8/22 目標金額に到達!ありがとうございました!
工房まる初のクラウドファンディグへの挑戦は、一昨日8/22のお昼過ぎに目標にしていた300万円に到達いたしました!ご支援いただいたお一人おひとりの「工房まるを応援したい」という気持ちの積み重なりによって達成させていただいたことに、感動と感激でいっぱいです。皆様のご支援とご協力に心より感謝申し上げます。
残り約1週間・・・よし!ネクストゴールを設定して、最後まで駆け抜けるぞ!…と思った矢先、担当者を含めて複数のスタッフがコロナ感染。なんという間の悪さ…。しかし、ここで嘆いているわけにもいかず、残り数日となりましたが、ネクストゴールに挑戦します!

ネクストゴールについて
既存の建物を福祉施設として使うためには、さまざまな基準を満たすために改築や改装が必要です。元々の計画では、「田村のアトリエ」の2階はあまり手を加えない予定でしたが、建築基準法の防火要件を満たす必要があり、それに対応するために新たな下地の施工やクロスの張り替え、塗装などで、予定よりも約150万円ほど費用が増加する見込みです。さらに、来年度には利用定員を増やし、工房まるの第二の拠点として使う計画もありますが、そのためには送迎車の増備などが必要です。これらの追加費用はある程度予想しており、借入金などで賄う予定でしたが、最近の物価の上昇や人手不足、人件費の増加などを考慮すると、将来的な負担を少なくしたいと考えています。

ネクストゴールの目標金額は500万円
目標金額は思い切って500万円にしました。最後の最後まで頑張り抜くための目標として掲げます。どうぞ皆様、一緒にこの目標を達成できるようお力をお貸しください!また、このクラファンを通して、ひとりでも多くの支援者の方、maruに関心を寄せてくださる方をとつながりたい、という思いがあります。学生さんや若い方向けに、新たなリターンも設けさせていただきました。
あともう一押しのご支援や、本プロジェクト・クラウドファンディングの周知・拡散のご協力など、募集終了日まで皆様のお力添えを何卒よろしくお願い申し上げます!



こんにちは。
わたしたちのプロジェクトをご覧いただき、ありがとうございます!

特定非営利活動法人まるの代表理事を務めている樋口龍二と申します。

私たちは福岡県福岡市を中心に、時間、空間、仲間の「3つの間(あいだ)づくり」をコンセプトとした障害者福祉事業を行っています。障害のある人ない人が出会い、関わり、深め合い、共に生きていくコミュニケーションや環境を創造し、混じり合う社会の価値や豊さを提案し、インクルーシブな地域や社会の実現を目指しています。

現在、障害福祉サービス事業所「工房まる」(生活介護・就労継続支援B型)や、国・県の「障害者芸術文化活動普及支援事業」である「九州障害者アートサポートセンター」「福岡県障がい者文化芸術時活動支援センター」の運営をはじめ、様々な活動を行っています。

工房まる 野間のアトリエ

関わりを焦らなくていい。
小さなコミュニケーションを日々積み重ねることをはじめよう。

1997年4月、福祉作業所「工房まる」の開設が私たちの始まりです。工房まるは施設長の吉田修一が設立しました。吉田は大学で写真を学び、卒業制作のテーマを「障害者」とし養護学校(現特別支援学校)で撮影します。吉田はそれまで障害のある人と関わったことがほとんどなかったとか。どちらかというと異質な存在として見ていて、受け止める優しさも勇気もなく、そうしたことにプレッシャーを感じ、関わりを避けていたと言います。学校に通い始めてしばらくして、ある子どもがカメラを不思議そうに見て手を伸ばしてきた。触りたいのかなと思い、カメラを近づけて触らせてあげた。そんな小さなコミュニケーションを重ねるうちに、自分らしく関われるようになったと言います。関わりを焦らなくていい、これでいいんだ。その気づきがとても新鮮だったそうです。(吉田が卒業制作で撮った写真)一方で疑問を持つようになったと言います。養護学校があることは「当たり前」だった認識が、なぜここに障害のある子どもたちが集められているんだろう?と。いろいろと調べると、障害のある人とない人が分け隔てられている社会のしくみがあることを知ったそうです。


 障害のある人、ない人の日常が重なり合う場をつくろう。
 混じり合おうとする場で生まれる豊さこそ、多くの人が求めている

多くの人にとって、今でも障害のある人は身近な存在ではない。幼い頃から、障害のある人と関わるきっかけもなく、関わりを深めあう時間も、そうした場所もない。知らないからこその不安や恐れが差別や偏見を生み出している。そんな社会がいいはずもない。様々な人々の「日常」に障害のある人の姿や、障害のある人が集う場があれば、差別や偏見は限りなく小さくなるはず。そんな思いで工房まるを始めたんだそうです。

2003年頃に制作したパンフレット内の写真

障害のある人のアートを軸に活動を行う中で、年齢も仕事の種別も関係なく様々な人々が工房まるに集うようになりました。障害のある人と共に活動し、楽しみ、喜び合う。そんな場を集う人たちとつくる時、試行錯誤を繰り返し、時間を惜しまず考え続けました。そうした場がとても豊かだと感じました。混じり合おうとするからこそ、価値観が変わり、新しいものごとが生まれ、地域や社会に豊さをもたらすと気づきました。いつしか障害のある人、ない人の日常が重なり合う、混じり合う場を作ることが、私たちがなすべき大きな物事になりました。
オープンアトリエ「まるCafe」では、公開収録風のトークイベントやエアギターなど、メンバーの個性溢れる一日に。

maruメンバーによる「書」(2007年)


前代未聞の「アトリエW移転」を成功させ、
地域の皆さんとの「日常」がつながる拠点をつくる!

工房まるは現在、福岡市内に3つのアトリエを構えています。本プロジェクトの目的は、そのうちの2つ「野方のアトリエ」と「多賀のアトリエ」のW移転を無事成功させること。そして、様々な人の「日常」が重なり合い、混じり合い、地域や社会に豊かさをもたらす『第二の拠点』を作ることです。

建物の劣化や安全面の問題など、避けられない事態が重なったとはいえ、福祉事業所にとって2つのアトリエのW移転は前代未聞の大プロジェクト。私たちの予想と限界をはるかに超える厳しいミッションです。

しかし、メンバーの居場所であるアトリエと、そこで脈々と紡がれてきた「日常」と、次なる展望をなくすわけにはいきません。私たちはこのミッションを、設立から26年目を迎える工房まるの新しいチャレンジであり“冒険”として、思い切って舵を切ることにいたしました。特に、私たちだけでは乗り越えられない資金面の課題を、みなさまのご支援を力に何とか乗り越えたいと願っています。

どこにどういうアトリエを構えるか。
私たちが「移転先」にこだわる理由。

工房まるが大切にしているのは、様々な人の「日常」の重なり。障害のある人もない人も、誰もがそれぞれの「日常」を送る中で自然と出会い、関わり合い、関係性を深め合いながら、ともに豊かな「日常」を育んでいく。そんな地域や社会になってほしいという願いをエネルギーに日々活動しています。毎年夏にアトリエで開催するTシャツ展カフェやBAR、美容院など日常にある場所とコラボする作品展「teku tekuプロジェクト」

ですから、どういう場所にどのようなアトリエを構えたらいいのか、その選択はとても重要。敷地や駐車場の広さはもちろん、建物の安全性やまわりの環境、地域の方々が育んでいらっしゃる「日常」の雰囲気も、私たちは大事にしています。


2つのアトリエ|移転までの背景

「野方のアトリエ」建物は築45年ほどの戸建住宅です。2005年の福岡西方沖地震の影響を受けており、20年近い歳月を重ねる中で建物基礎の劣化が表面化し、安全性が保障できない状態になりました。自然が豊かな土地にありメンバーもとても気に入っていた場所でしたが、修復は困難という判断から泣く泣く移転を決意しました。

しかし移転先探しは困難を極め、2年が経過。そんなある日、私たちは福岡市早良区の四箇田団地のすぐ近くに佇む建物と出会いました。元「たからや」という和・洋菓子の店舗兼住宅です。古いけれど何だか懐かしい、そんな建物の表情からこの町で長く愛されてきた店だという歴史が伝わってきました。

広い駐車スペースも穏やかな町の雰囲気も、子どもからご高齢の方々までのんびりと通りを行き交うゆったりした時間の流れも、すべてが私たちの理想と重なり胸が高鳴りました。

当初は定員10名の移転を考えていましたが、この建物の広さなら定員20名規模の運営が可能だとわかりました。これまで長年温めてきた『第二の拠点』づくりが実現できます。

1、2階にはメンバーがそれぞれのペースで作品づくりに向き合うアトリエを。表通りに面する元店舗だった空間はメンバーの作品を紹介するギャラリー&ショップに。そして欲張りに、地域の方がふらりと立ち寄ってくつろいでいただける、小さなカフェスペースを設けようと計画中。メンバーたちが淹れるコーヒーを飲みながら彼らの働きぶりや展示された作品をみながら、「なんだかゆかいな場所だな」「おもしろいな」「素敵だな」と感じてもらえたら最高です。


カフェスペースも設けて、誰もが気軽に立ち寄れる場に。

 次に、2021年に移転したばかりの「多賀のアトリエ」についてお話しします。

<個性も実績も豊かなアトリエの面々>こちらは元オーナー様の住居と思しき単身アパートに接した2階建ての建物でした。当初は順調に活動がスタート。しかし、人が増えてくると来訪者の座るスペースすら確保できず、何より活動を続けるうえで一番重要なメンバーの安心と安全を脅かす諸問題も発生しました。

活動上の限界を感じた私たちは再び新しい移転先を探し始め、そして福岡市南区日佐にある戸建住宅と出会いました。この建物は平屋建てで床面積が約140㎡。広い敷地には5〜6台分の駐車場の確保も可能です。こちらは定員10名のアトリエになりますが、この広さならメンバー同士が過度に干渉しすぎず作品づくりに向き合えるうえ、平屋という見通しの良い空間だからスタッフも無理なくメンバーをサポートできます。


 2つの移転が重なる事態に...! 

「野方のアトリエ」も「多賀のアトリエ」も、時間はかかりましたが本当に良い移転先との出会いに恵まれました。唯一の問題は2つのアトリエの移転が重なってしまうこと。障害者福祉にとって移転は経済的、体力的、精神的に大きな負担。それが2つ重なるとあっては、これまでに経験したことのない大きな試練です。

メンバーにとってそれぞれのアトリエはかけがえのない居場所。その人が、その人らしく自分のやりたいことに向き合える。いろいろな人やモノ、コトとの出会いにワクワクできる。のびのびと気持ちよく過ごし、作品をつくったり仲間と語らったりする。ちょっと困ったり、話を聞いてほしいと思ったりした時に、頼れる誰かがいる。そうした「日常」を包み込む場所をより良くしたい。そんな居場所や「日常」を、私たちは新しいアトリエを通して地域のみなさんとも共有していきます。そして、今回のプロジェクトの先に生まれる「新しい日常」には、世の中をちょっと明るくするヒントやアイデアがたくさん詰まっていると確信しています。


最後に…

工房まる開設から26年。この社会に様々な足跡を残し、障害や福祉の概念を緩やかに変え、それらは多くの人にとっての日常に近しく親しいものとの認識を広げました。しかし私たちの道のりはまだまだ続きます。この度の移転先の場は、工房まるのこれからにとってとても大事な場所となるでしょう。その場づくりを、私たちの思いに共感し応援くださる皆さんと一緒に築いていきたい。一緒に“冒険”を続けていきたい。そう願っています。

ご支援に対して心からの感謝の意を込めて、maruらしさを、日々にあるmaruメンバーの有形無形な魅力を、じんわり感じていただけるリターンをご用意いたしました。この出会い・ご縁を、つながりへと育めるとうれしいです。また、『maruセレクション』として、私たちがリスペクトする「いぶき福祉会」「やまなみ工房」にご協力いただき、人気の焼き菓子をラインナップに加えさせてもらいました。アートから食まで、いずれも全力でオススメしたいものばかりです。ぜひご覧ください。


■資金の使い道
改装・改修費用など計1,500万円の一部に充てさせていただきます
<A> 多賀のアトリエ移転に関する費用 
・改装・改修に係る費用 135万円
・不動産契約等の諸経費 150万円
<B> 野方のアトリエ移転に関する費用 
・改装・改修に係る費用 1,015万円
・不動産契約等の諸経費 200万円
<A+B合計> 1,500万円

■実施スケジュール
<2023年>
6月 移転先のアトリエ改修工事開始
6月下旬 多賀のアトリエ→「曰佐のアトリエ」移転・引っ越し
7月4日 「曰佐のアトリエ」スタート(7月中旬までに引っ越し完了)
7月  日 クラウドファンディング開始
7月下旬 野方のアトリエ→「田村のアトリエ」移転・引っ越し
8月1日 「田村のアトリエ」スタート(一部改修工事と並行)
8月  日 クラウドファンディング終了
9月中旬~ リターン・ご返礼開始


工房まる 多賀→日佐のアトリエ スタッフ 武田楽

工房まるで働いて10年になります。工房まるのアトリエは、「人が集う場所」「作品がうまれる場所」「作品を保管する場所」「グッズを作る場所」「イベントをする場所」「語らう場所」「ちょっと休憩する場所」etc…様々な役割を担い機能しています。多賀のアトリエでは、新メンバーの制作場所や、日々生まれ続ける作品の保管スペースの確保が難しくなるなど、物理的な課題に頭を抱えていました。
内覧したとき、思わず「広っ!」と口にした新しいアトリエ。メンバーたちがお互い良い距離感で、それぞれのペースで安心してのびのびと自分の制作に没頭したり、大きな作品を描いているイメージが浮かびました。平屋の1フロアになったことで、みんなでのんびりとくつろいだり、アトリエを訪れたお客様へのホスピタリティもより発揮されそうです。

本プロジェクトへのご支援、ならびに工房まるへの応援を、皆さまどうぞよろしくお願いします!


工房まる 野方→田村のアトリエ スタッフ 田中千晶
工房まるで働いて15年になります。野方のアトリエは緑に囲まれ、自然が豊かで、伸び伸びと過ごせる環境でメンバーもとても気に入っていた場所でしたが、ある日外壁が崩れているところを発見!調べてもらうと福岡県西部沖地震に影響を受けた建物基礎の劣化で、修復も困難ということがわかり、残念でしたが移転せざるを得ない状況となりました。
難航していた移転先探しの末、やっと出会えたのが、元お菓子の製造・販売をされていた店舗兼住居だった建物。大きな団地のすぐそばにあり、目の前にはバス停、道向かいには公園、近くには幼稚園や小学校、飲食店やスーパーと、人も行き交う場所です。
 メンバーがそれぞれのペースで思う存分作品づくりに向き合えるアトリエに加え、通りに面する空間はショップ&ギャラリーとして、いつでもmaruの作品やグッズを見てもらえる場所に。カフェスペースも設けて、町のみなさんにもふらりと立ち寄ってもらえたらと思っています。鼻歌を歌いながら、ゆっくりとコーヒー豆を挽くメンバーの姿が目に浮かびます。
 メンバーたちが淹れるコーヒーを飲みながら、作品も楽しめて、ちょっとしたまるの日常を感じてもらえるよな、皆さんの日常と重なる場所にしたいと思っています!応援よろしくお願いします!

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください