5歳双子の父親です。
もう約6年も前になりますが我が家の子供が双子と解ったのは、当時の住まいの近くにあった産婦人科で2回目の検診を受けた時でした。
受付で妻の診察が終わるのを待っていたところ
「大変!」
という妻の声が聞こえ、「何があったんだ???」と不安になっていた所、暫くしてから診察室に僕も呼ばれました。その時の医師からの言葉は今でも覚えています。
「おめでとうございます双子でした。でも残念ですが双子を当院で出産する事は出来ません」
その後、双子の出産には様々なリスクが付き物であり、大学病院等のNICU(新生児特定集中治療室)がある所でないと何かあった場合の責任を取れない事や、双子でも胎盤を共有しない場合や、共有する場合、赤ちゃんの部屋が別れる場合と一緒の場合などのリスクの違いや、切迫早産等になる可能性の高さなど、様々なリスクの説明を受けて、紹介された大学病院に転院することになりました。
出産時もバタバタです。
妻は切迫早産で早くから入院していたので双子の発育に差がある事が解っていました。ある朝、子供の様子が良くないので早いが手術しますと連絡があり、了承し、すぐに車に飛び乗って病院に向かうも着いたのは産まれた後、すぐに子供はNICUに連れていかれた為、対面できたのは午後になり、保育器の中で点滴や呼吸器が付いた状態の息子達でした。
「丈夫に生んであげられなくてごめん。生きてくれるだけでいいから頑張って」
妻も僕も保育器の中の小さな小さな子供を撫でるしかできない日々が続きました。
約1ヶ月程、NICUに居ましたが、ICUに移動して初めて抱っこできた時の喜びは今も忘れられません。
現在は2人とも5歳になり、産まれた時が信じられないほど元気に走り回ったり、叩きあったり、泣きあったりとカオスな日々が続いています。
「生きてくれるだけでいい」
という当時の思いを忘れた訳ではありませんが、今ではより良い人間に成長してもらいたい!と願うようにもなり、双子特有なのか我が子の特性なのかも分からずに、思うようには育ってくれないワガママな我が子達に日々悪戦苦闘する毎日です。
長くなりましたが、これまでの双子育児においては沢山の喜びと共に、多くの不安が降りかかってきました。妊娠から出産、これまでの育児までの全てを担ってきてくれた妻には本当に感謝しています。
僕自身は平日も早く帰れずに、せめて休日は家族を中心にして、妻の負担を少しでも減らせられるように考えて務めては来ましたが、「空回りしてしまっているな、、、」という思いになる時も多くありました。
「ここはこうじゃないでしょ?」
「それをする前に普通こっちからでしょ?」
「もっと先を考えて動いてよ」
妻の負担や気持ちを軽減してあげられるような良い父親には決してなれていなかったと思います。
今回の工藤さんの双子本出版への意気込みの言葉を目にした時には、本当に有難い取り組みだなと思いました。
双子の父親となった方の経験談やアドバイスは、これから双子の父親になるであろう方にとっても本当に貴重な物になるはずです。
また、双子の母親になるであろう方にとっても、自分の旦那との関わり方などの参考にもなる本にきっとなることでしょう。
出版されたら僕自身の勉強用に一冊と出産時に大変お世話になった病院用に数冊を寄付していきたいなと思っています。
是非ともこのクラウドファンディングを成功させてください。
応援しています。