新しい5弦楽器制作チーム「クロノスプロジェクト」 代表者 野武 大誠(Hironari Notake) 楽器製作者 栗原 駿(Shun Kurihara) プロジェクトチーム 齊藤 勇貴(Yuuki Saitou) 久保田 優羽(Yu Kubota) ヴァイオリンでもビオラでもない、新しい5弦楽器 その第一号機を「クロノス」と名づけ、製作・演奏を目的とする。 野武大誠プロフィール ヴァイオリニスト、作曲家、サウンドエンジニアとして活動。 クラシックヴァイオリンの他、エレクトリックヴァイオリンとエフェクターを用いた独創的なパフォーマンスを行う。 様々なジャンルの音楽を融合させ、ボーダーレスな音楽を生み出し続けている。研ぎ澄まされた繊細な音楽表現から、過激かつ爆発力のある演奏スタイルまで表現の幅は広く、ジャンル、世界観を問わず様々なアーティストとの共演を続けている。 ギター雨宮健三郎とのデュオ「Analo-Gia」 作家池田あきこ氏の作品『猫のダヤン』をテーマに音楽を奏でる「DAYANバンド」 三味線、キーボード、ヴァイオリンによるトリオ「木ノ花」 ギターの成川マサノリとの「Luna ni Cone」 他、多数のユニットに参加している。 演奏活動の他、楽曲提供、アレンジ、録音、ミックス、マスタリング等、作家やエンジニアとしての活動も幅広く行う。 栗原駿プロフィール 高校の管弦楽部でチェロと出会い、弦楽器に魅了され、製作家の道を志す。 国内の弦楽器制作学校を卒業後、大手楽器店にて修理、修復の仕事に携わる。 アコースティックの楽器はもちろん、国内ではまだ専門技術が少ないエレクトリックバイオリン等の修理、カスタムなども行い、エレクトリックバイオリンを扱う数多くのアーティストの楽器のメンテナンスも行う。 制作活動としては、型に捉われず独自にオリジナルモデルを設計するなど、日々研究を続けている。 ●野武が栗原さんに制作を依頼した理由。 栗原さんには、以前からアコースティックバイオリン&エレクトリックバイオリンのメンテナンスをお願いしています。 「ヴァイオリン職人」と聞くと、木や、それを削るための刃物、部屋に散らばる木屑、少し汚れたエプロン、そんなイメージがありましたし、栗原さんの工房も、まさにその通りの素敵な場所でした。 加えて「職人さん」は、なんとなく「頑固そう」「話しにくそう」というイメージがありますが(それがカッコいいのですが)栗原さんは非常にフレンドリーで無知な私にも、いつも丁寧でわかりやすい説明をしてくださいました。 そして何より驚いたのが、エレクトリックバイオリンに関する知識の豊富さでした。 非常に「アナログ」なイメージのバイオリン職人さんの口から、ピックアップ、プリアンプ、アクティブ、パッシブ等・・・、エレクトリック楽器に関する言葉が当たり前のように、そして非常に的確に出てくるのです。後で知りましたが、栗原さんはお仕事の都合上、エレクトリックバイオリンのリペアやカスタムにも関わる機会が多く、日々様々な楽器に触れ、その知識を深めていたのです。 今回制作する新しい楽器(クロノス)は、これまで積み上げられてきたバイオリンの歴史を、ある意味で一度壊さなくてはなりません。しかしその時に、単に興味や好奇心だけで0から図面を引くのと、古き良きを知り、伝統を守ることも忘れず、その上で新たな挑戦をするのとでは、全く違った結果になると思いました。 逆に、普段から前衛的なエレクトリックバイオリンに触れる機会がなく、伝統的なバイオリン製作だけを行う職人さんには、クロノスという新しい楽器に挑戦する知識と技量がどうしても足りないと、個人的に感じていました。 「古き良きを守り、その上で新たな挑戦をする」 「守・破・離」 このテーマと共に、クロノスを生み出せるのは、きっとこの世界に栗原さんただ一人なのだと思いました。
バイオリンでもビオラでもない新しい5弦楽器、「クロノス」を作るプロジェクトです。第一の目的は「5本の弦がバランス良く調和する楽器」を新たに設計し製作すること。第...