5/14(日)に、NPO法人eboard 事業報告会 及び 公開研修会 を開催しました。 事業報告会では、「学びをあきらめない」というeboardのミッションと、前年度のeboardの取り組み、そしてこれからの展望をお話しさせていただきました。 公開研修会では、『学びの場づくり』について、講義とグループワークを行いました。 小学校から高校までの先生、塾講師、教育専門家など、様々な立場の方が、5つのテーマ(学力向上、不登校など)での学習支援における ICT の活用について話し合い、私たちの予想以上に、白熱したグループワークとなりました。 研修会後のアンケートでは、次のようなご感想を頂きました。 講義(ICTの活用とその効果):「課題感が整理された」 「もやっとしていた課題感が言語化された」 グループワーク:「学習支援の実践に向けて、様々な立場からの意見が知れてよかった。」 「他の先生方の意見を聞き、新たな視点を得ることができた」 ぜひ、研修会で得て頂いたものを、それぞれの現場でのICTの活用 や 現場の改善に生かして、より良い学習支援の取り組みにしていただけますと幸いです。 今回は、東京都内にて研修会を開催させていただきましたが、長野県や山形県などの遠方からお越しくださった方もいらっしゃいました。 また、SNSでは、「参加したいけど、東京か。。。」という声も。 私たちも、できれば全国各地で、eboardをご活用いただいている・もしくは活用をご検討いただいている方々へ向けて研修をさせていただきたいのですが、なかなか難しいのが現状です。 そこで、今回の公開研修会を元に、eboard研修をオンライン化し、遠方の方々にも研修をお届けしたい、支援者の皆さん同士でも学び合い、より良い学習支援の場を広げていきたいと思います。 今回の研修会は、その第一歩となりました。 本クラウドファンディングでいただきましたご支援を元に、研修のオンライン化を進めて参りますので、今後とも応援のほど宜しくお願い致します。 また、今回の報告会・研修会は、千代田女学園中学校・高等学校 荒木先生に会場をご提供いただき、開催させていただきました。ありがとうございました。 様々な形でご支援を頂きながら、eboardの活動を進めていく事ができています。皆様、日頃よりご支援・応援をいただき、誠にありがとうございます。 https://www.eboard.jp/text_page/donate/ 「学びをあきらめない社会」の実現は、私たちの力だけでは難しいかもしれません。しかし、事業報告会、研修会 や グループワークで皆様と熱いディスカッションをさせていただく中で、すごく手応えを感じることができました。 今後も、「学びをあきらめない」先生方、NPOの方を始め、学びに関わる全ての方々とともに、より良い学びを全国へ届けていきたいと思います。
ご報告がなかなかできておりませんでしたが、本プロジェクトの1つ目のステップとして、 5 月 14 日(日)に、東京都内にて「事業報告会」及び「ICT を活用した学びの場づくり研修会」を実施させて頂くことになりました。 本研修では、これまで全国の学校・教育現場で実施させて頂いてきた研修を主体としつつ、eboard初めての試みとして、様々な現場の方に共同でご参加いただき、ワークショップなど学びあえる時間をつくります。eboardの活用スタート時の研修として、教育学的な観点から本研修に監修を頂いた後、順次本研修のeラーニング教材化を進めていく予定です。 プロジェクトをご支援頂いた皆様は、無料でご自由にご参加いただけます。研修会の前には、2016年度の事業報告会も予定しておりますので、ぜひご参加ください!! 申込みはこちら ▶︎ https://goo.gl/KlHyqs ◆イベント概要日 時 : 2017年5月14日(日) 13:00〜14:30 事業報告会、14:30〜16:30 ICT 活用研修会 場 所 : 千代田女学園中学校・高等学校 (千代田区):https://goo.gl/aQLIN9 参加対象者 : (事業報告会)マンスリーサポーターの方、ご協賛企 業・団体の方、eboardの活動や取り組む課題につい て知りたい方(ICT 活用研修会)学習支援や放課後学習に関わる教育委員会・ 行政職員の方、学校の教職員、NPO 職員、地域団体の方、マンスリーサポーターの方、Campfire のクラウドファンディングでご支援頂いた方(定員 30 名) ※ 研修会については、上記以外の方の参加はできません。 参加料金 : 事業報告会、研修会 各 1,000 円(当日、会場にてお支払いください) ※ eboard マンスリーサポーターの方は、いずれも無料でご 参加頂けます。 eboard マンスリーサポーターについて https://www.eboard.jp/ text_page/donate/ ※ お車でのご来場はご遠慮ください。 ◆研修会内容・学習支援に取組んでいる、またこれから取り組む予定 の学校・団体を対象に、学習支援における ICT 活用の意義や効果について研修を行います。・ICT 活用の意義や効果を踏まえて、現場ですぐに取り組み が始められるよう、学習の場づくりについて、ワーク ショップを行います。・研修会の後は、交流会・相談会を実施。ICT の活用や学習支援について、現場の方どうしでの課題やノ ウハウの共有を行える場を設置。eboard 職員による個別の活用相談も可能です(対応させて頂ける 人数に限りがあります)。
「ご支援頂いた資金の用途がわかりづらい」とのご指摘を頂き、以下の文面をプロジェクトページに追記させて頂きました。 また本プロジェクトは、金額未達の場合でも、作成するeラーニング教材の簡素化や制作期間の延長などを行うことで、実施を予定しているため、All-In方式(目標金額が達成されない場合でも、ファンディングされる形式)を選択しております。 ----- 各講座は、1人で学習支援に必要な知識を学べるだけでなく、A)動画、B)テキスト教材、C)ワークシートを活用して、学校やNPO等の現場でワークショップを行えるものを予定しております。 ① 講座の監修および打ち合わせ等にかかる費用:15〜20万円 ② 映像機材および編集ソフト等の購入にかかる費用:12〜15万円 ③ 教材制作、動画の撮影・編集にかかる費用:50〜70万円 ・テキスト教材、ワークシートの作成(デザイン、制作費など):20〜30万円 ・映像の撮影:10〜20万円 ・映像の編集:10〜20万円 ④ 作成教材の実証にかかる費用:30〜40万円 ※作成した教材を、実際にeboardをご利用頂いている全国数ヶ所のモデル現場で、オンライン・オフラインでご試用頂き、その利用面での課題や効果を検証。その後、研修教材の改善を進めます(旅費交通費、サポート人件費、検証に関する学術アドバイス、テキスト教材・ワークシートの印刷製本等にかかる費用)。 ⑤ 講座の認知・普及にかかる費用:10万円 ※ 講座の概要資料の作成、印刷製本、eboard活用現場、学習支援に取り組む現場への郵送費用など。
法人化3周年イベントのスピーチを公開しました! 以下、その全文と後半の動画を掲載させて頂きます。私がこの eboardの事業にかける思い、ぜひご一読ください。 本日はお忙しいところ、NPO法人eboard3周年イベントにお越し下さり、誠にありがとうございました。遠くは関西、島根などから私たちの活動をご理解頂き、応援してくださる方々にお集まり頂くことができました。感謝とご報告、また次への決意の場を、こうして持たせて頂けたこと、感謝の気持ちでいっぱいです。 3年前の12月5日、eboardはNPO法人になりました。動画をアップロードし、eboardという学習サイトを始めた日から1年以上が経過していました。そこから得られる収入はなく、私は前職での貯金を食いつぶし、家庭教師や塾講師を掛け持ちしながら、有り体を言えば、自分のわがままをやっていただけなのかもしれません。思いだけが先行し、団体としても個人としても、道は開けていませんでした。 しかし、その同じ年の夏、1件のメールから新しい取り組みがスタートしていました。人口6千人程度の小さな町。島根県吉賀町。この町の教育委員会で、4月から学習支援にチャレンジされていた、私と同い年の方からのメール。財源もない。人もいない。そんな中、「eboardを学習支援に使えないか」と連絡を頂いたのが始まりでした。スタッフの熊谷と、夏休みの1か月教員宿舎に泊まり込みながら、サポート、モデルづくりに当たりました。 —中学生が自分たちの作った動画やサービスで、学校で、学習をする— 放課後の学校とはいえ、学校とは縁がなくなっていた当時の私には、イメージしがたいものでした。「本当に、eboardで学習の場を作れるのだろうか」と。 ところが、そうした不安を生徒たちは、ぬぐい去ってくれました。取り組み開始から1週間後、「中村さん、全部終わったで」と、ある男の子が中学数学の全単元の履歴を見せにきてくれました。生徒によってばらつきはあれど、人的に限られたサポートの中で、それぞれが自分のペースに応じて学んでいくことができる。「自分のやってきたことは間違ってなかったのかもしれない。まだその可能性をあきらめたくない」。ふらつきながら、ようやく1歩を踏み出せた気がしました。 もちろん、たくさんの失敗もありました。無数の試行錯誤がありました。翌年も毎週のように兵庫から吉賀町に通いました。毎週担当者の方とスカイプで議論し、時には教育委員会に泊まり込み、パソコン教室で生徒の前でサイトを更新し、そうして1回1回を作ってきました。eboardという教材を作ってきました。現場でのモデルを作ってきました。— 正しくは、多くの方の力を借りて、一緒に作って頂きました。 そして、その中から、eboardという団体が、私たちのミッションが生まれ、育ってきました。「学びをあきらめない社会を実現する」というミッションです。3年前、これを団体のミッションとして掲げ、法人化しました。それは私たちの目指したい社会の姿でもあり、同時に「あきらめちゃいけない」「あきらめられない」という自分たちを支える、力強いスローガンにもなりました。 もしかすると、みなさんは、吉賀町の子、島根の子、田舎の子は、都会のような刺激もなく、塾にも行けず、恵まれていないと思うかもしれません。「格差の被害者」だと。 今年の夏、吉賀町の隣益田市の真砂という小さな地区に伺いました。ここにも、去年から公民館や地域の方がサポートにあたる、eboardを使った中学生の学びの場があります。真砂地区に伺う最後の日、中学生1人1人が、「真砂のいいところ」を発表してくれました。都会の子のようなプレゼンテーションスキルはありません。身振り手振りもありません。きれいなスライドもありません。 しかし、そこには、真砂でしか得られない一人一人の経験がありました。ストーリーがありました。何より、強い「思い」がありました。今まで聞いてきたどんなプレゼンテーションよりも、感動しました。 なんとかお礼にと、私も涙ながらに、生徒たちに伝えました。「地域でも、家族でもいい。みんなのように、自分が大切だと思えるものがあるのは、素晴らしいことです。かけがえのないことです。それを守り抜ける大人になってください。そのために、学んでください。力をつけてください。私たちeboardやお家の方、地域の方、先生方にとっては、みんなが学び、成長していくことが何より大切なものです。私たちがそれを守ります」 彼ら・彼女らの可能性を、学びを、あきらめたくないと、決意を新たにできた瞬間でした。私たちeboardと、そのミッションは、多くの方に、何より子ども達自身によって、支えられてきました。 子ども達を取り巻く様々な課題。子どもの貧困。不登校。地方の教育。私たちは、この課題を乗り越えることができるのでしょうか。根拠のない理想を語る気はありません。残念ながら、全ての課題をなくしてしまうことは難しい、不可能でしょう。労働人口が減り、経済成長に限りが見える中、次の世代に当てられる資源は限られています。これからますますこの国が力を失っていく中で、私たちに残された時間は多くありません。国民と同じく国が老化していく中で、体力のあるうちに、次の世代へと引き継げる国づくりをしていかなければなりません。 今の日本が様々な病魔に蝕まれているとするならば、病気に対する「治療」が必要です。しかし同時に、病気とつきあいながら、それに負けない免疫力の高い、強くしなやかな体を、社会を、作っていく必要があります。まだ体力の残されているうちに。そして、来るべき時に備え、新しく芽吹くための「種まき」が必要です。それを担うのが、教育であると、私たちは強く信じています。 お金がない。人がいない。塾がない。学校に行けない。たとえ、どんな環境にあっても、子どもたちが「学んでみよう」と思ったとき、子どもたちの学びを「支えたい」と思ったとき、「いつでも、どこでも」それが実現できる。それが、私たちの目指す「学びをあきらめない社会」です。 私たちは、I CTの力を使って、次の時代の「学びを支える土壌」を作ります。それは病気への特効薬ではないかもしれません。流れる血を止められるものではないかもしれない。ただ、時には病気を未然に防ぐ「ワクチン」になり、またある時には怪我からの回復を早める「栄養」になります。 「いつでも、どこでも」自分のペースで学べる教材は、日々の学習のつまずきや遅れを減らし、支援のノウハウを学べる研修は、先生や地域、現場の方のサポート力を高めます。そうして培われた「学びを支える土壌」があれば、インターネットを通して、限りない学びの機会を、次の世代への「種」を、まいていくことができます。残りすくない時間の中で、この「学びを支える土壌」を作れるかが、私達に与えられた課題であり、ミッションです。 今日お越しいただいた皆さん、またこの話を聞いて頂いた皆さん、1人1人にお願いがあります。どうか、私たちのミッション、現場の方とつくりあげ、子ども達に支えられてきたこのミッションを、一緒に支えて頂けないでしょうか。「学びをあきらめない」という思いを、私たちと一緒に、少しずつ背負って頂けないでしょうか。 法人化から3年。組織の規模はそれほど変わりませんが、私たちeboardは大きく成長することができました。前が見えず、不安で、今にも倒れそうだった団体は、多くの方に前を照らして頂き、一緒に歩んで頂き、時には背中を押して頂き、やっと歩くことができるようになってきました。組織としては、まだ歩き始めたばかりですが、胸には「学びをあきらめない」という強く大きな思いを秘めています。 しかし、私たちeboardができることには、限りがあります。1人で背負うには、子ども達の未来と可能性、そして私たちのミッションはあまりに大きい。そして、独り占めするには耐えがたい、最高にエキサイティングで、魅力的なものです。想像してください。子ども達が、インターネットを通して無限の学びにつながり、それを身近にいる大人も、一緒に学びながら、支えられる社会を。「学びをあきらめない社会」を。 スピーチの最後にこれまでご理解・ご支援頂いてきた方々に、もう1度お礼をと思ったのですが、それは子ども達から、ぜひ受け取って頂きたいと思います。ともに、これから、「学びをあきらめない社会」を目指していく中で。私からは、本日のご来場と、私の長い話にお付き合い頂いたお礼まで。本日は、誠にありがとうございました。