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コミックマーケット対応ビジネスリュック
「八咫鴉(やたがらす)」とは


この商品は、コミックマーケット(以下コミケ)という世界最大の同人誌即売会で同人誌と呼ばれるB5サイズの薄い本を大量に入れられる大容量と傷めず守る頑丈さ、そして通勤や通学等日常生活でも使えるコンパクトさを切り替えられるカバンです。

同人誌は一期一会で、買えるときに買わなければ二度と手に入りません。ですから、見たら買い、迷ったら買い、無いより二冊の精神を胸に刻み込んで即売会に挑まなければなりません。

しかし、それを実現しようとすると買う量は増えるばかりです。手元にある中では6年前の冬コミ3日目に筆者が買った同人誌の量の写真ですが、250サークルくらいで大体400冊くらいでしょうか。

今では最終日であれば平均して350サークルで、出来る限り無いより2冊の精神で2部ずつ買っているので冊数としては550冊程です。

そのためやはりコミケで使えるカバンはB5同人誌が余裕で平置きできるサイズでなければなりません。尚、横置きだと重心がずれるため私は好きではありません。

具体的な寸法で言えば、幅32cmで奥行き21cm、コクヨのB5ファイルボックスがピッタリと入るサイズが理想です。

しかし、B5サイズを平置きできる容量は日常生活では大きすぎて、特に電車の中では迷惑です。かといって奥行きを一般的なカバンの16cmにしてしまうと、日常使いでは良いのですがコミケでは物足りません。

そこでマチ拡張機能を実装することにより、1つのカバンでコミケで使うための大容量と日常使いのコンパクトさを切り替えられるようにしました。

これにより2つのカバンを用意して、片方をコミケモードとし、もう片方を通勤や通学等の日常モードとする必要もなくなり、縮小状態ですとロッカーに入るようになりました。


しかしこの「八咫鴉」はただ拡縮できるカバンではなく、他にも特徴があります。

八咫鴉の特徴

①大量の同人誌を傷つけずに守る特注フレーム(特許取得済 )

八咫鴉の目的は「大量の同人誌を傷めず守り運ぶ」ことにあります。

そのため、多くの人がひしめき合うコミケ会場では、生地だけのカバンだと心もとないことがあり、やはりランドセルのような頑丈さは必須です。

しかし同時に、日常生活でも使えるようカバンの大きさを変えられる拡縮機能も欲しいと思っていたのですがここで問題が発生します。

拡張するとマチ部が弁慶の泣き所となり、特にコミケですと肩がけになるため、芯材を入れて頑丈に作ったとしてもベルトで持ち上げると下の画像のように開口部がしぼんでしまいます。

これでは同人誌を入れる際に本の角や端を傷つけるかもしれません。

そこで、単純な構造ながら立体的に4か所曲げて、カバンを5cm拡張しても横からの衝撃を側面と前面の芯材に逃すことで肩がけしたり、会場で押されることでの型崩れを防ぐフレームを考えました。



また、このフレームは横からの力を芯材に逃して変形を防ぐだけではなく、底面部分でもう1段曲げることで、拡張時に同人誌を平積みではなく縦置きにしても、フレームがしっかりと受け止めてくれるようにしたことで、マチ部に置いてもたわむことなく同人誌の角が痛まないように工夫を凝らしました。

尚このフレームは特許取得済(特許7316005)です。

②幅広い体型の肩幅にフィットする背負いベルトの旋回接続部品「燕回 表・裏」(特許取得済)

コミケには恰幅の良い方から細身な方まで様々な方々が参加されるため、カバンを使ってもらうのであるならば、幅広い体型の肩幅にフィットする背負いベルトは必要不可欠です。

そこで考えだしたのが、旋回接続部品「燕回」です

構造としてはフレーム同様シンプルで、本体気室に取り付ける2枚のプラスチックの板と背負ベルトの付け根に入れたプラスチックの板を中空リベットでかしめています。

見た目の通り、幅広い体型の肩幅にフィットするよう背負ベルトが回転します


また個人的には台形パーツの「燕回 表」が気に入っているのですが、量産時の費用節約のためによりコンパクトな「燕回 裏」も用意しました。

このCAMPFIREの「八咫烏」には「燕回 裏」が搭載される予定です。

性能面としては、背負いベルトが肩幅に合わせて回転するため、少なくとも使っている私自身の肩幅にはフィットし非常に快適です。

また機能性のみならず、金属部品の中空リベットがアクセントとなっている点も気に入っています。

「燕回 表・裏」も特注フレームと同様特許取得済(特許7316013)です。

③雨対策

コミケでは入場までの待機列など、外に長時間立たなければならないことが多々あります。とりわけイベント中のサークル外周列に並んでいる時に雨が振る状況を想定しなければなりません。

「八咫烏」はランドセル型カバンなので対策を施さなければ側面の隙間から容赦なく雨が入り込むため、まず縮小時の雨除けを用意しました。これなら日常利用であれば雨がカバンの中に入り込むことはないでしょう。

しかし大事なのは拡張時の雨対策で、橙枠部分は折りたたまれるため縮小時と同様の雨除けは実装できません。


そこで、フラップに雨除けを用意して拡張部分への雨の侵入を出来る限り防ぐようにしました。

この雨除けはマジックテープで側面のマチ拡張部に留めて固定できます。


ただし台風と遭遇した際は、流石にこの雨対策では防ぎ切ることは出来ないので、大切に胸に抱えて雨に当たらないよう傘の中に入れて戦利品を守ってあげてください。


④大型ポケット

「八咫烏」には前面と側面に計3つのポケットがあります。

側面は1リットルアクエリアスが収まるサイズになっており、夏コミでは重宝します。


前面は折りたたんだファイルボックスや色紙、スケッチブック等が入れられるサイズになっています。

※尚、写真のショルダーはナスカン仕様になります

⑤A4サイズ同人誌対応インナーサブバッグ「石火」

「八咫烏」はビジネスリュックと銘打っていますが、ノートPCや小物を入れられるポケットや空間はありません。

そこで「八咫烏」を補うカバンが、この小規模即売会対応インナーサブバッグ「石火」です。

前面に縦12cm×横14cmのポケットが2つと縦18cm×横30cmのポケットが1つ、そしてペン差しを備えており、携帯電話やケーブル、モバイルバッテリーなどはこれらの小さいポケットに入れられます。

そして「石火」の主気室にはノートPCを保護するように全面にクッションをいれており、寸法は「八咫烏」にピッタリと収まるサイズ幅28.5cm×高さ37cmにしています。尚「石火」は15.6インチのノートPCを入れても余裕があります。


また当然コミケで使うことを前提にしています。A4サイズの同人誌やクリアファイル、更にはクリアファイルバッグ、色紙等は「石火」が綺麗に入れられるため、「八咫烏」と「石火」を合わせることでコミケで頒布される同人誌のほぼ全てのサイズに対応できます。


そして、同人誌即売会はコミケ以外にもコミティアやCOMIC1、例大祭、こみっくトレジャー、シンデレラステージ、神戸かわさき、軍令部酒舗、西海の暁など日本全国津々浦々で大小様々な規模の即売会が開催されています。「石火」は容量は少ないものの「八咫烏」同様にB5サイズ同人誌を横にして入れることができるため、「八咫烏」では大きすぎると感じたら「石火」のみを使っても良いでしょう。

⑦オリジナルB5サイズファイルボックス

今回CAMPFIREに挑戦するにあたり、同人誌を入れられて管理しやすいオリジナルのB5サイズファイルボックも作成いたしました。

こちらはまだ無地ですが、きづかかずき先生、菖蒲先生、かぜぱな先生、こぼ先生に描いてもらったオリジナルキャラをプリントし、量産の際には新規イラストも掲載致します。


先生方の同人誌は前々から購入しており、きづかかずき先生はコミティアで、菖蒲先生はプリコネオンリーで、かぜぱな先生は冬のコミケのサークルチェックで、こぼ先生はサンクリで見つけました。それぞれの同人誌を手に取ったときは、BPSに出てくる主人公・白瀬慧がLD-ROMや同人SCSIカードを手に取った時のような衝撃を受けました。あの感動は今でも忘れられず、それ以来会場では常に買い続けているサークルです。


また、先生方には私が以前作家向けに椅子を取り扱った際、おすすめの椅子やオプションを購入して頂いた縁で、特にこぼ先生はマクアケで1000%を達成したことを記念して4人目として依頼した次第です。


機能としては文字通りB5サイズが入れられるため、B5サイズ同人誌を管理することが出来ます。また、「八咫烏」にも入れることができ、コミケで同人誌を購入する際、直接カバンに入れることに抵抗があれば、一旦ファイルボックスに入れて満杯になったら「八咫烏」に収めて、新しいファイルボックスを取り出して使うという方法も良いでしょう。



実際の使用シーン

実際に「八咫烏」を背負っているイメージになります。

同人関連のイメージが選考してしまいますが、これらのカバンは日常使いでも十分に役立つことを伝えるために、モデルはTOKIO(中嶋時男)様にお願いしました。

まずは「八咫烏」を背負っての通常利用で、通勤や通学を想定した写真です。


続いては軽く外出したり、リモートワークでノートPCを入れて喫茶店等で作業しに行く際のイメージです。


これは「八咫烏」と「石火」を分けて旅行にいくカジュアルなイメージで撮影してもらいました。私も旅行に行く際はこんな感じで使っています。


B5サイズ同人誌を入れることばかり言及していますが、その他大型の荷物も入りますし、壊したくない大切なモノも底面含めて5面の芯材とフレームで形崩れしないためしっかりと守る事ができます。

下の写真はTOKIO様からの提案で、このカバンなら入るのではないかと持参された小物を入れている写真です。なかなか大きかったもののきれいに収まりました。大容量カバンの本領発揮です


コミケ会場で「八咫烏」「石火」を共に肩がけで、買った同人誌を入れている瞬間のイメージで撮影しました。


コミケ対応ビジネスリュック「八咫鴉」開発履歴

カバン製作はこの「八咫烏」が初めてではなく、12年前と8年前に2回、尾道帆布彩工房という所で、コミケ用のカバンを作っており、共に彩工房で昔売られていた「アルプスプラス」というランドセルをベースにして同人誌を横にして入れられるように、寸法を変えて制作してもらいました。

左が初代コミケカバンの「アルプスプラス改」右が2代目コミケカバンの「アルプスプラスカスタムMark-X」になります。

2011年に作った「アルプスプラス改」は、最初は良かったのですが徐々に買う量が増えたことで容量が不足し始め、2015年にコミケでの使用を前提とするカバン「アルプスプラスカスタムMark-X」の制作を依頼しました。

「Mark-X」は自分の理想を存分に投入して作ったカバンだけあって、日常では大きすぎて使えなかったもののコミケでは存分に真価を発揮してくれました。

特に底板が縫い付けられているのですが、それだけで底板が縫い付けられていない初代とは比較にならない程に型崩れがしにくくなっており、B5ファイルボックスも詰めるサイズだった所は気に入っています。

こうして日常使いは初代、コミケや旅行等では2代目と2つのカバンを使い分けていたのですが、やはり使用頻度の高かった初代は損耗が激しく、限界が来てしまいました。

折しもコロナ禍でコミケが中止したときだったため時間もあり、せっかくなら日常使いのコンパクトな初代とコミケで活躍する大容量の2代目を切り替えられるカバンは作れないかと思い立ちました。

ここから「八咫烏」の製作が始まります。その時の条件は以下の通りです。

 ①拡張可能(コクヨB5ファイルボックスを横に倒しておける大きさ)

 ②4way(背負・手持ち・肩がけ・キャリーカート)

 ③約30kgの重量に耐え、型くずれしない頑丈さ

この時は頑丈さに焦点を当てて、ランドセルメーカーに問い合わせたのですが、基本のデザインから変更ができないという理由で尽く断られました。

ただあまりにも断られることが多かったので、そんなに難しいものかと中古のランドセルを買って分解し、構造を把握するところから始め、まず拡縮可能な気室だけ作ろうと試みました。

背板と側面・底面の芯材そしてマチ拡張用の布と前面の芯材を接着剤でつなぎ合わせて作ったのが右の箱です。


すると硬めの樹脂板を使ってもマチ部がベコベコして安定しないこと、そして当初は拡縮をスライド金具でできないかと考えていたのですが、取り付けられないことがわかりました。

ここで、スライド金具のかわりとして、棒を折り曲げたフレームを使ったら安定するのではないかと考えて作ったのがこちらです。

長さを見誤ってしまったのですが、ホームセンターでバーベンダーとアルミ棒を買って作りました。歪んでいるものの、フレームが衝撃を芯材に伝えて型崩れしなくなり、この時点でフレームの原型は出来上がりました。

これなら作れるだろうと、ランドセルに加え普通のカバンのOEMやODMもやっている大阪の鞄メーカーに相談しに行きました。

しかし門前払いの如くここでも尽く断られます。

理由としては棒と棒を固定しているパイプホルダーの金具が危ない上に、ランドセルの作り方ではマチ拡張と頑丈さは両立しない、とのこと。

極めつけは自分でカバンを作ってみれば良いと言われました。

しかし、出来損ないとはいえ試作もでき、イメージは徐々に固まりつつあったので、やはり諦めきれず新技術に理解の有るミリタリー関連ならば何か打開策が有るのではと考え千葉県でミリタリーバッグを製造しているお店に相談に行きました。

結果としてはここもお流れになってしまったのですが、芯材は後入れできるという知見を得ました。天啓とはまさにこのこと。

「芯材の後入れ」という情報は、ランドセルに固執して芯材ごと縫わなければ頑丈な鞄ができないと思いこんでいた自分にしてみれば目から鱗でした。

今までは樹脂板を接着剤と革製品用の手縫い機で繋げていたのですが、この時改めて自分で作ってみるかと、初めてミシンと生地を買って作ったのが下の気室です。

素人感丸出しですが、各側面にポケットを作って芯材を後で入れるようにすることで、拡張しても形崩れしない「八咫烏」の雛形が出来上がりました。

しかし雛形が出来たとしてもカバンとして作ってもらわなければ意味がありません。

そこで、新しいことに挑戦している鞄メーカーに絞ったところ、クラウドファンディングで色々なカバンを制作していた香川県のカワニシカバンプロダクト様に出会いました。

早速相談したら今まで断られたのが嘘のように快諾いただき、上の雛形を持って香川まで赴いて打ち合わせを行って出来上がった試作品がこちらです。

完成形コミケカバン「八咫烏」が出来上がりました。

ただ前述の通り、特許を取得した部品が2つあり、身内贔屓ではありますが、自分の理想を体現しただけあってこれに優る使い勝手のカバンはなく、ギミック的にもなかなか面白い商品となったので、量産を目指してCAMPFIREに挑戦した次第です。

尚、価格の関係からFidlockではなく通常の留め具に変え、ショルダーもナスカン仕様のままになります。

また主気室は仕掛け人101合同会社の横森様に依頼して中国で生産し、インナーサブバッグ「石火」とショルダーベルトはベトナムのHide Trading様に、旋回接続部品「燕回」の最終工程は阪井金属様のベトナム工場で生産してもらい中国の工場に送って完成させる方法を取る予定です。

以上がコミケ対応ビジネスリュック「八咫烏」の開発経緯になります


東京大田区の町工場三社の連携によって生まれた旋回接続部品「燕回」開発履歴

特製フレームを始めとして同人誌を守り運ぶために色々とこだわり抜いて作った「八咫烏」を語る上で外せない要素がもう一つあります。

それがこの旋回接続部品「燕回」です。

コミケで真価を発揮した2代目の「Mark-X」ですが、背負ってみると下のように背負いベルトの付け根が引っ張られて歪み、自分の体にフィットする感じ弱いという欠点がありました。

そのため、カバン製作における初期条件にはなかったものの、「八咫烏」の製作に合わせて、少なくとも自分にとって快適な背負心地となる背負いベルトも並行して進めることにしました。

最初に思いついたのが、1年生から6年生までの成長する体型に合わせられるランドセルの背カンですが、背板に直接取り付ける製法に加え、稼働する機構部分の構造が複雑であるため普通の鞄メーカーでは対応できません。

そこでショルダーベルトが回転して様々な体型にフィットしつつシンプルな構造を有していると思われるPeak DesignのEveryday Backpackを参考にしました。


中古のカバンを購入し分解したところ、1mm厚のステンレスワッシャ・プラスチックワッシャ・カバン側の背板・背負ベルトの軸受用プラスチックパーツ、そしてそれらを中空リベットでカシメるという比較的単純な構造であることがわかりました。

しかしランドセルと同様に背板に直接取り付けられていたため普通の鞄メーカーでは製造できません。

さらに言えば、この構造と素材で、果たしてコミケの不可に耐えられるか不安を覚えたので、コミケの重さに耐えつつ、背負ベルトの回転機構を後付できる部品の開発を試みました。その時の最初の試作がこちらです。


見てくれはPeak Designを参考にしただけあってだいぶ似ていますが、2枚の板でショルダーベルトを挟むという構造はこの時点ですでに完成していました。

しかし、一般のカシメでは軸が細すぎ強度が足りず、やはりEveryday Backpackと同様に太さ8mm程の中空リベットで硬めの素材をカシメる必要がありました

そこで、まず中空リベットをかしめる方法を探したところ、たどり着いたのがスピンカシメ機を制作されている弘機商会様でした。

早速相談に伺ったところ、あくまでカシメ機の製造メーカーであることから、中空リベットやプラスチック素材はこちらで用意しなければならなかったものの、弘機商会様より、共に大田区に居を構える金属加工のマイティー産業様とプラスチック加工の日新電気様をご紹介いただきました。

とりわけ驚いたのが弘機商会様が所属している「蒲田工業協同組合」を通してマイティー産業様には中空リベットとカラー、日新電気様にはワッシャ・背負いベルト用のプラスチックパーツに関する話が既に通っており、部品の製作相談から組み立てまで、非常にスムーズに事が運んだことです。

特に日新電気様にはプラスチック部品の製造も然ることながら、選定においては大変お世話になりました。そもそも、「燕回」は肌に密着するため、経年劣化や衝撃で割れて刺さる、という事態は避けなければならず、硬ければ良いというわけではありません。そのため

①折れても割れない 

②柔らか過ぎない 

という2条件を満たさなければならず、そこを日新電気社長の奥山様に相談したところ、折れても白化するのみ、強度があるポリアセタール(POM)を提案して頂きました。後述しますが、引張試験では340kgfまで耐えこちらの要望通りの性能でした。

マイティー産業様にはリベットの製造をお願いしたのですが、こちらのミスで軸の長さが足りなかった時も会社間の連携で即座に対応して頂き、本番の組み立てに間に合いました。

そして多くの工場がひしめく大田区ですが、企業間で連携して取り組むことはあまり無く、今回のように複数社が協力して一つのパーツ製作に取り組むのは非常に珍しい事例になったとのことでした。

一社ずつ自分で探していたらこうはならず、故に、この部品はまさしく大田区町工場によって生まれたと言っても過言ではありません。


部品としても、ランドセルと同じ製法が出来なかったことから苦肉の策で生まれたものですが、結果としては様々な肩幅に合わせられる背負いベルトの回転機構を、あらゆるカバンに取り付けられるようにしたことで、特許も申請できました。

非常に思い出深い部品ですので、是非ともこの背負心地は体験して頂きたいです。


仕様

コミケ対応ビジネスリュック「八咫烏」

外寸法:幅30cm✕高さ40cm✕奥行き16cm~21cm

重量:2.3kg

カバン本体生産国:中国

ショルダーベルト部生産国:ベトナム

保証期間:1年

小規模即売会対応インナーサブバッグ「石火」

外寸法:幅27.5cm✕高さ37cm✕奥行き6cm

重量:250g

生産国:ベトナム

保証期間:1年


オリジナルB5ファイルボックス3箱セット

外寸法:幅28cm✕高さ21cm✕奥行き10cm

生産国:台湾

保証期間:1ヶ月

組み立て方式:ワンタッチ式

※1箱につき弊社オリジナルキャラ1人のイラスト2種類を印刷するため、3箱セットとなります。


FAQ

Q.「八咫烏」の製造国が別れている理由は何ですか?
A. まず「八咫烏」の要となる、「芯材を入れて更にマチ部で拡縮可能な本体気室」が複雑な構造になっており、その製作を引き受けてくれたのが仕掛人101合同会社様の中国工場だったため、そちらに依頼しました。

そして「八咫烏」のもう一つの要となる旋回接続部品「燕回」は、中空リベットの製造とカシメ加工をセットで行わなければなりません。しかし、共に鞄メーカーにはあまり馴染みのない工程のため、別の工場に依頼しなければならなかったのですが、この2工程と合わせて品質管理も一緒に行って頂けたのがベトナムの工場と取引のある阪井金属様でした。

更に、中空リベットをカシメるためには肩がけ用のベルトが必要です。しかし中国から送ると輸送費がかさむため、ベトナム国内で製造出来る会社を探したところHide Trading様が協力してくれたため、このようにパーツごとの製造が分散してしまった次第です。


Q.本当に1日で15kgも本を買うのですか?
A.実際にコミケに参加すればわかります。お金は湯水のように消え、気づけばカバンは本で一杯になります。

また現実的な数字で言えば、24pの同人誌1冊を約70gで厚さを1.5mmとすると、「八咫烏」の内寸は高さが約38cmなので1.5mmの厚さであれば約250冊は入ります。留め具のベルトを伸ばせばもう5cmは高くなるはずなのでもう3~40冊は入ります。重さとしては250冊なら17.5kgで、一概に全サークルが同じとは言えないため、当然多少の違いは出ますが、個人的には15kgはむしろ少ないくらいです。


Q.ショルダーベルトのギミックは人間工学に基づいていますか?
A.残念ながら何を以て人間工学かの基準が不明瞭だったため、基づいていません。しかしながら「燕回」の回転する機構は、既存のカバンと比べ、個人の感想になってしまいますがかなりフィット感が高かったので、もし背負える機会があれば是非とも体験して頂きたいです。

Q.ショルダーベルトの強度はどれほどですか?
A.東京都立産業技術研究センターでハイパロンとナイロンの2種類で何回か引張試験を行った結果、ハイパロン生地では165kgfで先に生地が破れ(9_1)、ナイロンの場合は200kgfでカシメが外れ(2_1)、最後はカシメの部分を切ってナイロンのみで行ったところ340kgの力でプラスチック部品が壊れました(13_1)。

実際に使った限りではコミケの負荷には十分耐えてくれています。


スケジュール

全体的に2023年の冬コミに間に合わせるように設定しております。


■コミケ対応ビジネスリュック「八咫烏」

2023年6月:材料調達開始

8月下旬:中国にて本体気室の製造開始

9月上旬:ベトナムにてショルダーベルト作成とカシメ作業実施

9月下旬:カシメたショルダーベルトを中国に発送

10月中旬:中国の工場で最終組立

11月上旬:日本に発送

12月中旬:日本到着のちサポーターに発送


■小規模即売会対応インナーサブバッグ「石火」

2023年9月上旬:製造開始

9月下旬:日本に発送

12月中旬:「八咫烏」と合わせてサポーターに発送


■オリジナルB5ファイルボックス

2023年9月上旬:データ入稿

10月上旬:仕様最終確認・製造開始

11月上旬:日本に発送

12月中旬:「八咫烏」と合わせてサポーターに発送



リターンについて

リターンには「八咫烏」と「石火」そして「オリジナルB5ファイルボックス3箱セット」を特別価格でご提供します。

またサポーターの利用状況に合わせて3種類用意いたしました。

【一般販売予定価格(税込+送料)】

「八咫烏」+「石火」 57,200円

「石火」 7,700円

「オリジナルファイルボックス3箱セット」3,300円


【先着200名様限定】コミケ3点セット 45,760円

  「八咫烏」+「石火」+「オリジナルB5ファイルボックス3箱セット」

【先着300名様限定】小規模同人誌即売会2点セット 6,160円

  「石火」+「オリジナルB5ファイルボックスセット(3箱)」

  同人誌管理セット 2,620円

   「オリジナルB5ファイルボックスセット(3箱)」


■資金の使い道について

製造費:約13万円

広報費:約3万円

CAMPFIRE掲載手数料・決済手数料:約4万円


■リスク&チャレンジ

※生産及び品質向上のため、予告なしに製品仕様及びデザインを変更する場合があります。  

※「八咫烏」に関しては、中国とベトナムの2カ国にて製造を行います。特にベトナムではショルダーベルトと中空リベット及びカシメ作業が更に別れており、最終工程の組み立ては中国で行うため製造工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。 

※使用感等に関する返品・返金はお受けいたしかねます。  

※一部国内に類似品が出回っている可能性がございます。

弊社では他社の類似品に関してのお問い合わせには対応できませんので、ご了承ください。
弊社商品のオリジナル性については、上記プロジェクトに関する情報をご覧ください。
本文中に記載させていただいたスケジュールは、あくまでプロジェクト公開時点の予定です。
配送遅延が発生する場合がございます。 原則として、配送遅延に伴うご支援のキャンセルはできませんが、 リターン配送予定月から6ヶ月を超えた場合には、希望者に限りキャンセルにて対応させていただきます。

CAMPFIREの性質上、以上の注意点につきまして予めご理解とご了承いただいた上での応援をよろしくお願い申し上げます。

  • 2023/12/15 02:01

    まず何かの縁だとかで仏心を持ってはならないなと思いました。起きた問題の最大の原因は、製造を2カ国に分けたことです。1カ国・1箇所で製造しておけば、輸送の問題でこじれたり、スケジュールも崩れたりはしなかったかなと。理由不明で部品が税関で止まったりはしましたが、スケジュールに余裕があれば全然リカバ...

  • 2023/12/15 01:24

    本来であれば順次進捗を報告スべきところだったのですが、全然出来なかったのは色々と発生した問題によるものです。今後、八咫鴉のさらなる量産、もしくは改良版を作るに際して、反省と備忘録的な形でここに記したいと思います。問題①:スケジュールの崩れ最初の問題はショルダーベルトで、起きたのが7月の下旬に入...

  • 2023/12/15 01:22

    サポーターの皆様お世話になっております。本日12月14日22時頃に、キャンプファイアの分を含めた八咫鴉126個が無事深圳工場から運送会社に発送されたとの連絡がありました。明日深圳の倉庫から上海に向けて発送され、19日の火曜日に上海からフェリーで運ばれ21日に神戸・大阪港に到着予定です。その後、...

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