このたびの台風19号の被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様が、一日も早く平常の生活に戻ることができますよう、お祈り申し上げます。
先週以降、各地の被害を目にする度に、本当に胸がしめつけられる思いです。ここ数年、毎月のように未曽有といわれるレベルの自然災害が発生し、誰もが被災者になるという時代になってしまいました。(もしかすると、地球規模でそうなのかもしれません)
今回は、改めてこの自然災害と今回の処理場建設に対する想いを綴りたいと思います。
正直にいうと、今回決断した食肉処理場の高台建設に関して、私(森田)は積極的ではありませんでした。
場所を移動することで水害のリスクはなくなるかもしれませんが、施設を別の場所に作ってもいつ地震や土砂崩れ、未曽有の台風に襲われかわかりません。豚コレラも猪を扱う事業者としては大きな脅威です。このようなリスクがたくさんあるなかで、通常業務をまわすだけでも手一杯の私たちは大きな賭けにでていいのか。災害への対策だけを考えるのであれば、建物(ハード)を充実するよりもソフト(危機管理)の徹底とそれに即した運用に力を入れたほうがいいのではないか、と。
ただ、考えを変えることにしました。
今利用している食肉処理場(昨年の豪雨で浸水した施設)は、役場が30年程前に別の用途(鴨の食鳥施設)で建て、その後使われていなかった施設を私たちが借りてイノシシの食肉処理場として使っています。イノシシの処理場として作られていないので、正直使い勝手はよくありません。
加え、これから事業範囲を広げ、町外でもイノシシの被害に困っている地域からも私たちの施設にイノシシをいれるように働きかけていますが、今の使い勝手の悪い施設では処理頭数を増やしていくことが困難な状況です。
施設を一新して事業にアクセルを踏む
超零細企業の私たちには時期尚早かもしれませんが、水害という出来事をきっかけとして、新たなスタートを切る覚悟を決めることにしました。
美郷町は、現時点で人口4600人の町ですが、毎年100人ペースで人が減る超高齢化社会です。日常生活に支障をきたすレベルで過疎が進み、できないこと・諦めないといけないことがたくさんあり、みんなの心がしぼんでいくような感覚を感じます。
そのようななかで、一緒に足元を見てもしょうがない。
前を向いていこうと思います。