自己紹介


はじめまして。一般社団法人日本声ヨガ協会理事で公認講師の岩見知香と申します。
私の母は84歳の健康長寿。しかし、どこかしんどい、スッキリしない、今後の身体の不安などを抱えていました。長く京都に住んでいたので滋賀県に友達は少なく、90歳の父との生活にあまり変化がなく、日常の流れに身を任せていました。そんな母に『声ヨガ』を勧めたんです。元々声を出すことが好きだったのですぐに興味を持ち、目標を持って日々の簡単なエクササイズも行うようになり、気持ちも徐々に明るくなっていきました。声ヨガ教室に通うことで顔見知りの方ができ、声を掛け合うようになり、そしてある時を境に距離がぐんと縮まったのです。
それが、いま製作中の『喉トレ健康かるた』のデモを行った時のことでした。



声ヨガ =「コミュニケーション」のヨガ

声ヨガでは、発声・呼吸・瞑想を軸にしたエクササイズを行うことで、気持ちが上向き、自信が生まれます。シニア世代向けには特に誤嚥予防のため「声を出して、楽しく元気に健康に!」をコンセプトに掲げ、心身だけでなくコミュニケーションから育まれる健康長寿を目指しています。人や地域とのつながりから生まれる社会的健康は健康寿命の延伸に欠かせません!



声を出して、楽しく元気に健康に!みんなの笑顔

教室にいらっしゃる生徒さんはシニアの方がとても多いです。加齢とともに喉周りの筋肉は緩み、呼吸が浅くなり、声が出ずらいという方が少なくありません。声ヨガ体操では「久し振りに笑った!」「大きな声が出るようになった!」という感想を多くいただきます。シニアの方にとっては、健康で長生きするために「のど」を鍛えることは絶対に必要だ!と確信し、もっと多くの人に伝えなくては!!という使命感を持つようになりました。

2023年12月12日の世界嚥下デーに「喉活フェスタ」を開催してカルタ大会をしました!




介護レクの需要に対して不足している現場の人材


各所に出張クラスをさせて頂きながら、これからの超高齢化社会に向けて自分に何ができるのか?と自問自答を繰り返していました。そこで閃いたのが参加者が自分達で介護レクを自走して楽しめる「喉トレ健康かるた」です。

私の住む滋賀県は毎年、平均寿命が男女TOP1,2位に入りますが、健康寿命との差が大きいという課題があります。超高齢化社会でただでさえ現場の人員は限られてくる一方、シニアは増えており健康維持や増進のために何か刺激になるレクリエーションをしたいというニーズがあります。実際、定員30名の枠の介護予防講座が電話受付開始して30分で満席になってしまうほどで
す。




100枚以上作り直した、試行錯誤の日々

しかし、いざ「喉トレ健康かるた」を作り始めると言葉選びがとても難しく、文面を変えると頭文字が変わり、「あ~~こっちのこの頭文字使いたいのになぁ~」とまた1から考え直し…のループ作業でした。シニアの皆さんが言いやすい、覚えやすい、親しみを持ってもらえる”五・七・五”にこだわって、カタカナも少なく、お題は難し過ぎず等、あらゆる試行錯誤を繰り返しました。
試行錯誤しながら頭文字から読み句を考えました




「喉」は会話と食事の立役者!QOLに大きく影響

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、この数年間は食事や会話を楽しむ機会を制限されてきました。日常生活の食べて飲み込んだり、声を出したりすることにより口や喉の機能は維持されていますが、この生活様式の変化によって、高齢者の嚥下機能(食べる力)の低下が心配です。嚥下機能が低下すると、むせたり、食べこぼしたり、飲み込みづらさを感じたりして、食べる量が減り、栄養不足や免疫力低下を招く恐れもあります。感染症を避けられても、喉の力の低下による食べる能力・会話能力の衰えは、健康寿命や自己肯定感に悪影響をもたらしかねません。生徒さんと話をしていても、皆さん「食べること」そして「お喋り」ができなくなったら本当に辛いと口々におっしゃいます。

地域の施設に出張教室に行ったときのこと…
1人ぽつんと座ってらっしゃる方をよく目にしました。配偶者に先立たれて寂しい、新しいコミュニティーに入っていけない、自身の身体が気がかりで心を開けられない等、様々な理由で孤独を感じておられる方がたくさんいらっしゃるという現実を知りました。この孤独が認知症の進行を加速させます。
日々を支える施設職員さんも「生活の中で声掛けをしても状況を変えることは難しい」と感じておられる方も多いと聞きます。
かと言って見過ごせない、なんとか打破したい!そこで、母も心を通わせ親睦を深めた「喉トレ健康かるた」の登場です!

かるたの試作品(取り札)



「喉トレ健康かるた」の特徴

「声を出して、楽しく元気に健康に!」をコンセプトに、交流を深めながら心身の健康を目指す”介護レクアイテム”として誕生しました。勝ち負けを競うというよりは、各札のお題(5つのテーマからなる)を全員が一丸となって挑戦する新感覚のかるたです。互いの名前を呼び合い、声をかけあいながら友人を作るきっかけ、関係を深めるきっかけになります。

歌ったり、チームで協力しながら手遊びやクイズをしたり、楽しみながら介護予防の知識が得られるかるたです。
会話やお題を通じて嚥下機能アップ、脳のトレーニングで認知症予防、そして何より...コミュニティーの親睦が深まります!顔は知っている、挨拶は交わす、だけの間柄から、ぐっと心の距離が縮まりランチに行こうと声かけが飛び交うきっかけになるのが、このカルタです。

特別にスタッフがいなくても、シニアの皆さんだけでも楽しめるようになっており、遊び方も札に記載しています。
施設のレクリエーションとして、またコミュニケーションのきっかけ作りに持ってこいです!

試作品


健康寿命を伸ばしたい!熱い想い

両親を含め、シニアの皆さんが"元気で楽しく、幸せを感じながら、長生きをしてほしい"と心から願っています。
"友達がいない"と寂しい思いをしている方、カルタが始まれば、もう友達!
"喋る事、笑う事を最近していない"という方でも、お喋りになっていっぱい笑います!
呼吸を深めたり、ストレッチをしたり、舌を出したり、手遊びしたり、全て独りぼっちではなく仲間がいて、みんなで楽しめます!社会とのコミュニケ―ションのきっかけになること間違いなしです。
それがまさに"健康"です。このカルタで心も身体も健康になってもらいたい!と切に願います。


直面した課題

前述したように、滋賀県の健康への取り組み"健康しが"で2年目の助成金事業募集があり、"喉トレ健康かるた"事業を応募、見事対象団体として認めて頂きました。この熱い思いの詰まったプロジェクトを県が応援してくれるんだ!!
と決まった時は大喜び、希望に満ち溢れていました。

しかし!!!

大きな困難が立ちはだかりました...。
まずは、助成金が申請額の半分しかおりないこと、それに輪をかけて札の大きさ変更による予算オーバーです。
当初、通常のかるたサイズでの印刷費を申請していたのですが、デモ用に作ってみて愕然、文字、これじゃあ読みづらい…
読み札に読み句と声掛け例も入れたいと考え、従来のカルタサイズでは到底ムリ。
大きいサイズとなると印刷費がぐんと跳ね上がります。そうでなくても半額しかでない…。

いやいや、赤字でもこれだけは譲れない!絶対見やすいかるたじゃなきゃダメ!

5社の印刷会社に見積もりをお願いしましたが、どこもほぼ同じで通常かるたの4倍。
悩んでいると、オンラインで印刷だけ注文、断裁を分けると安くなるという情報を入手、やった!
作りたいカルタのサイズA6をA1にデータを貼り付ける、印刷し上がった紙を断裁してくれる工場に持ち込む。
これで通常かるたの3倍、少しは安くなりましたが、梱包はこちらの手作業、商品は自宅保管。…ああ、厳しい。

いい物を作りたいという思いと印刷費との間で悩む日々


汚れが付きにくくするための表面加工、紛失防止のため裏面にも印刷…など、

良いものを作ろうと思えば思うほど、次から次へとコストの問題が噴出。

時期的に決断も迫られ、焦る気持ちに押しつぶされそうになりました。


どうしよう…。このままでは、売れば売るほど赤字になってしまう...

そんな風に頭を悩ませていたときに、救世主。


以前、日本声ヨガ協会でお世話になった出版社さんに藁をもつかむ思いで相談したところ、通常かるたの4倍→3倍の印刷費に低減してA6サイズを実現!表面加工も、裏面カラーも叶いました!やった~~!!!


……とは言え、冷静に考えると...3倍という大幅な予算オーバー。


あ~ここがやっぱりクリアできない、どうしよう…。

印刷会社さんに頭を下げに行ったこともありました。

ここまでなのか...妥協するしかないのか...夜な夜な葛藤に苦しみました。


「小さいかるたを作ったところでシニアの皆さん、楽しめる?」

絶対楽しめない。


「そんなかるたを作る意味ある?」

ない!ない!


もう、腹をくくろう!!!どんなに印刷費かかっても


絶対「見やすく・大きい」かるたを作るんだぁーーーーーっ!!!!!






これまでの活動

・2022年 声ヨガ式嚥下体操DVD発売
 (監修:摂食・嚥下リハビリテーション学の専門家 戸原玄教授)
・2022年 世界嚥下DAYイベント開催
 (オンラインで全国100施設およそ3000人動員、滋賀県大津市会場では40名が参加)

2022年12月12日「世界嚥下DAY」イベントの様子


解決したい社会課題

2025年に全人口の約2割にあたる3,000万人が70歳以上という超高齢化社会がやってきます。1人1人の健康長寿は個人だけでなく社会にとっても重要なテーマになります。


厚生労働省の「新しい介護予防」では、社会参加が重要視されています。
一般社団法人日本声ヨガ協会では声ヨガを「コミュニケーションのヨガ」と定義し、心身だけでなく社会的健康の重要性も啓蒙し、自分らしく人生を謳歌するための健康教育に情熱を持って活動しています。
これまで介護予防講座に参加した方々から「2週間ぶりに人と話して、とっても楽しかったわ」そんな声をよく耳にします。
聞くと単独世帯の方が多くいらっしゃいました。気になり調べると、今、65歳以上の単独世帯率は17.7%(2019年国民生活基礎調査)となっていて、その高さに驚きました。人と交流することで得られる満足感や安心感といった心の健康が社会性や活動量(運動量)に影響を与えているんだと強く感じました。


その一方で、心の健康を保つために必要な"楽しみ"="介護レクリエーション"
こちらは活発に行われているかというとそうとは言えず、ここにも課題が横たわっています。施設職員の方から伺った話では、レクリエーションを新たに作る時間がなく人員も足りない、どうしてもマンネリ化してしまう、楽しいレクを提供したいのにできないジレンマを日々抱えている、とのこと。施設によって違いはあるにしろ、苦労されていることは同じようです。



この課題に向き合う背景

喉トレ健康かるたは、自分たちで進め、盛り上げ、楽しめる内容になっています。仲間を数人集めればいつでも介護レクを楽しむことができます。また、初めて会う人(地域や施設など)とコミュニティー交流しながら介護レクができる優れものです!
誰もが簡単に気軽に、職員さんの手をお借りしなくても仲間だけで楽しめる遊び、それが"喉トレ健康かるた"です!
かるたの札を全部取ろうとすると半日かかります。1日例えば5文字ずつゆっくり時間をかけて行うと、全てやりきるのに9日間。マンネリも打破できます。

84歳の母と90歳の父は孫と遊ぶ時、普段は見せない楽しそうな表情をします。
特にかるた遊びは率先して楽しんでいます。両親も子供の時に親しんだかるた遊びはいくつになっても面白く、童心に帰れるんだなとその笑顔を見るたびに思っていました。

世代を超えて遊べるレク、楽しいレク、遊びながら介護予防を学べるレク、知らず知らずに健康長寿延伸に繋がるレクとして胸を張ってお勧めしたいです。



このプロジェクトで実現したいこと

①健康コンテンツ事業 (かるた制作)
葉書きよりも少し大きい札(A6)に童謡、昔遊び、介護予防体操や呼吸法を載せ、全員で歌ったり体操したり、お題に回答したりかるた遊びを健康長寿に役立てます

②出張イベント事業 (かるた大会)
12/12(火)世界嚥下デーの日にイベントを開催しモデルケースを作ります。
・対象者:60歳~80歳ぐらいのシニア層
・ニーズ:健康長寿のための知識習得や社会的つながり
・どのように:かるたの文言やお題を通じて、体操や呼吸で介護予防を学び、歌やクイズを取り入れ、コミュニティの活性化や社会的健康を増進します
・当日の内容:1部では会場に集まった方たちとのかるた大会
       2部ではオンラインで全国と繋ぎ、かるた札のお題を一緒に楽しむ
・事業の実施方法と実施場所:大津市民会館小ホールで100人を集めて実施
・働きかけ:介護施設や老人クラブ、社会福祉協議会等に連携をよびかけ利用者に実施、その経験から滋賀県内の他市(自治体や地域包括支援センター等)に展開を働きかけ、滋賀県から全国へ楽しい健康かるたを届けていきたいです。



■プロジェクト概要と集めた資金の使途
「喉トレ健康かるた」を作り1000の地域や施設に届け健康長寿を目指したい!
そして、シニアが使いやすいように、見やすい大判サイズ(A6)を妥協したくない!
印刷費70万円、デザイン料20万円、広報費6万円、イベント費4万円、販促費10万円、リターン費15万円、クラウドファンディング手数料5万円

■リスク&チャレンジプロジェクトに必要な金額と目標金額の差額
必要資金130万円。滋賀県助成金61万円(確定)、クラウドファンディング50万円(目標)、企業協賛等19万円(目標)。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

12/23クラファン目標達成!

皆さんありがとうございました!
しかし、まだまだ挑戦は続きます!!!!!

ネクストゴールを「80万円」に設定して、
自治体や施設への100部の寄贈を目指します!

引き続き応援よろしくお願い致します!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■チーム体制
発起人 :岩見知香 (一社)日本声ヨガ協会 理事
企画監修:八田幸子 (一社)日本声ヨガ協会 代表
デザイン:(有)DO PROJECT
イラスト:mianon


最後に

長文を最後まで読んで頂き、どうもありがとうございます。
この「喉トレ健康かるた」は何度も何度もデモを行い、多くの方に喜んでもらってきました。デモ参加者のシニアの皆さんから「面白いわ〜」「今日来て本当によかった」「この年でお友達ができるなんて...嬉しい!」そんなお声を沢山いただき、自分達で楽しんで介護レクができるアイテムとして、大きな手応えを感じています。

想いとこだわりが沢山詰まった喉トレ健康かるたを、
日本のシニアの元気のために、笑顔のために、
日本全国1,000箇所に届けたいです!!

そして使う方が見やすいように「大判印刷」を実現したいです!!

ぜひ、皆さんの力を貸してください!

  • 2024/03/14 14:47

    花粉症ハイシーズンですが、皆さんお元気でしょうか?来週の今頃には桜が咲くようで、待ち遠しいですね。さて今月、なんと「喉トレ健康かるた」が滋賀県のふるさと納税返礼品に採択されました!!!◆ふるぽホームページhttps://furu-po.com/goods_detail.php?id=16895...

  • 2024/02/09 18:54

    「喉トレ健康かるた」の一般販売がスタートしました!https://shop.voiceyoga.jp/items/80009822多くの地域・施設で、交流と健康づくりが広まりますように。是非、お友達やお知り合いにシェアして応援頂けたら嬉しいです!

  • 2024/01/01 21:12

    新年、明けましておめでとうございます!昨年中の皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。2024年、みなさんにとって素晴らしい1年になりますことを願っております!「喉トレ健康かるた」は主に地域や施設におけるシニアの交流&健康の促進を主に描いて創っていますが、ご家庭でもお子さんやお孫さんともお...

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください