2019/01/19 13:28

「にいがたイナカレッジ」での長期インターン生募集をテーマにした井上有紀さんとの交互連載「挑戦するな、実験しよう」の僕担当の最終回。(全8回中の7回目)

タイトルは、「挑戦するな、実験しよう」
https://inacollege.jp/blog/2019/01/17/nishida4/

僕の茨城での3年間「水戸留学」がなんだったのか。
そんな問いに答えるようなブログ。

この記事にも入っている「チューニング」は、武蔵新城駅前のブックカフェ「shinjo gekijo」の前身である、「新城劇場」のミーティングで出てきた言葉だし。

「予測不可能性」こそがエンターテイメントの本質であるっていうのに気づかせてくれたのは、
法政大学長岡先生の「カフェゼミ」で出会った
「カレーキャラバン」でした。

カフェゼミの様子。

赤羽岩淵のカレーキャラバンの時に少しだけ参加しました。

そして、今年、にいがたイナカレッジとえぽっくの「チームひきだし」で「場のチカラ」という考え方に出会い、この連載ができています。

何よりも、この10年、身近に大学生を見てきて、もっとも大きな課題は、アイデンティティ問題ではないかと思っています。

連載中にも出てきますが、「自分に自信がない」とか「自分らしさとは何か?」とか
就活のときに「やりたいことは?」とか「自分って?」っていってどんどん苦しくなっていく。

そもそも、それ以前に、
「自分はいまここに存在していいのか?」という存在の不安を抱えている、と感じてきました。
何よりも、存在の承認されたい。しかし、それはじっと待っていても与えられません。

SNSによる承認(のようなもの)の数値化は、さらに大学生を追い詰めていると感じます。

「場」が必要なんだと思います。
「実験」を始める場が。

学校で「挑戦しろ」と言われ続けている彼らに、「実験」の場をつくる。

「ツルハシブックス」や「暗やみ本屋ハックツ」が目指してきたのは、そういうことだったのかもしれません。

「屋台」で何かを売ってみる。
「商店街」で何か動いてみる。
お兄さんお姉さんと一緒に「ハックツ」スタッフをやってみる。

それは「挑戦」というよりは、「実験」です。

実験のいいところは、成功も失敗もないことです。
そこにあるのは「結果」だけです。
「結果」を得るためにするのが実験です。
予想外のことが起こることが楽しさ(エンターテイメント)です。

僕は、「かえるライブラリー」がそういう場になればいいと思っています。
「実験」が始まる場。

本屋なのか、ライブラリーなのか。
お店なのか、公共空間なのか。
スタッフなのかお客さんなのか。

そんなふうに境界をあいまいにして、
気がついたら、何か「実験」が始まり、巻き込まれている、そんな空間。

そんな「実験」を繰り返していくことで、変化しつつある動的な自分を実感すること。「自分らしさ」、とか「本当の自分」っていう問いを忘れて、いま目の前にある自分の役を演じること。

そんなことが日々起こっている空間を「かえるライブラリー」で実現したいなあと僕は思います。