はじめまして、渋谷土産プロジェクトです。私たちは、“わたしの好きな渋谷”の秘められた力で、渋谷をさらに魅力的な街にするには?という問いを掲げて、これまで見落とされてきた渋谷の魅力をお土産としてデザインしています。


今回リリースした「建築土産」は東急建設さまのご協力のもと、プロジェクトメンバーの坪沼敬広(コンセプトデザイナー)と中村彩乃(建築家)が中心となって手がけています。また、プロジェクトが拠点を置く渋谷スクランブルスクエア15階の共創施設「SHIBUYA QWS」の会員・関係者の方々に様々な形でサポートをいただいてきました。

プロジェクト体制

(※)本プロジェクト / クラウドファンディングは、渋谷土産プロジェクトの取り組みとなります。お問い合わせやご質問は東急建設株式会社様や渋谷キューズ様、東急株式会社様、株式会社東急百貨店様、その他東急グループ各社様ではなく、渋谷土産プロジェクトまでお願いいたします。


「建築土産 ma_」は、再開発によって解体される建物の一部を素材にした「まちや建築の『なくなる』と『うまれる』の間にある可能性を追求する」プロダクトブランドです。現在は東急建設さまのご協力のもと、2020年3月に惜しまれながら閉館した東急百貨店東横店の解体コンクリートを素材とした製品を開発しています。

今回お届けする「ma_desk organizer」は東横店の中でも特に印象的な南館(設計:坂倉準三氏)のファサードを反映した7種類の小物ケースのセット(デスクオーガナイザー)になっています。ひとつひとつのケースは南館の7パターンのファサードの縮尺を反映しており、全種類をセットで並べると在りし日の渋谷の景色が浮かび上がります。


また、7種類のデスクオーガナイザーはセットにして使うだけでなく、ひとつひとつ分解して並べ替えたり、様々な用途に使用できます。なくなってしまう渋谷の象徴的な景色が今度は暮らしの中にやってきて、解体か保存にとどまらない、建築との新しい関わり方が生まれるプロダクトです。



東急百貨店東横店の解体コンクリートを素材に使用

「建築土産 ma_」は、実際の東急百貨店東横店の解体コンクリートを素材に用いています。特別に許可をいただき製品開発の材料として解体コンクリートをご提供いただき、見た目の美しさや機能性、耐久性、安全性などの観点から様々な材料との配合や加工方法をテストして、素材としてベストの形態を生み出しました。

在りし日の渋谷駅前の景色を思い起こさせるデザイン

製品のサイズは南館の7パターンのファサードの縮尺に基づいており、全種類をセットで並べると在りし日の渋谷の景色が浮かび上がります。また南館のファサードは幅の異なる縦長スリットが並ぶ形となっていますが、A〜Gの7パターンのケースを組み替えることで、その特徴的なランダムさを再現しています。

デスク周りを中心に様々な用途で使用可能

本製品は7種類の小物ケースのセットになっており、デスクオーガナイザーとしてデスク周りの小物を整理することに使えます。また、サイズの異なる7種類のケースは分解してペン立てやカードケースなどにできるほか、横向きにして小棚にするなど暮らしに合わせて自由な使い方ができます。防水性があり一輪挿しの花瓶としても使えます。

ひとつひとつ手作りで作られた味のある仕上がり

製品は独自の製法が必要なため、自分たちでひとつひとつ手作りをして製造しています。積み重ねてきた渋谷の景色を次の世代に伝えていけるようひとつひとつ丁寧に仕上げています。



「建築土産 ma_」の誕生は2021年に遡ります。

そもそも渋谷土産プロジェクトは代表の坪沼が2020年に「“わたしの好きな渋谷”の秘められた力で、渋谷をさらに魅力的な街にするには?」という問いを掲げて立ち上げました。


その中で、渋谷の街が再開発によって昔からの景色が失われていくことに対して、プロジェクトメンバーで建築家の中村彩乃が渋谷の街や建築物の歴史をリサーチし、建築アップサイクルの文脈を踏まえて「建物のなくなる(解体)とうまれる(再開発)の間にある可能性を追求できないか」という思いに基づき「建築土産」のコンセプトが誕生しました。

建築土産のコンセプト

2021年に東急建設さまに企画提案をさせていただき、2022年より実際の東急百貨店東横店南館の解体コンクリートを用いて実証実験をスタートしました。そうして試行錯誤を重ねる中で現在の素材のベースとなるテクスチャ(表面の質感)を生み出しました。

東急百貨店東横店の解体コンクリート

素材検証の様子

ベースとなるテクスチャ(表面の質感)を開発

しかし、模様はできても実際の製品として加工をする段階でさらなる困難が生じます。解体コンクリートを配合して、テクスチャをコントロールしながら箱として綺麗に成形することが難しく、配合や加工方法を何十パターンもテストしましたが、どうしても納得のいく仕上がりが生まれません。

素材の品質を高めて種類を増やす検証作業

箱上に成形するものの上手くいかずに苦戦

もはや制作は困難ではないかという声も挙がる中、東急建設の皆さまの粘り強いサポートがあり、プロジェクトメンバー自らが手を動かしてひとつひとつの工程を再検証していきました。手を動かすことで失敗も重なりましたが、その分周囲の人たちからからアドバイスや応援の声をいただくことが増えていきました。

ひとつひとつの工程を丁寧に見直す

試行錯誤の末に製造方法を確立

たくさんの人たちの支えがあって、失敗続きの工程の中からひとつひとつ解決策を生まれていきます。そして検証を重ねた末の2024年、建物のなくなる(解体)とうまれる(再開発)の間の可能性を追求した「建築土産 ma_」が形になりました。


東急百貨店東横店は1934年に創業した渋谷を代表する百貨店です。渋谷駅沿線の住民の生活を支えるターミナルデパートとして長く支持を集め、戦後に建築家・坂倉準三氏が起案した「渋谷総合計画」(1952年)に基づいて、東館・西館・南館の3館体制となりました。南館は坂倉氏が設計し、国鉄渋谷駅西口ビルとして1970年に竣工しました。

在りし日の東急百貨店東横店南館(設計:坂倉準三氏)


ma_desk organizer お届けプラン

今回のリターンでは、実際にma_desk organizerをお届けします。
以下の製品仕様に基づくA〜Gの7種類からお好きなものを1点からお選びいただけます。
早期にご支援をいただいた方には割引プランもございます。

ma_desk organizer 手づくりワークショッププラン

また、2024年8月にma_desk organizerを実際に手作りできるワークショップを開催します。こちらのワークショップ参加券もリターンとなっていますので、モノづくりにご興味のある方はぜひご覧ください。

画像はイメージです

ma_サポータープラン

さらにアップサイクルの文脈に関心のある個人様や企業・団体様向けに、サポーターとしてご支援をいただいた証明としてお名前(個人様向け)や社名・ロゴ(法人様向け)をma_のウェブサイト(後日開設予定)に掲載する権利もご用意させていただきました。建築業界やものづくりとは普段あまりご縁のない皆様でも、アップサイクルの取り組みや地域の文化を守ることに関心がございましたら、ぜひご検討をいただけますと幸いです。



本製品の製造のための型の制作

解体コンクリート以外の原材料の購入

パッケージの印刷費用

プロダクト制作の人件費


渋谷新聞

漫画家イエナガの複雑社会を超定義 100年に1度の再開発!渋谷はどう変わるのじゃ?


リスク

本文中に記載させていただいたスケジュールは、あくまでプロジェクト公開時点の予定です。ご注文状況、使用部材の供給状況、製造工程上の都合等により出荷時期が遅れる場合があります。その場合はできるだけ早く活動レポートなどで共有をさせて頂きます。

原則として、配送遅延に伴うご支援のキャンセルはできませんが、リターン配送予定月から3か月を超えた場合には、希望者に限りキャンセルにて対応させて頂きます。

製品につきましては、ひとつひとつ手作りのため、掲載画像と一部異なる点が生じる可能性もございます。 

リターン

本件は建築の「なくなる」と「生まれる」の間にある新しい可能性を追求することで、建物を解体するか保存するかという二項対立にとどまらない人と建築との新しい関わり方を渋谷から生み出していこうという取り組みです。

再開発で建物が解体されて渋谷の風景が移り変わっても、その名残が「建築土産」として手元に届いて実際に生活者の方々の暮らしの中で使われていくことを目指しています。



材料に使われている解体コンクリートは安全ですか?

材料に使われている解体コンクリートは、建物の解体時に安全性を確認したものを使用しています。ただし製品を舐めたり口に含むなどの行為はお控えください。

製品のテクスチャ(表面の質感)が掲載画像と異なる場合は不良品ですか?

大量生産品とは異なり均一でない解体コンクリートを使用していたり、テクスチャや細かな気泡の有無などに個体ごとの違いが生じます。素材特性としてご理解ください。

製品は経年で変化しますか?

本製品は材料にエポキシレジンを使用しており、年単位で時間が経つと黄変が生じやすくなります。レジン自体は通常のものと比較して数十倍単位で黄変しづらい高品質のものを使用していますが、ご了承をいただけますと幸いです。

製品を捨てるにはどうしたらいいですか?

東急百貨店東横店の歴史を次の世代に伝える製品でもあることから、長くお使いをいただけると嬉しいですが、処分をする際はお住まいの地方自治体の指示に従ってください。

製品や取り組みに関する問い合わせ先はどちらになりますか。

製品や取り組みに関するお問い合わせは下記にお願いいたします。

渋谷土産プロジェクト
shibuyamiyage@gmail.com


<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2024/05/04 18:46

    ma_を皆様にご紹介をする際に大活躍しているのが、こちらの「プレーリーカード」です。スマホをかざすだけのデジタル名刺なので、建築土産の魅力をカジュアルにお話することができます。いつもありがとうございます!スマホをかざすだけのデジタル名刺 / プレーリーカード

  • 2024/05/02 17:11

    日本名鑑株式会社様が運営するメディア『クラウドファンディング名鑑』にプロジェクトを掲載いただきました。「建築土産 ma_」をご紹介いただきありがとうございます!渋谷・東急百貨店東横店の解体コンクリートの循環から生まれた「建築土産」を届けたい | クラウドファンディング名鑑https://cro...

  • 2024/05/01 11:13

    4/30(火)のプロジェクトの閲覧数が539名を記録し、デイリーランキングで4位となりました(※目標金額50~100万円のプロジェクトを閲覧数で分布した場合)。拡散いただいた皆様、ご覧いただいた皆様、改めましてありがとうございます。引き続きご支援・ご声援のほどよろしくお願いします!

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