映画「人情噺の福団治」大阪、シネ・ヌーヴォXでの3週間の公開が終わりました。
公開直前に福団治さんのお弟子さんが亡くなり、公開中に奥様が亡くなる・・・
正直、複雑な心境でしたが、そのお弟子さんや奥様が映画に映っておられるので、
映画を観てくれた方々が、いろいろな感慨を持って帰路につかれるのが
じわっと伝わってきました。やはり、上映して良かったと思っています。
上映期間中、この映画から客足を遠ざけることをあえて狙ったような、
感情的・扇動的な書き込みが一部の方から発せられました。本来、
取り上げる必要はないのですが、映画製作にあたりお世話になった方々への
責任もあるので少しだけ触れます。
この映画は内々のメイキング映像ではなく、制作:グループ現代、
監督:伊藤有紀で製作が進められたドキュメンタリー映画であり、
仕上げにあたっても、大阪の試写室を借りて福団治さん・マネージャーさんを
お招きし二回の試写を行い、各試写後に意見交換の場を設けさせていただいております。
映画内容やチラシ文言についても福団治さん側と映画側で協議し、
二回目の試写後の意見交換で修正ポイントを取りまとめ
「そこに手を入れれば公開して構わない」という流れになり、公開に至っております。
そういう意味で、しっかり筋を通して製作された「映画」ですので、
正式な二回の試写〜意見交換後、劇場公開の準備が進んでいく中で、
非公式に出された「やっぱりあそこも直してくれ」といったご要望には、
お応えできなかった部分もあることは事実です。新たに出された非公式な要望
すべてにお応えしていると、いろいろな狂いが生じ、劇場公開でお世話になる
関係各位にご迷惑がかかってしまうからです。そうならないために、予算を捻出し、
大阪の試写室で二回の試写〜意見交換を開催させていただきましたので・・・。
僭越ですが、SNSでいただいたありがたいご感想を貼らせていただきます。
観た方が、福団治さんの魅力を再認識してくださっているようで、
監督冥利に尽きる想いです。
監督 伊藤有紀 拝