はじめまして、AUNです。
「AUN(あうん, Action for Universal design)」発起人、株式会社エナジーフロント代表の上田剛慈(うえだ・たけじ)と申します。今回私たちは介護や介護予防に役立つおしゃれなジーンズ作り、それを広めるためクラウドファンディングに挑戦することになりました。まずは私、そして私たち自身についてご紹介させてください。
私はこれまで東京大学や外資系企業で界面化学や量子物理工学のフィールドで研究・ビジネスに携わってきた「ザ・理系」の出身。独立を機に岡山で立ち上げたエナジーフロントでも、先端技術と地場産業を結びつける参学連携などに取り組んでいます。
AUNは、そんな私たちの理系的知見を活かしながら、「介護」×「ファッション」をテーマに立ち上がったプロジェクトです。
岡山県内のデニム産業に関わる個人や法人と連携して「介護される人も介護する人もおしゃれで楽しくなる」ユニバーサルデザイン商品の開発プロジェクトとしてスタートしたのが、今から3年ほど前の2013年11月。主要メンバーは私とパタンナー、デザイナーの3名ですが、その他にも実際に手を動かして製造に携わってくださる方など多くの力で成り立っています。
「おしゃれ」と「介護」は矛盾しない
2年前に亡くなった父と、その父を介護していた母の姿から、AUNは生まれました。生前の父は骨が折れていく病で車椅子からずり落ちることもよくありましたが、母はしまいこんでいたジーンズを加工しておしゃれなずり落ち防止具を作りました。母のアイディアで介護のストレスが一つ減ったのはもちろん、病院でも「おしゃれですね」と評判で、父もその一言にとても喜んでいたのです。
この時、おしゃれと介護は矛盾せず、むしろ「おしゃれ」は老後の人生を楽しむ為に不可欠なものと気がつきました。これこそがAUNの原点なのです。
AUNで、最初に誕生したのが「プラスパッドジーンズ」。2016年10月から販売しているこの商品は、高齢者の体型に合わせたストレッチジーンズに腰側面に株式会社カネカと芝浦工業大学の開発した衝撃吸収パッドを装着した、世界初の「骨折リスクを減らすジーンズ」です。転倒で大腿骨を追って寝たきりになる人が多いことから開発しました。
上写真のモデルである90歳現役俳優・岡田忠雄さんも「このジーンズを履いているときは、杖を使わずに格好良い自分でいれる」と言ってくださいました。
作りたいのは、みんなが幸せになる魔法のジーンズ
今回私たちが開発のために資金を募るのは2017年2月に販売を予定している「リフトアシストジーンズ」です。こちらは、歩けなくなってしまった人でもおしゃれを楽しむことができ、かつ家族の介助の手助けにもなるという『一見普通に見えるのに、隠れた機能を忍ばせた世界に1つしかないジーンズ』。
一番の特徴は、ジーンズの横についた持ち手です。この持ち手は、介護者が患者をベッドから車椅子に移す際に掴むことで、テコの原理を用いて楽に移動させることができるという優れもの。移動方法は、介護者は持ち手を引くだけ。患者もハンモックに包まれた様に身体に負荷がかかりません。
試作品に対しては、小児麻痺のお子さんを持つお母さんなどからも「早く商品化してほしい」というお声もいただいており、介護の必要な高齢者をもつ家族だけでなく、体の不自由な方やそのサポートをするすべての方のための新しい介助用品となると確信しています。
岡山だから作れる、新しい介護の形
デニムの産地として知られる倉敷・児島(岡山)ですが、人材不足や市場規模の縮小など地場産業としてのデニム産業が抱える問題は決して少なくありません。
しかし、ずっと真摯にデニムと向き合ってきたこの地域だからこそ、素材や縫製など細部までこだわった良品が作れるのもまた事実。
「介護」×「おしゃれ」をテーマにした私たちAUNのプロジェクトは、そんな岡山の地場産業活性の一翼を担えると考えています。
AUNプロジェクトは全国から公募された岡山県下最大級のビジネスプランコンテストである「ビジネスプランコンテストおかやま2016」で最優秀の栄誉を勝ち取りました!超高齢化社会への意義ある取り組みとしてこのアクションの輪を広げていきたいと思っています。
プロジェクトの目的
私たちのプラスパッドジーンズやリフトアシストジーンズは高齢者や障害者、そのご家族に向けて作っておりますが、これらの方々はネットを使わない方が多く、私たちの活動を知っていただいたり商品を試す機会に出会うことが難しい状況です。
そこで、これを知っていただくために介護施設などを中心に提供したり訪問試着体験を通して広めるための活動資金としたいと思っております。
色々な方に試していただくことで商品へのコメントをいただき、より多くの方のニーズに応える商品を増やしていきたいと考えています。
5つのリターン品
今回はご支援いただける金額に応じて5つのリターン品をご準備しています。
1. 3000円「スケアクロウオリジナルブレンドコーヒー」200g+「お礼メッセージ」
倉敷にあるスケアクロウはAUNメンバーのデザイナーが手がけるカフェです。AUNはここでそれぞれの仕事の合間をぬってミーティングを重ねてプロジェクトを進めています。私たちの思いにいつも寄り添ったこのカフェのコーヒーを、お礼のメッセージを添えてお届けします。
2. 6000円「AUNオリジナルトートバッグ」+「お礼メッセージ」
デニムまたは帆布製(赤・オレンジ)のトートバッグです。持ち手は短めと長め(ショルダー)からお選びいただけます。
3. 8000円「スケアクロウオリジナルブレンドコーヒー」200g+「AUNオリジナルトートバッグ」+「お礼メッセージ」
4. 「リフトアシストジーンズ」(定価19,500のところ)
• 先着10名 12,000円(直ちにお届けします)
• 次10名 13,500円 (サイズ別在庫状況によってはお待ちいただく場合がございます)
• 次10名 15,000円 (サイズ別在庫状況によってはお待ちいただく場合がございます)
5. 「プラスパッドジーンズ」(定価26,000のところ)
• 先着10名 17,000円(直ちにお届けします)
• 次10名 18,000円 (サイズ別在庫状況によってはお待ちいただく場合がございます)
• 次10名 19,000円 (サイズ別在庫状況によってはお待ちいただく場合がございます)
さいごに
介護用品というものは、機能面を追求するあまり「おしゃれ」とは縁遠くなりがちです。そうした介護用品が身の回りに溢れる今の環境では、きっと介護をする人、介護をされる人のどちらも前向きで楽しい気持ちにはなれないのではないでしょうか。
本当に望ましい姿は、「衰えていくことは変えられないけれど、なるべくこれまでと変わらない生活を心地よく続け、人生を楽しむこと」。
AUNのユニバーサルデザインで、そのお手伝いができるのではないかと、考えています。
公式サイト(http://www.aun.blue/)でも情報発信していますので、ご覧頂きフィードバックを頂けると幸いです。
最新の活動報告
もっと見るリフトアシストジーンズの使い方
2017/03/30 22:17こんにちは。 本文ではベッドから車椅子などへの移乗介助をラクにするグッズとして「リフトアシストジーンズをご紹介していますが、ここでは車椅子から乗用車への乗せ替えについての方法を紹介します。 動画で見るのが一番わかりやすいと思いますのでまずはご覧ください。 一人の力で比較的簡単に移乗介助できているのがお分かりになると思います。 介護の現場では服を持って作業するのは「正しくない」やり方とされています。服が伸びたり破れたりしますし、介助を受ける側の人には服が食い込んだりして不快な思いをさせるためです。 一方の介助する側の人も爪を割ったり、「バネ指」になったりすることがあります。 リフトアシストジーンズは、これまでの考えにとらわれない、しっかり服を掴める衣類です。それによって介護する側も介護される側も快適になります。 表が柔らかいストレッチジーンズ、裏は丈夫なデニムの生地でできており、側面の持ち手としっかり縫製されています。これによって普段は快適な穿き心地で、移乗介助時にも食い込まないようになっています。もちろん腰はゴムウエストです。後ろが持ち上がっているのは座った時の体型に合わせているためです。 持ち手は太くなっており、過剰な握力を必要としないようになっています。強いジーンズの縫製技術で作成されているので安心して引っ張っていただけます。 持ち手の裏にビロードのようなソフトな生地がついていますが、これは起毛タイプの「ソフト面ファスナー」です。通常の面ファスナーのようにザリザリせず、糸ごみが絡まったりもしません。これで移乗介助のとき以外は側面にぴったりと持ち手が未着し、引っかかるリスクがなくなります。 先日、このズボンを必要とされた方は車椅子の娘さんを介護されるご両親でした。ご本人が作業可能になったことも多いに喜ばれていましたが、何より喜ばれたのは、娘さんにおしゃれなジーンズを穿かせることができたことでした。 私たちは丁寧に一人一人に喜ばれるものづくりをしていきたいと思った瞬間でした。 もっと見る
soar様に取り上げていただきました
2017/03/24 20:35soar(ソア)様で私たちの活動を記事にしてくださいました。 http://soar-world.com/2017/03/24/denim/ 多くの人に知っていただき、この輪を広げていきたいです。 本日は、リフトアシストジーンズにお問い合わせがありました。施設にいるご家族を車で連れて帰りたい時に使いたいというご要望でした。 車椅子に乗っている方を自家用車に乗せるのはかなり難しく、服を引っ張って何とかしているが服が破れたり伸びたりしてしまうそうです。介護タクシーなどを使うこともあるそうですが、お金がかかるだけでなく、事前の予約が必要で思い立った時にすぐにお願いできないのだそうです。 そこで車椅子から車への乗せ方をメンバーで色々と検討してどなたでもできる方法を見つけました。 使い方を準備することでリフトアシストジーンズの使い方が広がることを実感しました。 もっと見る
プラスパッドジーンズが日本転倒予防学会推奨品となりました!
2017/03/23 19:57リターン品のひとつでもある私たちのプラスパッドジーンズが日本転倒予防学会の推奨品となりました! 詳しくはこちらまで(http://www.tentouyobou.jp/senmonka/suishohin.html) (株)カネカと芝浦工業大学の研究開発した科学的検証が重ねられたヒッププロテクターを使っていること、快適性を追求し幅広い世代に受け入れられるデザインにしていることなどが評価されました。 転倒による不慮の死亡は年々増えており、今や交通事故を超えております。大腿骨の骨折やその後の寝たきりやうつ症状を防ぐために私たちのジーンズが少しでも役に立てばと思います。 なお、今週土曜日(3月25日)の朝7:30〜8:00のNHK「おはよう首都圏」で「高齢者の外出をおしゃれに安全に」をテーマとして短時間ですが商品の一つとして紹介されます。首都圏の方はぜひご覧ください。 もっと見る
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