はじめに・石山寺の文化財を未来へ

紫式部が「源氏物語」を起筆した地とされる石山寺は、古来より霊験あらたかな三観音のひとつとして信仰をあつめてきました。

天平19年(747)の創建から歴史の中で守られてきた、天然記念物「硅灰石」、国宝の本堂・多宝塔をはじめ、建造物、彫刻、絵画、書跡典籍など、国宝・重要文化財に指定されている宝物が数多く存在します。

硅灰石(天然記念物)と多宝塔(国宝)

また、あまり一般に知られるところではありませんが、文化財としての指定を受けていない宝物は数千点にものぼります。

石山寺は観音信仰の場所であると同時に、これら先人たちが残してきた文化財を守り、後世に伝えていく場所でもあります。数多くの未指定文化財が存在する中、指定を受けた宝物の修復や防災設備の設置が優先事項となり、指定の無い文化財の修復は順番待ちの状態が続いています。近年の異常気象により、建造物も傷むばかりという現状です。

檜皮葺の屋根が傷む境内の龍蔵権現社

皆さまのお力をお借りして境内の未指定文化財修復が叶えば、大切な石山寺の宝物を後世に伝えることができ、美しい伽藍を取り戻すことができます。

さらに文化財の修復をおこなうことで、それに関わるさまざまな職人や技師の育成の機会となり、活躍の場を増やすことにもつながります。

文化財を通して、多くの方に石山寺とご縁を結んでいただけることを祈っております。


石山寺の文化財

石山寺には建造物、仏像彫刻、典籍などあらゆる種類の文化財が伝わっており、2023年現在は国宝12件、重要文化財40件、以下県や市からの指定を受けた有形文化財があります。

本堂(国宝)は懸造(がけづくり)という観音霊場に見られる舞台造りの建物です。
御本尊である勅封秘仏の如意輪観世音菩薩(重要文化財)が安置される平安時代建立の内陣と、淀殿のご寄進によって安土桃山時代に増改築された外陣から成ります。

本堂(国宝)内陣に安置される仏像:不動明王坐像(重要文化財)の後ろには観音の応現身である三十三応現像(伝二十八部衆像)が並びます。

文書を納めた木箱が並ぶ収蔵庫の一室:薫聖教(国宝、73巻1帖1巻)をはじめ石山寺一切経(4644帖199巻)および校倉聖教(1926点)(ともに重要文化財)、ほかに深密蔵聖教、寺誌類等100箱以上が収蔵されています。


紫式部御所人形のお衣替え

「石山寺縁起絵巻」の巻四には紫式部が当山へ参籠した際に、湖面に映る月を見て『源氏物語』の着想を得たエピソードが描かれています。

「石山寺縁起絵巻」室町時代、重要文化財このことから、当山では数多くの紫式部と『源氏物語』に関する絵画等の作品を所蔵しています。

石山寺の本堂には現在も「源氏の間」として紫式部参籠にちなんだお部屋が伝わっており、そこには紫式部のお人形が侍女のお人形とともに安置されています。

このお人形は有職御人形司伊東家の第十世伊東久重氏の手による御所人形です。

お衣の色が鮮やかな紫だった頃のお姿

長年本堂「源氏の間」で参拝者の皆さまに愛されてきましたが、外に面するお部屋ということもあり、お衣装の近年劣化が進んでいます。

とくに虫食いや褪色によるお衣装の傷みが激しく、衣替えをしなくてはならない時期に差し掛かっています。


土佐光起筆「紫式部図」

紫式部の肖像として、教科書をはじめとする多くのメディアに使用される作品です。

土佐光起筆「紫式部図」(部分)江戸時代

2019年にはニューヨーク メトロポリタン美術館での源氏物語展 "The Tale of Genji ーA Japanese Classic Illuminatedー"に貸し出され、展覧会のキービジュアルにも採用されました。
今や世界で一番有名な紫式部の肖像画と言っても過言ではありません。

大切に守られてきたこの作品も、紫式部のお顔や着物に傷などが目立ち、修理をしなくてはならない時期に差し掛かっています。

紫式部の額部分には、大きな傷が残っています


資金の使い道

必要資金:15,000,000円(うち、クラウドファンディングの目標金額1000万円)

「源氏の間」紫式部のお衣400万円、侍女のお衣300万円、土佐光起筆「紫式部図」修復230万円
その他境内の未指定の社殿、仏像彫刻なども修復する予定です。
そのうち1000万円を皆さまにクラウドファンディングでご協力いただきたいと考えています。

※CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料およびリターン制作費・送料を含みます。

※本プロジェクトはAll in 方式で行います。支援総額が期日までに目標金額に満たない場合も、集まった金額に応じて計画を実行し、後日支援者様に成果をご報告いたします。


実施スケジュール

▶2024年3月 本堂源氏の間 紫式部、侍女の人形のお衣替え

紅葉の本堂、右下に源氏の間があります

▶2024年11月~12月 石山寺豊浄殿にて、土佐光起筆「紫式部図」展示予定

豊浄殿展示の様子

豊浄殿とは、石山寺境内にある展示収蔵施設です。
年に2回、春と秋に石山寺と紫式部展という寺宝の展示を行っています。
展示内容は毎回異なるため、詳しいご案内を公式ホームページにて行っております。

5月の豊浄殿(外観)


返礼品のご紹介

石山寺の所蔵する紫式部や『源氏物語』を主題とする作品をデザインに使用した商品を返礼品としてお送りいたします。
地元・大津の企業さんと制作に挑戦するものもありますので、制作状況などは活動報告にてお知らせいたします。

10/10追加

『紫式部・源氏物語グッズセット 』10,000円

石山寺が所蔵する紫式部図や源氏物語絵を使用したノートやクリアファイルのセットです。


『クラファン限定御朱印(刺繍) 』10,000円

刺繍の入った特別な用紙に御朱印し、お届けいたします。


『散華セット(台紙付き)』30,000円
クラファン限定の散華です。飾っていただけるような台紙をお付けいたします。 石山寺が所蔵する江戸時代に制作された『源氏物語』の絵画作品を用いたデザインとなる予定です。


『源氏の間で記念写真撮影』50,000円
お人形のお衣替えが終わりましたら、お近くでご覧いただけるよう「紫式部源氏の間」の中へご案内いたします。 日程につきましては、後日ご相談させていただきます。※1口1名様でお願いいたします


『石山寺の木材を使った御朱印帳』50,000円
地元の会社である藤沢製本さんご協力のもと、 石山寺境内で伐採され、何年も乾燥させた木材を使用した御朱印帳の制作に挑戦します。制作過程は活動報告にてお知らせします。楽しみにお待ちください。


『通常非公開 多宝塔の中へご案内』50,000円
 専門の職員が、通常非公開の多宝塔(国宝)の中へご案内いたします。ご本尊である大日如来坐像(快慶作、重要文化財)を間近でお参りいただけるほか、外からはなかなか見られない四天柱絵(重要文化財)をご覧いただけます。 日程につきましては、後日ご相談させていただきます。※1口1名様でお願いいたします


『本堂の紅白寒天ご寄進』100,000円
本堂に特別にお供えされる紅白寒天、そこに1年間お名前を表示いたします。※ 1名様、1年間有効、1口1名様でお願いいたします


応援メッセージ


ご挨拶

この度、石山寺の未指定文化財修復プロジェクトを行う運びとなりました。
豊かな自然と美しい建造物に彩られるこの伽藍を、私は昔から大切に思っておりました。
境内に於いて「文化財」と名のつくものは何千点にものぼりますが、建物であったり、経典、仏像、絵画、工芸品であったりとその種類は多岐にわたります。
ひとつひとつはその時代の人の思いを受け、僧侶が修行のために作ったものや、石山寺と結縁するために寄進されたもの、またそれらを残そうとする意志が込められ修復を繰り返してきたものなど、ひとくくりに「文化財」と呼ぶには惜しいように思います。

これらを守るため、現在、境内の国宝・重要文化財建造物の防災設備の整備事業を2年がかりで行っています。工事は令和5年度に完了し、これにより災害から参拝者と建物を守ることができますが、その他にも人知れず守られ、修復を待つ宝物はまだまだ残されています。

私の願いは、神仏のすみかである石山寺の伽藍、什物が美しく整備され、それらが後世に伝わっていくこと、そして、現代の多くの人にその恩恵を受けていただきたいと願うところです。

皆さまのお力をお貸しいただけますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

大本山 石山寺 座主 鷲尾龍華


  • 2024/01/31 13:38

    クラウドファンディングにご協力いただきありがとうございました。石山寺公式ホームページに、希望された方のみですが、お名前を掲載させていただきました。改めて感謝申し上げます。https://www.ishiyamadera.or.jp/info/10931掲載するお名前の確認ができない方が何名かい...

  • 2023/12/20 10:09

    12月17日、クラウドファンディングが終了いたしました。この度ご協力を賜りました皆さまには、心より御礼申し上げます。令和5年9月29日からクラウドファンディングをスタートし、12月17日までで4,554,000円を集めることができました。残念ながら目標額には届きませんでしたが、ご支援は大切に使...

  • 2023/12/08 11:18

    今残っている絵の具が落ちてしまわないよう、「剥落止め」という作業を行う様子土佐光起の描いた「紫式部図」は修理が始まっています。修理は滋賀県大津市の坂田墨珠堂さんにお願いしました。坂田墨珠堂さんは石山寺に伝わってきたこの作品を、どうすれば後世に伝えられるか、作品の調査を重ね、修理の方法を考えてく...

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