こんにちは、認定NPO法人アクセスの野田さよです。だんだんと秋らしくなってきましたね、皆さまいかがおすごしでしょうか。2020年のコロナ禍の頃、皆さまに大きくご支援いただいたことで、私たちは組織存続の危機を乗り越えることができました。その後、2023年のクラウドファンディングでは、私が新理事長になったタイミングで、私の右腕になってくれる頼もしい職員を採用することができました。そして今、私たちは「子どもたちの心と身体を守るために、子どもの権利の力を最大化する」ために、【子どもの権利】をテーマとしたクラウドファンディングに取り組んでいます。今日はそのクラファンに込めた私の想いをお話させてください。・・・私のある友人は、幼い頃から毎日、暴言や暴力を受けていました。彼女の家庭は「子どもの権利を尊重する」という感覚が一切ない家庭でした。その影響で、彼女は不眠、自律神経失調症、うつ、頭痛、眩暈など、心身のさまざまな不調に悩まされるようになり、親元を離れてからもずいぶん苦労しました。同じような経験をしてきた友人がフィリピンにも日本にもいます。・・・驚きの研究結果があります。1990年代にアメリカで始まった研究によると、「虐待やネグレクト、近親者間暴力などといった子ども時代の辛い経験の種類がより多い人ほど、大人になってから、心臓病や糖尿病、薬物乱用、自殺念慮、失業や貧困などに苦しむ可能性が高くなる」ということが明らかになっています。貧困は更にそれを追い討ちをかけます。経済状態の悪い家庭ほど、保護者に気持ちの余裕がなくなり、虐待などの権利侵害が起こりやすくなると言われています。・・・私が今、必死で「子どもの権利クラウドファンディング」をやっている理由は、これです。子ども時代の辛い経験が、10年20年とその人の人生を苦しめ続けている。そんな友人知人が、私には何人もいる。この現実にちゃんと向き合いたい。同じ辛さを、これ以上子どもたちに経験させないために私にできることをしたいのです。・・・私はこの20年間、フィリピンの貧困問題に取り組む中で、「教育支援と仕事づくりが最も大事」だと考えて、アクセスの活動を懸命にがんばってきました。でも今は、教育と仕事だけでは足りない、と感じています。学び続けたり働き続けたりするためには、心身の健康が必要です。でも、子どもの権利侵害がある家庭では、子どもは心身を病んでしまう。そして権利侵害を受けて育った子どもたちは、大人になってからもその不調に苦しめられ続けるのです。私は、アクセスでの活動経験と友人たちの経験とを重ね合わせ、「子どもの権利を伝え、権利に基づく子育てをする大人を増やさなければならい」と強く思うようになりました。今取り組んでいるクラウドファンディングは、まさにそのためのものです。残り13日、今の達成率は40%です。もちろん目標額を達成したい!でもその前にまず、子どもの権利を知ること、子どもの権利に基づく子育てや対話を実践することが、いかに大事かを多くの人に知って欲しい。そう思ってがんばっています。このメッセージを読んで、もし少しでも心が動いたなら、ぜひ寄付やシェアで応援してください。▼クラウドファンディング挑戦中!【11月26日(火)23:59まで】https://for-good.net/project/1001101貧困層の子どもたちへの支援は、教育だけでは不十分だったと気付いた私たち。子どもを守る最強の盾は「教育×子どもの権利」と確信し、今年も640人全員に子どもの権利ワークショップ&セミナーを届けます!認定NPO法人アクセス理事長 野田さよ・・・▼この投稿いいな!と思ったらどうか一言を添えてSNSで拡散してください!#子どもの権利#生きる力にアクセス#認定NPO法人アクセスhttps://www.instagram.com/access_japanhttps://www.facebook.com/accessPhilippineshttps://twitter.com/access_tour▼イベントにも是非ご参加ください♪今しか聴けないお話をギュッと凝縮。参加費無料で、アーカイブ視聴もできますので、ぜひお気軽にお申込み下さい。<イベント1>大阪大学の三谷はるよ先生と考える子ども時代の辛い体験は一生を左右する?!日本とフィリピンで、私たちに今できること▶お申込み https://ace-access.peatix.com<イベント2>NGO現地スタッフに聞く!「子どもの権利」が変える大人と子どもの関係▶お申込み https://peatix.com/event/4184978
国際協力 の付いた活動報告
200人以上の人々に支えられて実現させることができた「日本スタディツアー」の報告書が完成しました。こちらから、どなたでもご覧いただけます。ぜひご一読ください!https://access-jp.org/pdf/japan_tour_booklet2020.pdf
皆さまのご寄付のおかげで実現することができた「日本スタディツアー」。ジェリックとランスが驚いたり、笑ったり、寒さにこごえたりした日々がついに、ついに、終わってしまいました…寂しいです。「日本とフィリピン、たくさんの違いがある。でも、アクセスのなかまたちは、同じ方向を向いてがんばっていきたいという想いを共有しているんだということを知ることができた。」ランスのそんな感想が印象に残っています。準備期間は時間が足りず、「本当に実施できるのかなぁ」と不安でいっぱいでしたが、始まってしまえばあっという間の11日間でした。滞在中のテーマの1つが、「日本の社会問題を知る」。日本社会の矛盾を凝縮した街「釜ヶ崎」を訪れたり、労働組合や女性のためのカウンセリングをされている団体を訪れ、日本の社会問題を学びました。もう1つのテーマは、「『子どもの居場所』の実践事例から学ぶ」。釜ヶ崎、山科、小野の3地区にある、個性ゆたかな子どもの居場所(児童館など)を訪問し、それぞれの運営方針を聞かせてもらったり、日本の子どもたちと交流しました。11日間の、あたたかい記憶ツアーを通して、たくさんのアクセスの関係者の方々と再会がありました☺ また、素晴らしい出会いにも恵まれて、二人は本当に充実した日々を過ごせたと思います。たこ焼き初体験の時のジェリックのワクワクした表情。色づいた秋の街路樹をうれしそうに写真に撮る二人の表情など、思い出すと胸があったかくなります。二人にとってだけでなく、二人とともにこの11日間をすごしたたくさんの人々にとって、大切な想い出になったと思います。200名以上の方に支えていただいて152名の方にご寄付いただき、50人近くの方々にボランティアやインターンとして一緒に創り、参加していただいた日本スタディツアー。「出会い×再会×学び」あふれる旅になりました。ご協力、ご参加くださった皆さん、本当にどうもありがとうございました!!!アクセス 事務局長 野田沙良****ご寄付くださった皆さまには、2月までに報告動画をお届けします。また、アクセスの会員・サポーター・ボランティアの皆さまには、報告冊子をお届けする予定です。どうぞお楽しみに!
::::::::::::::::::::::::::::::::: フィリピン人スタッフ来日記念イベント現地スタッフから聞く「フィリピンの格差と私たちの仕事」:::::::::::::::::::::::::::::::::フィリピン・スタディツアーで「生の声を聴くって大事!」と実感した大学生が、多くの人にフィリピン人の生の声を聴いてほしいという思いでこのイベントを企画。「自分や周囲の人たちが貧困のせいで苦しんだ経験」や、「どんな思いでNGOで働くことを選んだのか」など、ディープなお話を聴かせてもらいます(^^)短い時間ではありますが、たくさんの方に参加いただけたらうれしいです。★日時:2019年11月25日(月)OPEN 12:00 START 12:10 - END 13:00★場所:立命館大学大阪いばらきキャンパス A棟(AS)セブンイレブン横 Room8アクセス→ http://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/oic/★参加費:なし (ご寄付は大歓迎です!)*どなたでもご予約なしで参加いただけます。*ランチタイムですので、昼食をご持参いただき、食事しながらお話を聴いていただけます。
来日予定だったアレンが…こんにちは。アクセス事務局長の野田さよです。すっかり秋めいてきましたが、皆さまはいかがおすごしでしょうか。今日は、本プロジェクトで来日予定だった二人のスタッフのうち、アレンが退職したため、日本スタディツアーの来日メンバーが変更になったという重要なお知らせです。アレンの退職が決まったのは8月上旬のことでした。もともとアレンはアクセスで働くため、妻と息子二人をバタンガス州(マニラから3時間ほど)に残して、単身赴任の形で働いてくれていました。しかし今年に入り、家族の体調が悪化したため、家族と離れて暮らすことはもうできない、ということで退職が決定したのです。正直、アレンが退職するというニュースを聴いたときは、本当に耳を疑いました。アレンは私にとって、アクセスの未来を一緒に考えていってほしい、もっとも大切な存在の一人だったからです。彼は2016年に入職して以来、ペレーズ地区の責任者として大きく貢献してくれてきました。ここ数年、子ども教育プログラムやフェアトレードの活動の質がずいぶんと向上したのは、アレンが現地スタッフに的確な指導を行ってくれたおかげでした。その彼がこのタイミングで退職するなんて。そして、その理由は、彼にもどうすることのできない、とても辛い理由でした。誰のせいでもない、でも、とても悔しく悲しいニュースでした。アレンに代わって、ランスの来日が決定ご支援をくださったみなさまに、いつこのことをお知らせすべきか悩んだのですが…アレンの代わりに誰が来日するかを決めてからお伝えするのがいいだろうと考え、お知らせするのが今になりました。代わりに来日するのは、現在、ペレーズ地区の副責任者として活躍してくれているランスという女性スタッフです。2018年の夏に入職したばかりですが、誰とでも心を開いて話せるコミュニケーション力を生かし、ペレーズの現地スタッフたちの主体性を引き出して、活動してくれています。不安で押しつぶされそうな時もあったけど私は「アクセスの次のリーダーとして、がんばって団体をひっぱっていくんだ!」という気持ちで、この30周年記念プロジェクトをスタートさせました。でも、アレンの退職はとてつもなく大きな衝撃で、正直、8月前半は「本当にアクセスの次の10年を率いていけるんだろうか」と、不安で押しつぶされそうでした。でも、8~9月にフィリピンを訪問してみて、残ったスタッフたちが事業を継続し、奮闘している姿を見て、また頑張ろうという気持ちを取り戻すことができました。アレンの抜けた穴は決して小さくはありません。でも、数年後には「あんなこともあったね」と笑って思い出せるよう、残されたメンバーで前に進むしかありません。だからこそ今は、日本スタディツアーの成功に向けて全力で走っています。二人の来日まで、あと1か月となりました。皆さまからのご寄付をフル活用して、二人のスタッフの大きな成長と、アクセスの飛躍につなげていきたいと思います。どうか、見守っていてください。今後もまた、プロジェクトの進捗状況を、メールやSNS、ウェブサイト、ニュースレターなどでお知らせしていきます。引き続き、応援よろしくお願いいたします!アクセス 野田沙良