こんにちは。
ツルハシブックスで3年ほど店員サムライをしていました、増川葉月です。
わたしが店員サムライをするきっかけになったのは、今回のかえるライブラリーの発起人である、西田さんに声をかけていただいたことがきっかけでした。
ツルハシブックスは新潟大学の近くの駅前に位置し、地域の大学生や中高生、そして地域の大人と、多様な人たちが行き交う場所。
当時大学生だったわたしも徐々にその中に入っていき、中高生たちと塾をしたり、ツルハシブックスの店員をしたりと、多様な方法でツルハシブックスに関わらせていただいていました。
現在は旅行代理店に務めながら、週に1度、わたしが現在暮らしている村上市高根という場所にて中高生のための学習スペースを開いたり、地域の子どもたちに向けたイベントを行ったりしています。
中高生の頃の自分を振り返ってみると、本当によく頑張っていたなーと思います。まさしく、「生きる」ということに必死でした。
その頃は、勉強、部活、習い事から、友だちや彼氏という人間関係まで、いつも心の中は不安でいっぱい。周りの期待に応えなきゃって、表には見せなくても、空気を敏感に感じ取っていたように思います。
だから自分に自信をつけられるように、分かりやすい方法で自信の獲得を試みていました。わたしにとって、そのひとつが、勉強でした。どんな評価を自分がそこでもらえるのか、というところに焦点を当てていたのです。とにかく外からの評価で、自分を正当化したかった、自信をつけたかったのですね。
でも、どうしてか、自分が望んでいた点数を取っても、希望の高校に入学しても、根本的な自信の獲得にはなりませんでした。
「何のために勉強するのか?」「何のために進学するのか?」
それらの問いに対して、中高生の頃のわたしは自分の中に答えを探すことはしていなかったのです。
だから、大学生になって突然、大勢の自分と同じくらいの学力の人たちの中に入れられたとき、「わたしはだあれ?」という謎が生まれ、
現代よく聞く大学生の悩みでもある、「自分のやりたいことが分からない」という悩みがわたしの中にも存在していました。
すごく漠然とした悩みだったのです。
だからツルハシブックスの店員サムライを始めた当初、わたしはそんな自分の悩みや苦しみを言語化出来ていませんでした。ただ、ツルハシブックスで店員サムライをしたり、中高生たちと勉強をしていると、少しずつ自分の引っかかりに気が付くようになりました。
つまり、問いが生まれるようになったのです。
どうしてあの高校生の女の子は友人関係の悩みをわざわざわたしに説明してくるのだろう?どうしてあの中学生の男の子は特に何を話すわけでもないのにツルハシブックスにやってくるのだろう?
わたしはどうして中高生のために本屋をやっているのだろう?etc…
…まさしく、これらの問いこそが「ツルハシブックス」というものだったと今では感じています。
問いが生まれると、いままでどうにも思っていなかったことを少しずつ紐解いていけるようになります。
わたしにとっては、「中高生と関わる」ということが、過去の自分や現代の地域と子どもたちの関係性を見つめ直すいい機会になったのだと思います。
すると少しずつ、「わたしにとって、ツルハシブックスでのお客さんは過去の自分だな」と思うようになっていきました。
いまここに過去の自分が居たら、わたしはどんな場を提供したい?どんな風に接したい?
そんなことを考えながら、日々、過ごしていました。
ツルハシブックスが本屋であったことには意味がありました。
本屋であるということは、みんなに開かれた場であること。
本屋に入ってはいけない人はいません。
その上、本屋にはたくさんの世界があります。
作家さんたちの世界が無数にある中、本屋空間に行きかう人たちの世界も重なっていくことで、さらに広がる世界が存在するようになります。そして、そんな中に中高生たちが入ってきてくれたとき。本屋にとっても良い問いを与えてくれるし、中高生たちにとっても、広い世界を感じるひとつのきっかけになるのだと思います。
わたしが中高生の頃は、学校と家庭での評価が、すべての世界だと感じていました。
ただただがむしゃらに励むこと、それにも価値があるとは思いますが、特にこれからの時代を生きていく中では、他人評価よりも自分の感性を信じて生きていくことが大切だと感じます。
そして、自分の感性こそが原動力となっていくと思います。
そのためには、やっぱりいろんな問いを感じること、そしてそれを追求してみることがカギになるのではないかと、思っています。
いまのわたしは、中高生がいろんな問いを感じられる、そんなかえるライブラリーを目指したいです。
ぜひ、一緒にやってみませんか?
そして、あなたはどんなかえるライブラリーを目指しますか?