こんにちは、藍包丁プロジェクトの坂元です。
今回は藍包丁のもうひとつの特徴である機能性についてお話ししたいと思います。
ぜひお付き合いください。
藍包丁を開発する際に気をつけたことは、「見た目だけじゃなく使い勝手も最高レベルにしたい」ということでした。
前回も少しお話ししましたが、藍染めを選んだのはその美しさだけではなく、藍染めが持つとされる抗菌効果や消臭効果があるからです。
また、表面にはウッドセラミックコーティング(食品衛生法適合材料)を使用し、防水効果も発揮します。これは藍染めが外へにじみ出ないようにする目的もあります。
そしてなにより、柄の木材に腐りづらいと言われているヒバ材を採用していることで、和包丁ファンが涙してきた柄が朽ちてしまう問題をかなり解決できたのではないかと思います。
ちなみ、ヒバ材はもともとこんな色をしています。
とても自然ないい色ですよね。
ヒバはヒノキと同じ種類の木材なので、独特のいい匂いがします。
(今回の藍包丁では藍染めをして表面をコーティングをしているので、あまり匂いがしませんが)
それを染めてこういう色になったというわけです。
さて、次は切れ味についてですが、
ここに関しては山脇刃物製作所さんの歴史についてこれまで触れてきたので、
そちらをご覧いただき、今回はすこし違うお話しを。
包丁にお詳しい方ならご存知だと思いますが、包丁が良く切れるために必要な要素は、刃の鋭さ、つまり刃の硬さや金属の種類ということになります。
硬い刃を選ぶとなると、錆びずらいステンレスなどの合成金属ではなく、さびやすいけれども素晴らしい切れ味をもたらしてくれる鋼(はがね)を選ぶわけです。
そしてその鋼のなかでも色々なグレードがあり、いまのところ青紙スーパーという鋼がもっとも硬いとされています。
さて、そういった鋼の種類ばかりに注目していると、つい見落としてしまう「包丁が良く切れるために必要なもうひとつのこと」が存在します。それが「研ぎ」です。
どんなによい鋼を使っても、それを研ぐひとに技術がなければ鋭い包丁はできません。
逆に言うと、研ぎの技術が素晴らしければ、もしひとつ下のグレードの鋼を使っていても、上位の鋼と同等、いやそれ以上の鋭さをもたらすことができるのです。
なぜこの話をしたかというと、山脇刃物さんには、本場・堺界隈でも有名な凄腕の研ぎ師がいるということをお伝えしたかったからです。
研ぎの詳細については割愛させていただきますが、
よい刃を凄腕の職人が研ぐ、ということで藍包丁の切れ味は折り紙付きなのです。
ぜひ藍包丁を使って、ひとりでも多くの方がお料理を楽しく感じるようになり、自分のお料理の腕が上がった!と実感してしていただければ私も嬉しいです。
どうぞ宜しくお願い致します!
藍包丁プロジェクト・坂元