梨ばろっこinよっさ 6月5日14時開演登録有形文化財 丸谷家出演 リコーダー/丸杉俊彦 ヴィオラ・ダ・ガンバ/折口未桜 チェンバロ/中川岳無事に終演いたしました。多くのお客様にはお座布団でくつろいでもらいながら、聞いていただきました。休憩を挟んで、中川さんのトーク「ロザリオ・ソナタについて」も質問が多く出て盛り上がりました。オリジナルの楽譜にあるレリーフの元版?の原寸大のコピーを手に熱のこもったトークは地元吉久の方達に快く受け入れらた実感を持ちました。本公演の期待も高まります。「祈りと暮らしと音楽と」古い建物に思いを寄せる意味で、この古民家にお住まいの建築家丸谷文恵さん(写真丸谷芳正、文恵ご夫妻)に建物についてのお話を伺いました。例えば丸谷家の天井板。古民家で、立派な天井の梁が丸出しになっていて見えたりすると、わぁすごい!と感動しますが、普通のお家で、何気に天井を見て張られている天井板にあんまり感動はしません。しかし、天井が張ってある、というのは実は昔は、格式のある家(部屋)だということの証明なんだそうです。今回、演奏会場となった丸谷家の座敷の天井は、厚さ5ミリ一枚板が張ってあリマス。修繕するときに天井を剥がして調べてわかったことらしいのですが、なんと、天井板に使われている板は、ノコギリで、要するに手でひかれている。機械でカットされたものではないのです。丸太を厚さ5ミリに削いでいく?なんて。。。。昔の大工さん、技術すごすぎです。そして、畳床。丸谷家の座敷の畳床は稲藁で手縫。手縫はとても力のいる辛い作業だそうだ。だからか、機械ですることが今は大半らしい。長く膝を折って座るお茶会など、最近のボードのように、機械でガッチリと固められ頑丈に縫われた畳床だと足もさぞ辛いでしょうね。手縫の畳床は柔らかくて、膝をおって座るにはとても具合が良いらしいです。ここ、丸谷家には畳床が手縫いのもの。手縫と機械のもの。全部、機械のもの。全て使われていたらしい。畳床の教科書、宝の山でした。と仰る丸谷文恵さん。古いものを大切にする、というのは使い続けることでもあり、良さを感じる力、そのものだったりする。楽器も使い続けること、そして何よリその良さを感じることだと思います。古い建物に住む感覚と同じだなと思いました。古い建築物に住むキモは、修繕するときに「元通りに戻せる」ようにしておくことなんだそうです。その家だけではなく、これは街並みを保つことに繋がりますよね。技術の伝承は難しいのかもしれませんが、このお作法だけでも伝統として、次の世代へと繋いでいけたら良いなと思いました。