こんにちは。 本文ではベッドから車椅子などへの移乗介助をラクにするグッズとして「リフトアシストジーンズをご紹介していますが、ここでは車椅子から乗用車への乗せ替えについての方法を紹介します。 動画で見るのが一番わかりやすいと思いますのでまずはご覧ください。 一人の力で比較的簡単に移乗介助できているのがお分かりになると思います。 介護の現場では服を持って作業するのは「正しくない」やり方とされています。服が伸びたり破れたりしますし、介助を受ける側の人には服が食い込んだりして不快な思いをさせるためです。 一方の介助する側の人も爪を割ったり、「バネ指」になったりすることがあります。 リフトアシストジーンズは、これまでの考えにとらわれない、しっかり服を掴める衣類です。それによって介護する側も介護される側も快適になります。 表が柔らかいストレッチジーンズ、裏は丈夫なデニムの生地でできており、側面の持ち手としっかり縫製されています。これによって普段は快適な穿き心地で、移乗介助時にも食い込まないようになっています。もちろん腰はゴムウエストです。後ろが持ち上がっているのは座った時の体型に合わせているためです。 持ち手は太くなっており、過剰な握力を必要としないようになっています。強いジーンズの縫製技術で作成されているので安心して引っ張っていただけます。 持ち手の裏にビロードのようなソフトな生地がついていますが、これは起毛タイプの「ソフト面ファスナー」です。通常の面ファスナーのようにザリザリせず、糸ごみが絡まったりもしません。これで移乗介助のとき以外は側面にぴったりと持ち手が未着し、引っかかるリスクがなくなります。 先日、このズボンを必要とされた方は車椅子の娘さんを介護されるご両親でした。ご本人が作業可能になったことも多いに喜ばれていましたが、何より喜ばれたのは、娘さんにおしゃれなジーンズを穿かせることができたことでした。 私たちは丁寧に一人一人に喜ばれるものづくりをしていきたいと思った瞬間でした。
soar(ソア)様で私たちの活動を記事にしてくださいました。 http://soar-world.com/2017/03/24/denim/ 多くの人に知っていただき、この輪を広げていきたいです。 本日は、リフトアシストジーンズにお問い合わせがありました。施設にいるご家族を車で連れて帰りたい時に使いたいというご要望でした。 車椅子に乗っている方を自家用車に乗せるのはかなり難しく、服を引っ張って何とかしているが服が破れたり伸びたりしてしまうそうです。介護タクシーなどを使うこともあるそうですが、お金がかかるだけでなく、事前の予約が必要で思い立った時にすぐにお願いできないのだそうです。 そこで車椅子から車への乗せ方をメンバーで色々と検討してどなたでもできる方法を見つけました。 使い方を準備することでリフトアシストジーンズの使い方が広がることを実感しました。
リターン品のひとつでもある私たちのプラスパッドジーンズが日本転倒予防学会の推奨品となりました! 詳しくはこちらまで(http://www.tentouyobou.jp/senmonka/suishohin.html) (株)カネカと芝浦工業大学の研究開発した科学的検証が重ねられたヒッププロテクターを使っていること、快適性を追求し幅広い世代に受け入れられるデザインにしていることなどが評価されました。 転倒による不慮の死亡は年々増えており、今や交通事故を超えております。大腿骨の骨折やその後の寝たきりやうつ症状を防ぐために私たちのジーンズが少しでも役に立てばと思います。 なお、今週土曜日(3月25日)の朝7:30〜8:00のNHK「おはよう首都圏」で「高齢者の外出をおしゃれに安全に」をテーマとして短時間ですが商品の一つとして紹介されます。首都圏の方はぜひご覧ください。
リターン品のひとつであるプラスパッドジーンズについてご紹介します。 本品は私たちが最初に商品化したもので、1年以上の試作を重ね、施設等で意見を聞きながら作りました。「介護される側と介護する側を格好で区別しない」という私たちなりのユニバーサルデザインの思いを形にしています。 まず、ぜひ知って頂きたいのは圧倒的な穿き心地の快適さです。生地は柔らかいストレッチデニムを使用しています。夏用と冬用がありますが、冬用は裏起毛でとても暖かいです。 ゴムウエストでトレーニングパンツなどの穿き心地に近く、穿きっぱなしで寝られるようにしています。握力が弱まった方でもマジックテープでボタン部を留められるようにしています。 股上(股からウエストまで)が深く、形にもゆとりがあり、それでいてスタイルが悪くならないように工夫しています。(写真左がプラスパッドジーンズ、右が一般的なジーンズです。) ジーンズに対してネガティブな意見として硬い、重い、窮屈、お腹が入らない、お尻が出るなどを解決することで「こんなのが欲しかった」と言っていただけるものになったと思っています。私も良く履くのですが、上にブレザーを合わせられるので普段着にも旅行でも使えます。 高齢者はジーンズと縁遠いと思われている方は多いかもしれませんが、日本で最初にジーンズを穿いた世代が現在70に達し、青春を思い起こし気持ちを前向きにする重要なアイテムなんです。モニタをお願いした施設で、なかなか歩けないと言っていたおばあちゃんが私たちのジーンズを試着して立ち上がってポーズをとられて私たちも職員さんも驚いたことがあります。 高齢者はグレーや茶色やクリーム色を着ている(べき)と思われている方もいるかと思いますがこれは思い込みかもしれません。私たちが丁寧に聞いていくと、意外に鮮やかな色を好まれる方も多いことがわかりました。 さて、名前の通り「パッド」がプラスされているジーンズの最大のポイントをご紹介します。これは高齢者の死亡リスクのひとつである転倒による大腿骨の付け根の骨折を予防する機能が隠されています。(写真は左が裏返したものです。インナーにパッドが入り、穿くことでパッドがフィットする構造です。) 皆さんの周りの高齢者で、転倒等で脚の付け根を骨折された方はいらっしゃるでしょうか。高齢化によって筋力とバランス感覚が衰え、転倒しやすくなることが知られています。知らないうちに骨密度が下がり、折れるとボルトを入れる手術を受けるしかありません。転倒は体が弱ったサインであり、一度片足が折れると反対側も折れるリスクが高くそのまま寝たきりになる方も少なくありません。なんと転倒で亡くなる方は今や交通事故死よりも多くなっています。 この状況に対して速攻性があるのが衝撃吸収パッドを腰の側部につけるヒッププロテクターです。整形外科学会や骨粗鬆症学会ではヒッププロテクターの常時着用を強く進めていますが、着心地も快適とは言えない特殊な装具は誰しもつけたくないものです。 また、長期的な予防の観点では、少しでも歩いてバランス感覚や筋力を維持することが必要です。安易に車椅子に乗せるのはより弱らせてしまうこともあるのです。 そこで私たちは発想を変えて、まず「歩きたくなる」「ずっと穿いていたい」ズボンを作り、そこにこっそり骨を守る衝撃吸収パッドを入れておくことにしました。少しでも多くの人に知っていただきたいと思っています。 試着のご要望などは086-250-6432までご連絡ください。
岡山大学で開かれた作業療法学会で展示の機会を得ました。リフトアシストジーンズやプラスパッドジーンズについて作業療法士の先生方にお披露目することができました。 プレゼントできる介護用品、介護予防品というコンセプトは驚きと共感を持って受け入れていただけたようです。 高齢者に多い転倒時の骨折リスクを低減するプラスパッドジーンズ、車椅子への移乗解除を快適にするリフトアシストジーンズのいずれも専門家から機能面とデザイン面の両方で評価をいただきました。 それぞれの商品について次の投稿で詳しくご紹介します。