はじめまして。Child First Lab.理事の先光です。
日増しに寒さが加わり、ハロウィンと入れ替わりに街は早くもクリスマスモード。
ですがその前に、今月11月は子ども虐待防止推進月間です。
家にいられない子どもが屋外で寒さに震えることがないように。
クリスマスを子どもらしく過ごすことができるように。
少しでも多くの方に関心を持っていただけたらと願っています。
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私は虐待対応が専門ではありませんが、子どもの福祉に関わる現場で働いています。
今日は「福祉とテクノロジー」というテーマで記事を書いてみたいと思います。
今回の「虐待対応にAIを活用する」というプロジェクトを見て、?マークが頭上を飛び交った方も多いのではないでしょうか。
「AI?ルールの決まったゲームならともかく、人間相手の複雑な判断を機械にできるの?」と。
私も説明を聞き、活動報告で紹介されているようなデモ画面を見るまでは半信半疑でした。
しかし実際のところ、AIが短編小説を書いたり病気の診断をしたりというニュースが今年立て続けに発表されており、世はまさに大AI時代。
技術は私たちが思うよりもはるかに早く進歩しており、実用化に向かっているようなのです。
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翻って、福祉の現場では旧態依然としたシステムによく出会います。
手書きの紙媒体での情報管理。他機関とのFAXでのやりとり。10年前から更新されていなさそうなデータベースアプリケーションなど…。
導入コストの問題や、慣れるまでの研修に費やす余裕がないことなど、色々と要因はあるのでしょうが、とにかく変化には時間がかかります。
ですから、このアプリも開発しても普及するまでには様々な調整が必要かもしれません。
そのような現場で採用してもらうために必要なことは、シンプルに
・有用性の根拠がはっきりしていること
・使い勝手がよいこと
の2点だと思っています。
そのため、意思決定までの時間削減や対応後の再発率などのデータを集積していくこと、試作段階でフィードバックを受けUIを改善していくことを、このプロジェクトでは特に重要視しています。
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今やLINEやInstagramを知らずに、現代を生きる子どもたちの支援はできません。
柔軟で適応力の高い子どもたちと付き合っていくためには、大人も新しいものに対してオープンでなければなりません。
喫緊の課題である子ども虐待の予防。
これまで積み上げてきた過去の知見も、最先端の技術も、使えるものはすべて使って解決していきたいと思っています。
お陰様で目標金額の3分の1まで達成できました。引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。