2019/12/30 13:00

みなさん、こんにちは。

2019年の年の瀬の日々を、いかがお過ごしでしょうか。

秋には、クラウドファンディングにご支援をいただき、
ありがとうございました。

おかげさまで全国の大勢の子どもたちに、
絵本『おじいちゃんのまきストーブ』を贈ることができます。

すべての対象施設と学校にお届けを終えるのは、
2020年3月の春休み前になりますが、
すでに児童養護施設や子ども病院から、

たくさんのお礼状をいただいております。

みなさん、すてきな新年をお迎えくださいね。

信州小布施にも遊びにお出かけください。

文屋 木下豊・一同より


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★世代や血縁を超えた
  「選択縁」という「家族」のありよう&
森に還ろうの絵本を子どもたちに贈りたい★
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文屋はこの秋に、
絵本『おじいちゃんのまきストーブ』を出版しました。

「森の美しい日常を描く
絵本『おじいちゃんのまきストーブ』を
より多くの人に届けたい!」

この絵本を全国の子どもたちに贈るための
クラウドファンディングを行ったところ、

全国の180人のみなさまから、
合計1,604,000円のご支援をいただくことができました。

50万円の目標に対して、
達成率は320%です。

この結果、つぎの4つの施設や学校の子どもたちに、
この素敵な絵本をプレゼントすることができます。

1.全国の599か所の児童養護施設に1冊ずつ

2.日本小児総合医療施設協議会の子ども病院 31か所

  小児ガンなどの難病と闘っている子どもたちと
親御さんたちに、プレゼントいたします。

3.東日本大震災の被災地3県の公共図書館 90か所
  (福島県34か所、宮城県26か所、岩手県30か所)

4.福島県内の小学校(国立私立も含め)449校

年内に、1と2には発送を完了しました。

3と4と、

台風19号で浸水などの被害を受けた
千曲川沿岸の市町村にある公共図書館には、
今年度内にプレゼントを完了いたします。

全国の599か所の児童養護施設に、
1冊ずつ贈ったところ、
ほとんどの施設から、

ハガキや封書で、
お礼状をいただきました。

生みの親やきょうだいと暮らすという
「当たり前」の毎日さえも叶わずに共同生活を送る
約3万人の子どもたちに、

お届けできたことを、
ほんとうにうれしく思います。

「絵本『あなのあいたおけ』に引き続き、
今回も絵本を寄贈いただき、
誠にありがとうございました。

今回いただきました
「おじいちゃんのまきストーブ」の
優しいお話に、

子どもたちは興味を引かれていました。

心温まる話ですので、
大切に読み聞かせさせていただきたいと思います。

ありがとうございました。」

(名古屋養育院 院長 佐藤忠彦さん)


「光の国では寝る前に子どもたちへ
読み聞かせをしています。
絵本がみんな大好きです。

「え本、おもしろかったです。
また、ください。 小2 ゆきな」

率直な言葉ですみません!」

(大分県別府市の光の国 施設長 松永 忠さん)


全国の理解者のみなさまからのご支援により、
こうして子どもたちや施設の先生方に、
喜んでいただけることを、ほんとうに光栄に思います。

あらためて、
ご支援、ご声援に、感謝いたします。


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★子どもだけの絵本ではない。
大人こそじっくり味わえる絵本だ。
私もこんな人間になりたい。★
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みなさんは、
汐見稔幸(しおみとしゆき)先生を
ご存じですか?

この絵本の作者 沢森りささん(本名 細川たかみさん)の
ご主人で言語学者の細川英雄さん(早稲田大学名誉教授)が、
お知り合いの汐見先生をご紹介くださいました。

汐見先生の簡単なプロフィールです。

「教育学者。日本保育学会会長。東京大学名誉教授。
八ヶ岳南麓「ぐうたら村」村長。

専門は、教育人間学、幼児教育、育児学。

ご著書は『「天才」は学校で育たない』(ポプラ新書)
『人生を豊かにする学び方』(ちくまプリマ新書)
など多数。」

汐見先生はこの絵本に、
推薦のメッセージをお寄せくださいました。

(ここから)
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この本を読むまで、

ストーブは、

そこでじっと炎の動きを見ていることで
人間の気持ちをじっくりと落ち着かせてくれる、
人間が発見した貴重な便利ツールだと思っていた。

しかし、ちがった。

ストーブの火を本当に楽しめる人は、
社会で身にまとった心のおごりを少しずつ捨て、

自然と一体になることや、
生活を手作りすることを楽しもうとして
生きている人なんだ、と教えられた。

子どもだけの絵本ではない。

大人こそじっくり味わえる絵本だ。

私もこんな人間になりたい。

こだわっているのは薪。

現代社会の環境問題等は、
有限な資源を人間が地球から収奪していることから
来ているのだが、

この絵本は再生可能な資源である樹木に注目させてくれる。

再生可能な範囲で人工世界を創る、
それが人間の知恵であり喜びだというメッセージが
作者から伝わってくる。

身の丈に合った人間の幸せを考えたいという人に
ぴったりの本だ。

孫といっしょに読みたい。

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(ここまで)

汐見先生、ありがとうございます。

「子どもだけの絵本ではない。
大人こそじっくり味わえる絵本だ。
私もこんな人間になりたい。」

「身の丈に合った人間の幸せを考えたいという人に
ぴったりの本だ。
孫といっしょに読みたい。」

こうしたご感想、推薦のメッセージをいただけたことに、
編集者としても、静かな喜びを感じています。

そして、汐見先生が、

「再生可能な範囲で人工世界を創る、
それが人間の知恵であり喜びだ」という

作者のメッセージを感じ取られた
汐見先生感性のみずみずしさに、
感動しております。

この絵本が生まれた舞台は、
八ヶ岳南麓の森のまちです。

大らかに広がるこの森に抱かれると、
ここがどこの国なのかわからなくなるような感覚に
包まれます。

そんな感覚そのままに、この絵本は、
地球上のどこの国のどの森にでもありそうな物語です。

そして、本杉琉さんの、国という枠にとらわれない、
無国籍、あるいは超国籍のお人柄そのままの作風の絵が、

このお話の何物にもとらわれない
自由な世界観を創り出しています。

「人よ、森に還ろう」という地球からのメッセージが
聞こえてくるようです。

この絵本のテーマの一つは、「選択縁(せんたくえん)」です。

地縁や血縁のつながりがない人同士が出会い、
ひかれあい、「あえて選んで」つながりあい、
心を寄せ合って暮らす「家族」のありようです。

地縁や血縁といった「選べない人間関係」とは異なり、
「加入」も「脱退」も自由。

ほどよく距離があって、無理なくつきあえる、
「家族や地域に代わる支え合いのネットワーク」のこと。

社会学者の上野千鶴子氏が提唱する、
人間関係と生きざまのありようです。

この絵本の四人と一匹は、
選択縁の一つのかたちです。

・・・アッと驚くような展開は何もないけれど、
美しい暮らしのお話です。

絵本『おじいちゃんのまきストーブ』

文屋からのお求めは:
https://www.e-denen.net/index.php/books?_id=44

Amazon:
https://www.amazon.co.jp/dp/4861138639

全国の書店、図書館でも、
ご予約、リクエストができます。

ではみなさん、
佳き年末年始の日々をお健やかにおすごしください。

木下 豊より

【写真説明】http://www.e-denen.net/index.php/mailmag?

絵本『おじいちゃんのまきストーブ』

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