2019/07/11 02:56

今日から、神戸で元々住んでいた家に戻ってきています。近くの建築事務所でインターンとして働く海外の学生が、これから2ヵ月滞在してくれるので、その手続きなどをするのと、神戸の友人や仲間と、僕が今後神戸とどう関わっていくべきなのか、ヒントになるような話をしたいと思ったからです。

神戸では住宅地での民泊が出来なくなってしまっているのですが、1ヵ月以上滞在する留学生やビジネスで神戸を訪れるゲストを紹介して貰ったりしながら、なんとかマンスリーの運営を続けています。持ち家ではなくて賃貸なので、コストを考えるといつまで持ちこたえられるか、ひやひやしながら維持しているのですが、毎回ギリギリのところで誰かが泊まってくれたりして、何とか生きのびてる感じです。神戸で民泊ができるよう頑張ってきた活動がもう少しで実を結びそうなので、最後の最後まであきらめずに続けようと思っています。

神戸で借りているマンションは、北野という異人館街のインド人の方が、自分たち一族が住むためにたてた家で、かなり年期が入っているものの完全海外仕様のユニークな物件です。最初廃墟のような状態になっていたのを、少しずつ手を入れながら写真のような状態まで持って行ったので、愛着も大きいんですよね。僕達家族は、この北野の生活が大好きで、いつかここに戻ってきたいと思っています。神戸は、海と山と都市が丁度いいバランスでお互いを支え合っていて、心地良い生活を楽しむにはもってこいの場所なんです。

ところが、神戸市が全国で最も人口減少した都市だとのニュースが今日発表され、神戸の人たちに動揺が走りました。神戸は世界の住みやすい都市ランキングで東京と同順位の49位(アジアでは2位だそうです)に選ばれたり、いろいろ確かにまあまあオシャレだったりするし、何で?って寂しくなる気持ちも分かります。

極端なことを言っているように感じる人もいるかもしれませんが、僕は、人が流動性をもって行き来する限り、定住人口が減ってもいいんじゃないか、と思っています。ITネットワークが世界の隅々まで広がり、どこにいても経済活動が可能な生産人口が爆発的に増えています。神戸は、そう言う人の行き交うハブになるべきだ、と僕は考えます。「若者に選ばれる街」は神戸のスローガンですが、人々が活発に行き交う街こそ、これからの若者に選ばれることになるでしょう。

観光面から考えても、神戸は、大阪まで30分、京都まで1時間と、関西の2大観光地に大変アクセスの良い場所にあります。欧米の旅行雑誌の「2019年に行くべき場所」に相次いで選ばれるなど、近年海外からの注目も高まる瀬戸内エリアへの玄関口としても、神戸は最適です。神戸は、観光名所こそないけど、質の高い生活文化を楽しめる、西日本観光のハブ・ベースキャンプを目指すべきだと僕は思うんですけどね。

民泊は、そんな中長期の旅行者が地元の生活を知り、楽しめる、もってこいの滞在場所じゃないですか。そこにやってくる海外の方達を相手としたビジネスも、沢山生まれるのは間違いありません。今はまだ規制が先行して、この価値をどう活かすか、に議論が進んでいない状態ですが、僕がしつこくやっていることが、いつか新しい価値を生むことを願って、まぁなんとかしがみついています。

その点、世田谷区では、すでにこれからの民泊に向けた、新しい取り組みが始まっています。その第一歩として、住宅宿泊事業法の施行1年を経た条例検討会に、民間からのオブザーバーとして参加させて頂きます。検討会では、5分間程度の発言機会をいただけるようなので、思いの丈をぶつけてこようと思っています。世田谷区で成果を出して、いつかこの街に持ち帰れるよう頑張って行こうと思います。倒れなければ、案外できるんじゃね?って思っています。なめた口きいていますが、ホントみんなのご協力に感謝してます。本当にありがとうございます!