連載「NPO法人とお金の話」第2回となる今回は「NPO法人の収入源って何があるの?」について解説します。
NPO法人の収入源は、大きく分けると「助成金」「補助金」「寄付・会費収入」「事業収入」等に分類されます。
◎助成金
助成金とは、主に厚生労働省が管掌している雇用に関連した支援金の事です。雇用保険に加入している事業所で、要件を満たしていればお金が支給されます。融資とは異なり返済が不要なお金です。しかし、申請してから助成が決定するまでの期間が長い物が多く、助成が下りるまで資金繰りが苦しいこともあります。また、多くの助成金は使える費用の分類が細かくされており、指定された項目以外には使えません。
◎補助金
補助金とは、経済産業省や地方自治体が管掌しているもので、財源は税金である場合が多いです。補助金は年1~3回の公募で給付される数が決まっていますが、その数よりも多くの応募があるため、審査を通過した企業だけが受ける事ができます。募集期間が短く限られている事や、助成金と同じく使途が限られている場合が多いため、資金として計算しにくい面もあります。
◎寄付・会費収入
寄付・会費収入とは、そのNPO法人の活動内容や活動方針に賛同してくださった方からの収入を指します。寄付はイベント等の支援や、ある一つの事業へのお金の寄付である場合が多く、会費はその団体を継続的に応援してくださっている方の、年会費という形でのお金の寄付での収入です。活動に賛同して応援してくれている方の寄付なので、上記2種と比べると安定した収入と言えます。
◎事業収入
事業収入とは、対価性のあるサービスの提供や物品の販売により得る収入です。行政から請け負うものを受託事業、団体が自ら企画・実施するものを自主事業といいます。事業が軌道に乗れば、得られる資金の使途は自由度が高いことから、自主事業収入の増大は、継続的かつ自立的な団体運営につながります。
●大きく分類すると上記の4種となります。助成金や補助金には確実性がなく、それだけですと財政基盤が不安定になってしまいます。安定的な収入源である、寄付・会費収入で多くのお金を集めるのは、初期は難しく、会員や寄付募集を行うために継続的な広報活動も必要になります。
第2回はNPO法人の収入源についての解説をしました。第3回のテーマは「NPO法人スタッフの給料と、ボランティアへの報酬」について解説します。次回もお楽しみに!