クラファン日記⑨「勇気をくれた人_2」
写真の方、知る人ぞ知るバレリーナの井脇幸江さんです。
Iwaki Ballet Company主宰の彼女、先週の開催された「バレエ・ガラ2019」にて、ご自身の素晴らしい演技と客席を盛り上げる見事なプログラムを作り上げました。
東京バレエ団を退団後、自身のバレエ団を設立し躍進の素晴らしい幸江さんですが、実はその陰には大変なご苦労が存在することを僕はたまたま知ることになります。
僕が初めて幸江さんにお会いしたのは2011年。
Iwaki Ballet Studioの第一回発表会でした。その時は柴田有紀さんの振付依頼を受けソロ作品を作りました。その後も2年おきに主催されているバレエ・ガラにて、「Lilliy」(+81)を踊らせていただいたり、バレエ協会で発表した「互イニ素」を招聘していただいたりと、なんだかんだで8年のお付き合いが続いております。
当時~これまで。
バレエ団を退団されたばかりの彼女は、長年続けてきたバレエ団中と外のバレエ界のギャップや、団員集め、舞台スタッフとの連携など、自分の新たなスタイルや環境を作るための問題が山済みでした。
僕もその頃から現在の根っこになるグループ活動を始めていて(当時は「若葉」という名前で、幸江さんにもスタジオ料の割引など、ご協力いただきました)規模は違えど似たような境遇にいたため、会うたびに苦労話などをよくお話をしていただいていました。
今回の「Iwaki Ballet Company バレエ・ガラ2019」は完全にお客さんとして拝見しましたが、そうした彼女の想いが8年越しで「一つの形」を成して来た!と感じました。舞台とスタッフの一体感もそうですが、客席にも独自のファン層を獲得しているように見えました。
継続は力なり。
8年の月日でトライアンドエラーを繰り返し、他者に受けれられるバレエ団へと成長していったのだと思いました!
前回公演のジゼルでもそうでしたが、今回もアッと驚くプログラムと、スピード間で観客を沸かせました。
「せっかく自分でやるのなら、ここをこうしたい!」
細やかな部分の演出に少しづつ工夫を凝らしている。そしてその先に必ず、
「お客さまが喜んでくれるように!」
という願いがあるのが幸江さんです。古き良き礼節には厳しいですが、挑戦者の姿勢を忘れません。
業界一部には「これは昔からこうだから仕方ない」みたいな妥協や諦めも多くある中で、謙虚さもありつつ攻める部分は攻める。最初は批判的な意見も内部にもあったと思います。しかし、姿勢を崩さずまっすぐに突き進む姿から、従来のバレエファンにとどまらず様々に幅や層の異なる観客を手に入れているように思いました。
話していると実はそんなに自信家ではない彼女です。
人からどう思われているか?気にしまくります。笑
しかし、ここぞという時は、五感に頼って自分の感性のままに答えを出していく。その姿勢は本当に見習いたい部分で、次々と夢を現実的に叶えていく様に、いつも勇気をいただいています。
幸江さん、ありがとうございます!
そして今後ともよろしくお願いいたします。
青木尚哉