桜が満開を迎えるとの予報通り、ポカポカ陽気の28日土曜日に、映像撮影をして
きました。撮影最終日のこの日は、アコーディオンのDANさんとバロンさんに参加
して頂いて、いつも通り、限られた時間内で良い映像を撮れました。
スイッチが入ると急に撮るものがダダダッと決まっていく監督に脱帽です。
横で見ていると“ものづくり”の面白さを感じます。
街中でのシーンを終えて向かった先は銀座八丁目にある中銀カプセルタワービル。
こちらは、巨匠、黒川紀章が設計した代表作のひとつでもあるカプセル型の
集合住宅です。
映画界、美術界など世界各国からあらゆるジャンルの匠達がそのデザイン性の高さを
評価して度々訪れているそうです。
つい最近も某映画で使われたり、某有名映画監督が訪れたりしたそうです。
わずか4畳半ほどの狭い部屋には収納、ユニットバスが付いていて、
まさに狭小住宅の当時の最先端を見ました。
建て替え問題が深刻でもある建物ですが、貴重な建物での撮影時間は
まるでタイムスリップをしたかのように流れて行きました。
その後は、監督と亀谷さんとバロンさんとで新橋へgo !
美味しい魚を食べながら、60年代のまだまだアングラな時代のパリや
ロンドンのお話を聞かせてもらって、今はあまりの忙しさからお花見どころ
じゃないけれど、その日は会話の花を咲かせました〜。
・・・今回の作品で描く、ベルエポックのパリ。そして、60年代のパリ、
私と亀谷さんが過ごした90年代末のパリ。ゆっくりのペースで変わるパリも
変わらずにパリジャン、パリジェンヌが強く求めるのは、この季節の太陽。
冬中、鉛色の空に包まれるパリは3月を過ぎると漸く空に青色が見え隠れするように
なり、美しい光が射し込みます。光はパリっ子達にとって希望の象徴なのでしょう。
“ベルエポック”。まさに光を象徴する時代です。
芸術家達にとって、抑圧され続けた魂が吹き出すかのように
美しいものが次から次へと表現されました。
私達が今回の作品で描く、「Chi-gaw」も毎日の中で小さく溜まっていく
“違う”という抑圧が、トンっと肩をひとたたきするだけで
解放されて美しいものに変化するようなものとして描き出せたら
最高にエキサイティングだなあと思うのでありました。
・・とにかくいい撮影でした!!
次回へつづく〜。お楽しみに〜。