2018/06/18 18:03

こんにちは。学習支援担当の高田です。
前回報告したサマーキャンプに参加した、Kさんについて知ってもらえたらと思います。 

Kさんは持ち前の明るい性格と活発な様子が印象的な子でした。ただ、あるときからお父さんが病気になり働けなくなったことで、経済的な面での不安が強くなりました。
いつか「遊びに行きたいけど交通費がかかるから...」とつぶやいていたのを覚えています。 

Kさんが初めて私たちのところを訪れたのは中3の7月。明るく振る舞っていても、普段から「できないこと」が多く、それが自信喪失につながっていような感じがしていました。

キャンプではテント作りから、川下りや火起こしをしての食事作り。町の方にも協力していただいて行うワークショップなど、子どもたち自身が主体的に動けるように構成されています。

Kさんはその明るさが良い方向に働いて、年下の子どもたちの面倒を見てくれていました。たくさんの「初めて」が彼女にとっての大きな成功体験になったようで「夏のキャンプ。そこからすべてが変わっていった」と振り返っていました。 

勉強は苦手。ほとんど手をつけてこなかったことがあだになっていて、勉強に身が入らない状況が続いていました。やっても意味がないような気持ちもあったようでしたが、キャンプを経て、やったことが成果につながること、努力の実る瞬間を経験したからか、勉強にも力が入っていったのです。

その後、志望校の過去問や、合格した先輩の小論文を入手して、ひたすら勉強に励むようになります。それは模擬試験の結果にも表れ、最初は別の学校を選んだ方が良いという状況だったのが、合格圏まで伸びていました。彼女も「B判定になって自信がついた。最後まで頑張ろうと思った」と話していましたが、わずか数か月前で別人のような、自信に満ちた表情を見せてくれました。

結果的に、第一志望校の合格をつかみ取りました。依然として父親は闘病中。生活は苦しい状態ではあります。ですが、Kさんは自ら率先して地域のボランティア活動に参加するなど、今も前向きに、積極的に頑張っています。

キャンプも模擬試験も、どちらも中学生にとっては必要な機会だと考えています。多くの子にとって「あたりまえ」のことでも、Kさんにとっては「できないこと」になっていました。

あたりまえのことをあたりまえに。わたしたちは子どもたちにも十分な機会を提供したいと思っています。ご支援・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

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ご支援・ご協力のほどお願いい申し上げます。

 

「あたりまえ」が未来を創る。子どもたちの自立を1年かけて「しっかり」応援したい