はじめまして。岩手県八幡平市にある安比高原スキー場です。

安比高原スキー場は1981年の開業以来、極上のシルキースノーや初心者から上級者まで楽しめるバラエティ豊かなコースで国内外のスキー・スノーボーダーの皆様からご来場を頂き、今シーズンで42周年となります。

昨年は世界のスキー観光産業の中で最も名誉ある「WORLD SKI AWARDS 2022/ワールド・スキー・アワード2022」において、「Japan’s Best Ski Resort 2022」最優秀賞を受賞したスキー場でもあります。

今回のプロジェクトを始めるにあたり、少しだけ安比高原の昔話にお付き合いください。

1978年7月、リクルート創業者の江副浩正氏は安比高原に宿社員研修施設として宿泊施設とゴルフ場、テニスコート、アーチェリー場、オリエンテーリングコースまで付いた研修施設「レクロ・エデュケーション・センター」(竜ヶ森レックのち安比レック)を完成させました。

この竜ヶ森レックの整備を機に江副氏は、住民0の無番地、辺境の地であった土地をアイヌ語で”安住の地”という意味を持つ「安比」と名付け、安比高原に大規模なリゾートセンターを作るために奔走を始めました。

1980年10月、安比高原の総合開発を目指す「安比総合開発」が発足。

ここから安比高原の歴史は始まりました。

東京・山手線内側ほぼ半分の約3,353haという広大な土地がスキー場、テニスコート、乗馬等のスポーツ施設をはじめ、ホテル、ペンション村、別荘地、保養所などの宿泊施設、そして安比高原の自然をそのまま生かした牧場や野鳥の森など人間と自然が調和した形で開発されていきました。

その中でもとりわけ力を注がれたのが「安比高原スキー場」。
当時のスタッフたち自らが図面を引き、自らの足で現地を切り拓きながらコースを作りました。

コースを開拓するスタッフたち

このコース設計には、安比高原のデザインを手がけ、自らも世界中を飛び回るスキーヤーであったデザイナー・亀倉雄策氏の意見も取り入れられ、幅は広く、長く、左右の傾斜が少ないコースを開拓していきました。

「毎年継ぎ足しではなく、一気に開発したほうがいい」という亀倉氏の意見を取り入れ、1981年12月15日、安比高原スキー場は6基のリフトとともに開業しました。
安比高原スキー場開業日 テープカットの写真(1981年12月15日)

開業の翌年には5基、さらに翌年には1基を新設、既存リフトを高速型に改造するなど着実に大きなスキー場へと成長していきます。

1983年には史上初となる3冠(滑降、回転、大回転)での金メダルを獲得したトニーザイラー氏の設計によるザイラーゲレンデがオープン。
当時日本スキー場初の8人乗りゴンドラを1989年に新設(現:安比ゴンドラ)。バブル経済の追い風を受けながら常に最先端のリフトリフトを建設していきました。

1992年には来場者数が150万人を超え、東北一の大型リゾートを名実共に確立。
安比高原の「APPI」ステッカーをマイカーに貼ることが一大ブームとなり、日本全国へ安比という名前を轟かせていきます。
同年、フランスのアルベールビルにて地元出身でリクルート所属の三ケ田礼一さんがノルディック複合団体で見事金メダルを獲得し、地元はもちろん国民が祝福しました。

全盛期の安比高原

着々と成長を続けた安比高原スキー場ですが、1993年以降のバブル景気終焉とともにスキーブームが終息。国内のスキー人口は減少していき、安比高原も例外ではなく苦戦を強いられ2009年には来場者が50万人を割り込みました。

2000年に安比総合開発と盛岡グランドホテル等を運営する岩手観光ホテルが統合して発足した岩手ホテルアンドリゾートは、2016年、国内投資家と海外投資家との共同投資にて「加森観光」が保有する「岩手ホテルアンドリゾート」の全株式を取得、「グローバルリゾートとしての前進と、東北・岩手を含む地域の活性化」を運営方針に掲げ、グローバルに通用する施設として生まれ変わりを図っていくことになります。

2010年以降、国の政策も追い風になり北海道のニセコや長野県白馬を筆頭に、訪日外国人受け入れ可能なスキー場は賑わいを取り戻しています。安比高原もその恩恵を受け、来場者も戻りつつありました。

1980-1990年の国内需要ビジネスから、訪日外国人をターゲットにしたグローバルブランディングへの転換を行い、更なる飛躍を目指し歩みを進めていました。

しかし、そんな矢先に新型コロナウイルスが蔓延し、営業期間の短縮・来場者の減少など大きな打撃を受けました。
この期間で営業を終えたスキー場も少なくはありません。

その状況下でも2021-2022シーズンには、英国系大手ホテルグループのインターコンチネンタルホテルを新設開業、ホテル安比グランドなど安比高原のホテルがIHGホテルグループへリブランド。

2022年2月に開業したANAインターコンチネンタル安比高原リゾート2022年8月には、英国に本校を置くハロウインターナショナルスクールが開校450年の節目に日本で初めて開校するなど、安比の”街”としての魅力を高めてきました。

しかし、いくらソフト面を強化しお客様をお迎えしても、開業から数年のうちに建設したリフト・ゴンドラの老朽化は止まりません。
通常リフト・ゴンドラは40年前後が耐用年数となりますが、その年数を迎えるものが多いのが現状です。

どのリフトも止めたくはないけれど、いずれリフトが動かせなくなっていくのではないか。
そんな不安は的中し、昨シーズン中に西森リフトの故障が発生。コアなファンも多いこのリフトをなんとか復旧させようとスタッフや業者の皆様と原因究明・修理を試みましたが、古いリフトで部品がどこを探してもなく再稼働ができない状況に陥りました。

すでに安比高原には老朽化により動かせなくなってしまったリフト・ゴンドラが存在します。
この先、安比高原スキー場がスキー場として存続していくためにはリフトやゴンドラの架け替えは必須事項ですが、1基架け替えるためにはリフトだと約3億円、ゴンドラは約35億円のお金が必要になります。その他にも設置場所の測量や森林整備、古いリフトの撤去などの経費も必要になっていきます。

今シーズン42周年を迎える安比高原スキー場がこれから先の50年もスキー場であり続けるため、2027年に安比ゴンドラ架け替えを目標に測量を開始しています。

2023年6月20日~24日に測量を実施した際の実際の撮影写真

安比ゴンドラは安比1の輸送能力を誇り、この1本で安比の山どこにでもアクセスできるゴンドラです。
裏を返せば、この1本さえあれば安比高原はスキー場が続けられる。
そんな1本を軸に今後老朽化が進んだリフトたちも順次架け替えを行っていきます。

安比高原スキー場を昔流行ったスキー場で終わらせたくない。
安比高原スキー場は間違いなく世界でも通用するスキー場だと、スタッフ全員が確信しています。

50年先の未来へ、安比高原スキー場再生への第一歩を共に踏み出してくれる仲間になってください。



ご支援いただいた皆様に以下のリターン品をご用意いたしました。
いっぱい応援プランの広告内容はお名前でも企業ロゴでもなんでもOK!
毎シーズン20万人以上が訪れる安比高原スキー場をぜひ企業様の広告にもご使用ください。

10/27追記 
※滑って応援プラン・いっぱい滑って応援プランの”リターンを選ぶ”の詳細にシーズン券と記載がありますが、正しくは「リフト1日券」となります。


ご支援いただいた資金はキャンプファイヤー手数料を除き全額安比ゴンドラの架け替えのための測量と設計費用に使用させていただきます。


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

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