園庭改修を実施してどんなことをしていきたいのか
私たちの保育活動において、子どもたちの自由を確保できるように自由遊びも大きな
ウェイトを占めています。昨今、子どもたちの中にも自由だと「何をしていいのかわか
らない」むしろこれというプログラムを立てた方が取り組む傾向にあります。しかしな
がら、人間には豊かな想像力、創造力が備わっていると思い、その中で自由遊びの核と
もいえる園庭で高さも有効活用して、子どもたちがワクワクするような遊具を揃え、子
どもたちの遊びの幅を広げていきたいと思っております。子どもたちが類まれなる才能
を活かし、次から次へと新たな遊びを展開していけるそんな園庭になります。
一方でそれら有効な社会資源を園のみで使用するのはとてももったいないと考えてお
ります。当園の保育理念にある通り、子育ては社会全体で行うものと園庭開放を実施し
て広く地域の皆様に使っていただけるような園庭とします。また、園近隣には子育て世
代も多く、夕方ともなると園の南側道路には学童児も含めた多くの子どもたちが道路で
遊んでいる状況もあり、昨今問題となっている安全な子どもの遊び場を提供するために
も園庭を整備したいと強く思っております。
また、保育園を地域に開き多くの人に関わってもらうことは子どもたちの育ちに対し
ても様々な良い影響を与えてくれます。その一つといえるのは様々な人と触れ合い、
様々な価値観(物の視点)を実体験で知るということでしょう。いろいろな人の中で自
分たちはどう過ごせばいいのか、一人ひとりの人権を大切にするためのノウハウを幼児
期から学ぶことができます。今は自国第一主義を始めとする自分だけが良いという考え
方の方が優勢な世になってきました。その中でいろいろな考えや立場の違いを越えて共
に共生できる世にするにはどうすればいいのかを考え、行動できる人の育成が園(庭)を
中心に広がっていくことでしょう。
なお、遊具自体の設計については神奈川県 川和保育園の旧園庭を元に考えておりま
す。留意している点としては
①危険度が高い場所については発達段階を見て、危険を回避できる能力がある子しか到
達できないようにしている。(そのため、自力で登ることを原則とする。)
②到達できない壁を乗り越えた先に新たなわくわくが待っている。ままごとハウス2階
での上がった人だけが出来るごっこ遊び、つなロープの先のターザンロープ
③遊びの中で人と人が交われるように各処に工夫をしている。(ままごとハウスにおけ
るドライブスルー窓、乳児園庭との交流窓、築山上や土管内の秘密基地)
※最終園庭完成はツリーハウスが設置できる5~10年後になりますが、今回のままご
とハウスにも多くの仕掛けがあり、地域を含む多くの子どもの健全育成が望まれます。