明けましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
今年、まず飛び込んできたのは、福団治師匠の師匠、
三代目・桂春団治師匠の訃報でした。
私は、まだ東京で暮らしていた2005〜2006年ごろに、
大銀座落語会という、東西の落語家さんが一堂に会する落語会で一度だけ、生で高座を拝見できました。
様々な落語家さんが登場する中で、出囃子が流れ春団治師匠が登場すると、
サッと空気が変わったのを覚えています。
(惜しむらくは、大会場で私の席がかなり後方で、師匠が豆粒のような
大きさだったことです。もちろんそれでも引き込まれましたが)
お別れ会で福団治師匠が弔辞を述べられ、とても気持ちの伝わる
弔辞だったと人づてに聞きました。
今回の映画「人情噺の福団治」の監督としても、
頭の中でも気持ちの中でも、いろいろなものが渦巻いています。
しかし、「良い映画にする」という大前提の志だけは
一切ブレておりません。良い映画とは、自分にとってのみ都合の良い映画…
ではなく、関わる人々それぞれに、ちょっとずつでも良い影響を受け取っていただける
そんな映画かと思っています(うまく言えずすみません)。
今年は映画が完成し、公開されます。
皆様におかれましては、もうしばらくお付き合いくださいますよう、
切にお願い申し上げます。
監督・伊藤有紀 拝