パリの朝が来た。
今日は妻の友達家族と近くの有名なパティスリーに行ってみよう、ということになった。
天気は快晴!ひんやりした空気、パリの朝の街並みを味わいながら颯爽と歩く。
お互いの息子ふたりも元気よく出発!スキップしながら楽しそうに歩いている。
ほどなくしてパティスリーMULOTに到着。
お菓子とかかわいいものにほぼ?興味のない私でも、おおーと目を見張るデコレーションのお菓子たちが、これまた直線と曲線が見事に織り交ざったガラスのショーケースにずらりと並ぶ。
これは写真を撮らずにはいられない。
店員さんに撮影許可をいただいて、はやる心をなるべく抑えて奥ゆかしく?シャッターを切っていった。
ふと見ると、友達親子は、流ちょうなフランス語で注文をこなしていた。
小さな息子ちゃんも、覚えたてのフランス語で立派に注文していた。
さすが、気合の入れ方が違う…。
そんな彼女は今、小さなカフェをオープンしている。
小倉でパリのような、センスのいいかわいいお店。ちゃんとパリの旅を活かしている。
https://www.instagram.com/hirasan74/
https://www.instagram.com/kanaya_hira/
・・・私たちは、英語で注文した。都会なら英語もある程度通じる。
でも最低限、あいさつと買い物ができるくらいの言葉は練習してきた方がいい、と思った。
というか、そういう体験を後日することになったのだ。
その後、友達親子と別れて、私たちはバスに乗りエッフェル塔を見に行くことにした。
が、朝は快晴だった天気がどんどん雲行きが怪しくなり、大嵐に!
雨とも雹ともつかぬものが全身に叩きつけ、凍てつく風が吹き荒れる。
記念写真を一枚だけ撮り、一目散に大きな建物の陰に逃げ込んだ。
この日は何をやっても踏んだり蹴ったりな日で、とにかく疲れていた。
友人家族のいるアパートに戻り、荷物をまとめ、今日は自分たちの宿に向かう。
パリ中心街から鉄道で1時間ほどの小さな町。
列車を乗り継ぎ、そこに向かうまでも大変だった。
行く駅行く駅、エレベーターもエスカレーターも見つからないのだ。
息子は相変わらずマイペース。
で、繋がってるのが大好き。
駅を降りてからも、冷たい風が吹き荒れる中を、息子の乗ったスーツケースを押して進む。
もう限界だ・・・。
辺りも暗くなってしまった頃、宿に到着した。
AirBnBで手配した、小さなかわいいお家。
「つ、着いた・・・」
ドアを開けるとこれまたお洒落なデザインのインテリア。
今までの苦労が、一気に報われた気がした。
おかげで晩御飯を買いに行く気力がわいてきた。
エントランスを進むと、照明がポッ、ポッ、と灯り、最後におとぎ話に出てくるような小さな離れが暗闇の中に照らし出された。
純子は近くのスーパーで調達した食材を手早く調理し、遅い遅い晩御飯をいただく。
みんなよく頑張った、乾杯だ。
そしてまた泥のように眠りについたのだった。