2019/07/27 19:54
こんにちは!
驢駄狸吾役(ロダリーゴー)の加藤捺紀と申します。
クラウドファンディング、本当に多くのご支援をいただきまして、本当にありがとうございます。
まさかこれほどとは......
本当に、本当にありがとうございます。
一同、改めてふんどしを締めなおしてがんばります!
さて、21日の稽古ですが、北海道からピリカップのユカさんと、共同演出をする秋辺デボさんが来てくださり、ピリカップメンバーの出演シーン・旺征露の儀式や舞のシーンの最終確認を行いました。
今回のアイヌ旺征露の『アイヌ』の部分をこれほど豊かに、深く表現できるのは デボさんとの出会いのおかげと言っても過言ではありません。
東北に暮らす私たちには、最初はあまりピンと来なかった「民族」という概念。
しかし、アイヌ民族にとっては「アイヌ民族」と「和人」。違う民族です。
私、和人は口にしなくともみんなが同じ民族、”単一民族”、思っていました。自分たちの他に日本に民族がいるという感覚がありませんでした。
しかし、出会ったアイヌの人たちは違いました。自分たちと違う民族のルーツがあることを理解している。
目が開かれる思いでした。
アイヌ民族へのリスペクトをベースとして創り直した「アイヌ旺征露」の脚本。
その中で、私たちはセリフの中のアイヌの人(旺征露)に対する「毛むくじゃら」や「土人」など差別的な表現を一切消しました。可能ならば「熊のような」「アイヌ人」と言うように表現を変えました。
脚本の中でも、使ってはならない言葉があると劇団員一同考えたからです。
しかし、出来上がった脚本をみてデボさんは言いました。
「ちゃんと俺たちを差別しろ」と。
「アイヌ人は確かに差別を受けてきた。それはなかったことには、ならない。差別を受けてきた歴史をきちんと描け」と。
その言葉を聞いて、生半可な気持ちでは『アイヌ旺征露』には望めないと思ったことを、21日の稽古で思い出しました。
たくさんの人種や民族が生きているイギリス・ロンドンでの『アイヌ旺征露』公演は 本当に 考えるだけでドキドキします。
ドキドキするけど、同じくらいワクワクします。
ロンドンへ出発するまで、1週間を切りました。
みなさんにご支援いただいたアイヌ旺征露。
しっかり背筋を伸ばし、ロンドンでの堂々と東北弁を響かせて来ようと思います!