はじめに

私達は、戦禍に巻き込まれた人を一人の市民として支援する人たちを支えます。

「支援する人を支援する」ことが私達の目的です。


私たち一般社団法人戦災復興支援センター(略称:WDRAC/ワドラック)は、ウクライナ侵攻が始まった直後の2022年3月、代表理事である長尾彰の「友人の友人」が、現地へ赴き、避難する人々の支援に動き回る中でサポートを求めていたことをきっかけに発足しました。

彼らは大きな組織に属さず個人として行動し、草の根のネットワークやコミュニティと連携しながら支援活動を展開しています。そして豊かな資金や豊富な人材を抱えるわけではなく、現場での作業に忙殺されながらも、支援を必要とする人たちのために動き続けています。

私たちは「支援する人を支援する」という考えのもと、このような小規模な民間ボランティアたちと直接コミュニケーションを取りながら、現場で動き回る彼らがタイムリーに必要とする支援を行えるようサポートしています。


プロジェクト概要

今回は、WDRACがサポートを続けるアメリカの団体、Actions Beyond Words』(以下、ABW)のこの秋~冬の活動をサポートするための寄付を募ります。

設立者のサイモン・マッシーさんは2022年のロシアによるウクライナへ武力侵攻直後から、ポーランドを拠点に支援活動を続け、私たちWDRACも設立当初からサポートを続けてきました。

今回は、ABWがウクライナでの活動を続ける中で得たニーズのうち、この秋から冬に需要があると感じている支援物資運搬のための資金を募ります。

具体的には以下の3点です。

① ドネツク州のクラマトルスクの病院への物資輸送(5,000ドル約75万円)
クラマトルスクはドネツク州の前線の西に位置する主要都市です。退避できない民間人が数万人いるなか、頻繁に攻撃が繰り返されており、医療物資が足りなくなっている状況です。


ABW共同代表トラヴィスさんからのメッセージ

② キーウ近郊の学校にラップトップPCを輸送(1,500ドル約23万円)
ウクライナ国境の街、ポーランドのメディカには、ABWの拠点(ボランティア事務所と倉庫)があります。この拠点に、ウクライナでオンライン授業を強いられている子供たちに対してラップトップPCが各国から寄せられています。しかし、燃料代の高騰や輸送中の保安上の安全を確保するための資金が足りていません。


ABW代表のサイモン・マッシ―さん(右)


③ ハルキウ州のハルキウにペット関連の物資輸送(2,500ドル約38万円)
これまでの活動を通じて、ハルキウのペットシェルターのオーナー、アントワンさんと繋がりができました。ペットを残して退避せざるを得ないハルキウ市民のペットを預かり、必要なケアを施しながら飼い主の帰りを待っていますが、戦況に終わりは見えず預かるペットは増える一方です。


プロジェクト実施の背景

私達は、彼らの活動を支援するためのプロジェクトはこれまでも何度か行ってきました。5月に行ったクラウドファンディングでは、新たな物資運搬用の車両購入、および保管用の倉庫を借りるため、延べ84人の方より、総額1,117,500円をご支援いただきました。

たくさんのご支援、ご協力、本当にありがとうございました。

ABWを始めとする小規模民間ボランティアは今もなおウクライナ国内で支援活動を続けています。戦争が長期化する中、彼らは資金難に直面し、ABWと連携する団体も活動資金が確保できず撤退を余儀なくされています。
それにより、支援物資の確保、および保管用倉庫の賃料などでABWの負担も大きくなり、彼ら自身も今後いつまで・どのくらい支援活動を継続していけるか判断を迫られている状況にあります。

このような状況のなか、ABWはNGOの拠点を置くアメリカ国内での助成金申請なども行いつつ、活動資金の確保に奮闘しています。そして、彼らは資金を工面できる限りウクライナ国内へ入り物資を運搬を続けます。

私たちWDRACも資金が潤沢にあるわけではありません。戦災で困っている人は今も世界にはたくさんいます。資金が集まったとき、集められた分だけでも、支援を必要とする人たちに届けていけるよう、再度クラウドファンディングにて寄付を募ることにしました。

先を見据えた大きな金額での支援を、とは言いません。ひとまず、この秋から冬、ウクライナで避難生活をしながら学ぶ子供たちを、無差別の攻撃で傷ついた人たちを、飼い主が戻る日までペットを守り続ける人たちを支えるため、どうか彼らが活動できるための寄付をお願いいたします。


リターンについて

【サンクスメールと報告書】
本プロジェクト終了後に、サイモン・トラヴィスが運営するチームABWからのメッセージを含むサンクスメールをお送りします。

【広報活動用ポスター】(選択された方のみ)
WDRACの市民広報担当として活動を支援していただくための「WDRACのポスター」をお送りします。ご自身やお知り合いの会社や店舗、ご近所や行きつけの飲食店などに掲示していただければ助かります。※ 掲示に際してはオーナーや管理者の方の許可を必ず取っていただくようお願いします。※ 広報活動用ポスターの印刷費用や送料は、WDRACの経費として支出するため、ご支援いただいた金額はそのまますべて支援に充てられます。

【物資輸送車にあなたの希望するデザイン(写真・イラスト・看板等)のステッカーを貼り付けます】
ポーランド国境の街、メディカからウクライナ西部の都市リヴィウ・首都キーウ、東部ハルキウや南部ドネーサなど、広範囲を移動する物資輸送車です。たくさんの人の目に触れることができます。

*本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


スケジュール

・プロジェクト実施期間:2023年10月12日(火)〜11月17日(金)

・ABWへの集まった支援金の送金:プロジェクト終了後すぐ

・送金の報告&リターンのサンクスメール送付:11月下旬


資金の使い道

①ドネツク州のクラマトルスクの病院への物資輸送(5,000ドル)
②キーウ近郊の学校にラップトップPCを輸送(1,500ドル)
③ハルキウ州のハルキウにペット関連の物資輸送(2,500ドル)

合計:9000ドル = 1348987.58円 = 135万円
(2023/10/03のレート換算)

GoodMorningにプロジェクトを掲載する場合、
手数料は総支援額の9%(税別)(掲載手数料4%+決済手数料5%)となります。

①②③とクラファン手数料の合計:150万円

*税控除について

本プロジェクトへいただいたご寄付は、現時点では税控除の対象にはなりません
今後、税控除の対象となる団体になれるよう、継続的に意義ある活動を進めていくことが大切ですのでどうか力をお貸しいただければ幸いです。


最後に

WDRAC代表の長尾彰です。
最後にもう少しだけお付き合いください。

去る9月11日、ABWと連携して活動するフランスの人道支援団体、「ロード・トゥー・リリーフ」で活動するカナダ人のアンソニー・イナットさんとスペイン人のエマ・イグアルさんがロシア軍の攻撃により活動中に命を落としました。同乗していたスウェーデン人とドイツ人のボランティアも負傷しました。
病院へ医療物資を運ぶ途中での出来事でした。

彼らは我々同様、小規模民間ボランティアとしてこの1年半、それぞれに資金を調達し、ABWのメディカの拠点を共にしながら、ウクライナでの活動を続けてきた人たちです。
私達は、彼らを「アンサングヒーロー(名もなき英雄たち)」と呼びます。
戦争が始まる前は、それぞれの生活があり、自国で仕事をしながら家族と暮らす「普通の人」たちです。
しかし戦争が始まり、「自分にもできることがあるはずだ」と行動しました。
ABWのサイモンさんも、侵攻が始まった翌々日に自らが運転する車でイギリスからポーランド国境のメディカにたどり着き、今日に至っています。

彼らのようなアンサングヒーローたちが「ラストワンマイル」を担っています。
世界中から支援物資が届けられていますが、「どこにどれくらい避難者がいて、どんなニーズがどのくらいあるか」を把握しているのは彼らのような小規模ボランティアたちです。
国連や赤十字など国際NGOも彼らに物資の配送を委ねなければ、待避することすらできない人たちに物資を届けることができないのが実情です。

遠く離れた日本にいる私達にもできることがあります。
もちろん戦争で大変な思いをされている方はウクライナに限らず、たくさんいらっしゃいます。
でも、私達にあなたが寄付を寄せてくだされば、確実に「ラストワンマイル」をやり切ることができます。
市民から市民へ、小さいけれども確実にその想いを届けることができます。

この、「小さいけれども確かなネットワーク」にぜひ力を貸してください。
ほんの少しで構いません。
終わりが見えない戦争の中にあっても、戦災に苦しむウクライナの人達に「遠く離れた日本の人たちが、私達のことをきにかけてくれているんだ」というメッセージを届け続けたいです。
そして、サイモンさんを始めとするアンサングヒーローたちを支え、励まし続けたいと強く思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。


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