体調を崩していたこともあり、琉球料理について知った私は、人の体は食べ物によってつくられているのだと改めて意識するようになりました。そして、家族や自分の大切な人たちに体にいいものをつくってあげたいという思い、添乗員をやめて、健康食に特化した沖縄料理店を開業しようと決意しました。
沖縄で学ぶんだったら本格的なところで学びたいと、沖縄に移住してすぐ、那覇市にある老舗の琉球料理店「美栄」の門を叩きました。昼は美栄で修行、夜は沖縄調理師専門学校の夜間部に通う生活が続きました。今振り返ると大変なこともありましたが、あの時の経験が確実に今につながっていると感じています。
その後、沖縄で調理師免許を取得していわきに戻り、市内の飲食店に務めながら自分のお店の開業準備を進め、2008年、ついに地元のいわきで、沖縄料理専門店「A家食堂」をオープンさせることができました。ここまで営業できたのも、支えてくださっているみなさんのおかげです。改めて御礼申し上げます。
蛭田さんと作った、こだわりの「沖縄すば」
オープン以来、本場沖縄の味や食文化を伝えるという軸をぶらさずに店を運営してきました。なかでもこだわっているのは「沖縄そば」です。A家に来た経験がある方であれば表記について不思議に思われた方も多いのではないでしょうか? 実はA家では、沖縄そばをあえて「沖縄すば」と表記していて、「A家沖縄すば」の名称で商標登録もしています。
なぜその表記なのかというと、沖縄県内で製造され、沖縄生麺組合に加盟した製麺所で作られたものだけが「沖縄そば」として認められるという決まりを守るためです。
A家沖縄すばの麺は、沖縄の知人から譲り受けたレシピがもとになっていて、製麺はいわき市常磐西郷町にあるヒルタ製麺所に委託しています。材料は、本場にならい水と小麦粉、塩、かん水を使っていますが、いわきで作っているため「沖縄そば」ということができません。それでも、いわきで沖縄そばを知ってもらうきっかけになればと思い「沖縄すば」で販売しています。
こだわりの麺を作っているヒルタ製麺所は、地元先輩のお父さんが社長を務める会社で、私が子供の頃から学校給食や、地域子供会などで大変お世話になった思い出の製麺所です。沖縄から戻り、いわきで沖縄そばを作ってくれそうなところを探していた時に、真っ先に浮かんだのが蛭田さんの製麺所でした。
レシピを持ち込んで相談した時「こんな配合で麺がつくれるわけがない」と言われたこともありましたが、試行錯誤の結果、半年かかりましたが、基本のレシピに麺職人60年の蛭田さん独自の研究と、東北ならではの喉越しの良さを引き出す技術が加わり、思った以上に美味しい「沖縄すば」が完成しました。
その麺を食べた蛭田さんは「自分は60年以上も麺をつくってきたけど、こんなに美味しい麺があるなんて知らなかった。教えてくれてありがとう」と自分のことのように喜んでくれました。
A家食堂は、蛭田さんがいたからこそ続けることが出来たと思っています。ある時出店したイベントでは、麺がおいしいと評判になり2日で600食売れた時がありました。発注していた数では足りなくなり連絡を入れると、蛭田さんが休日なのに急いで作って直接会場に運んでくれました。
行列のお客様を目にした時「いわきで、この麺をこんなに食べてくれる人がいるんだね」と嬉しそうに眺める蛭田さんの姿を、今でもはっきり覚えています。
徐々にお店が軌道にのりはじめたころのことです。私が指定した太さの麺に切る刃が古いものしかなかったので、A家食堂の将来を見据えて新しい刃を特注で新調しようと蛭田さんが言ってくださいました。ただ、新しい刃が来るまでは時間がかかるので、在庫を多くしておこうと、刃を替える前にいつもより多く麺を届けてくれたことがあります。
新調された刃で作る麺を楽しみに待っていたある日。蛭田さんが工場のなかで事故にあい、亡くなったという知らせが届きました。あの日受け取った麺が、お父さんが作った最後の沖縄すばになるなんて思いもしませんでした。
でも、あの時を境に、蛭田さんの思いと、蛭田さんが作ってくれたこの沖縄すばを、もっと多くの人に伝えていこうという気持ちが、自分の中でいっそう強くなりました。今では、私の先輩である2代目の息子さんが引き継ぎ、さらに美味しい沖縄すばの開発に取り組んでくれています。
原点に立ち返ったコロナ禍
気持ちを新たに頑張っていこう、そう思っていた矢先に新型コロナウイルスの感染拡大がはじまり、お店は大きな打撃を受けました。行動自粛により客足も落ち込み、最も売り上げが減少した月は、コロナ前の2割まで売り上げが減少しました。
大変なことはたくさんありました。でも、自分にできることは何かを考え、行動してきたつもりです。そのひとつが、沖縄すばの商品化でした。これまでお店でしか食べられなかった沖縄すばを、ご家庭でも楽しめるよう、濃縮スープとかまぼこがついた沖縄すばセットの販売をはじめました。
セットに加わる沖縄かまぼこは、地元いわきの老舗かまぼこ店「株式会社夕月」さんに作っていただいています。にかまぼこのレシピを伝えたところ、A家沖縄すばに合う独自の長揚げかまぼこを作ってもらいました。沖縄では切り口が丸い形ですが、いわきの板かまぼこと縁起の良さを取り入れ、扇形になっています。
外出が制限されたコロナ禍で、日々の暮らしを見直し、体にいいものを取り入れようという方が増えたのではないでしょうか。そんな時だからこそ、栄養バランスのとれた沖縄料理をみんなに食べてもらいたいんです。お店を存続させるためにはじめた沖縄すばの商品化でしたが、自分が料理人を志した原点に立ち返る機会にもなっていたと感じています。
現在は、状況が落ち着き徐々に客足も戻りつつありますが、お店があるJR湯本駅近辺が再開発の対象になっているため、引き続きどのようにお店を続けていくのかを考えていく必要があります。令和6年にはお店を移転する必要があるとのことでしたので、これまで以上にA家食堂や沖縄の食文化について発信していかなければいけないと感じています。
多くの人に、美味しさを届ける
どうしたらもっと多くの人に知ってもらえるのか。そこで思いついたのが「キッチンカーでの移動販売」です。キッチンカーは車一台でどこへでもいけるため、いわき以外の方にも沖縄すばを知っていただけます。イベント会場にも気軽に行き来できますので、新店舗の移転準備中に、テイクアウトやオリジナル商品の販売を強化する機会にもなります。
また、再開発で移転することになる新しいお店の場所などを知っていただくためにも、来場者がたくさん見込める大型イベントに積極的に参加したいと考えています。
今回の目標金額は100万円です。キッチンカーの購入費用が200万円ほどになるため、ご支援いただいた金額は、全てキッチンカーの購入・改修費用に充てさせていただきたいと考えています。
スケジュールは以下の通りです。
2023年1月 キッチンカーの車種や改修についてのリサーチをスタート
2023年1月中旬 クラウドファンディング開始
2023年3月上旬 クラウドファンディング終了
2023年4月 リターンのご送付の完了
2023年6月 キッチンカー完成
ご支援いただいたみなさまに、いくつかのリターンをご用意しています。沖縄の食文化を体験したい方に向けては、「A家沖縄すば」や「モリンガ麺」のセットをはじめ、沖縄のご当地商品を詰め込んだセット、自家栽培の島野菜の詰め合わせ、「A家食堂」で使えるお食事券などをご用意しました。ぜひ、沖縄の味をお楽しみください。
このほか、琉球料理について学ぶ料理教室チケットなど、一緒に体験できるリターンもご用意しました。令和6年までは、いつもの場所で変わらずに営業していますので、いわきやお近くにお住まいの方は、ぜひ直接足を運んでいただき、空気感も一緒に感じてもらいたいと思っています。
おわりに
沖縄に住んでいる友人たちから、沖縄そばをはじめ、伝統的な琉球料理を食べる人が少なくなっているという話をよく耳にするようになりました。ラーメンやうどんなど別の食文化が入ってきたことや、ライフスタイルや食に対する価値観が変わってきたことが、その理由として考えられています。
本場で沖縄の食文化を学んだ私は、代々受け継がれてきた食文化を守る一人なのだと思うようになりました。実は、伝統的な沖縄の食文化は本土にはあまり広がっていません。沖縄以外の地で琉球料理を提供するには、さまざまな規定をクリアする必要があったためです。
キッチンカーを通じて、沖縄以外の方にも沖縄の食文化を届けていくことで、沖縄に関心を持ってもらう。そのことが、本土に住む私ができることだと思っています。今回のクラウドファンディングを通じて、自慢の沖縄すばを食べていただけるよう頑張りますので、ご支援、ご協力、よろしくお願いいたします!
【本プロジェクトは「企業ひと技応援ファンド」の取組です】
「企業ひと技応援ファンド」事業は、いわき市・いわき産学官ネットワーク協会・いわき信用組合・いわき商工会議所が連携し、次世代に継承すべき技術・サービス・商品を持つ事業者、ポストコロナに対応するため新しいビジネスモデル構築に取り組む事業者をサポートするために企画されたものです。今回、私たちを、新しい時代に「残したい・伝えたい」企業として選んでいただきましたので、是非とも皆様のお力をお貸しください。ぜひとも応援をよろしくお願いいたします。(事務局・いわき商工会議所)
■特定商取引に関する記載
・販売事業者名:A家食堂
・代表者名:岩立 文子
・事業者の所在地:〒972-8321 福島県いわき市常磐湯本町天王崎38
・事業者の電話番号:0246-84-7420
・送料:送料込み
・対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり・ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:該当なし・その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal )をご確認ください
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