こんにちは。石川県出身の元板前、ライターの”ぼり”です。
みなさんに質問です。
五郎島金時ポッキーに使われているさつまいも”五郎島金時”、そもそもご存知でしたか?
恥ずかしながら、僕は石川県で育っていながら幼少期は”五郎島金時”という名前だけ見て、「どこかの島で作られてるのかな?」などと思っていました。
そんな五郎島金時をちゃんと知ったのは、成人して地元石川県を離れ板前になってから。
石川県の加賀野菜を会席料理に使うときに初めて知りました。
一般に出回っているさつまいもより繊維質が少なく糖度が高い五郎島金時は、料理にもスイーツにもつかいやすいため会席料理との相性も良く、修行先の料理長は石川県から取り寄せてまで使っていたほど。
そんな石川県の特産品を使ったポッキーが「五郎島金時ポッキー」です。
地元を離れてから魅力を知った石川県の特産品、五郎島金時。
地元の魅力は地元を出た人が気づくと言いますが、五郎島金時もぼくにとってはそんな存在です。
地元を離れた今だからこそ、改めて地元の特産品「五郎島金時」の魅力について知りたい。
…
ということで!
やってまいりました!
石川県金沢市粟崎町にある「JA金沢市砂丘地集出荷場」!
今回お話を伺わせて頂いたのは、JA金沢市五郎島さつまいも部会さん。
左:【部会長】西村浩一さん(以下:西村さん)
右:【副部会長】酒栄優次さん(以下:酒栄さん)
五郎島金時ってふつうのさつまいもとどこが違うの?
五郎島金時ってどうやって食べるのが一番おいしいの?
など、五郎島金時についてのお話をしっかりお伺いしてきました!
五郎島金時の特徴って?
ぼり:本日はお忙しい中お時間を頂きありがとうございます!
五郎島金時ポッキーを持参させて頂きました。
酒栄さん:お、この前頂いたやつはみんなに食べてほしくて全部配っちゃったからまだ食べれてなかったんだ!ありがとう!
ぼり:まだ召し上がったことなかったんですね!
西村さん:そうそう。現場のみんなに配ってたら好評で。
ついつい気分良くなって配ってたら自分の分なくなっちゃった。
ぼり:実際に召し上がってみた感想はいかがですか?
西村さん:いや、ほんと五郎島金時そのままの味がして美味しいよ。
なにより、こだわりをもってずっと作ってきたものが、今ではGlicoさんとかに使ってもらえるようになったこと自体がうれしいよね。
Glicoさんとかに使ってもらえるようになったのもここ最近の話で、ずっと淡々とおいしいさつまいもを作ることだけを考えてきた結果として今があるんかなあって。
ぼり:素敵だ…!もうどれくらいの期間、五郎島金時を作られているのですか?
西村さん:いまぼくが52歳で22歳のときに家業を継いだから、もう30年以上になるかな。
ぼり:30年…!すごい…!改めましてお伺いしたいんですが、五郎島金時の一番の特徴ってどういったところでしょうか?
西村さん:“あっさりとした甘さ”が一番の特徴かなって思うよ。
五郎島金時は、いわゆる「粘質系」ではなく「粉質系」ってやつで。
焼き芋とかによく使われてる「紅はるか」とか「安納芋」はねっとりとした甘みなんだけど、五郎島金時はさらっとした甘みであっさりしてるんだよね。
それこそ焼き芋屋さんが流行りだしたときとかは全国的に粘質系の芋が流行ったんだけど、うちは流行には乗らずにさらっとした食感を守り続けてきてる。
ぼり:確かにあっさりとしているからこそ和食に使うのにも他の料理を邪魔しない甘さでした。
五郎島金時はスイーツにもよく使われていますよね?
西村さん:そうだね。五郎島金時はさつまいもの皮下辺りの繊維質が他の種類に比べて比較的少ないんだよね。
だから、裏ごしとかもしっかりできる。焼き芋はもちろんおいしいんだけどスイートポテトとかにもよく使われてるよ。
ぼり:ぜったい美味しいやつだ…
実際にご家庭で食べるとしたらどんな食べ方がおすすめですか?
西村さん:天ぷらとかポテトサラダとかオススメはいろいろあるんだけど、まずはやっぱり素材そのものの美味しさを感じてほしいから、焼き芋かな!
ぼり:焼き芋おいしいですよね!でも焼き芋って自宅でも簡単にできるものなのでしょうか?
西村さん:それは大丈夫!レンジがあればできるから。ちゃんとこーゆーのがあって!
ぼり:これは、なんですか…?
西村さん:これに五郎島金時を入れてレンジでチンすればもうそれで焼き芋になっちゃうんだよ。
ぼり:へー!すごい!めちゃくちゃ便利じゃないですか!
西村さん:そう。これも五郎島金時と一緒に同封するからぜひ使ってみて!
ぼり:ありがとうございます!
石川県以外では五郎島金時が買えない?全国シェアは0.5%!
ぼり:ところで、実際に石川県を出てみてから、五郎島金時をスーパーとかで見ることってなかった気がするのですが、全国には出荷していないんですか?
酒栄さん:実際、三越さんとかの百貨店や生協さんにあるにはあるんだけど、全国に出回っているさつまいもとの比率でいうと0.2%しかないんだよね。(平成29年度調べ)
ぼり:0.2%!!!めちゃくちゃ希少ですね…!!!
「もっとたくさん作って売っていこう!」って感じではないんですか?
やっぱり、後継者の問題とかですか…?
酒栄さん:いや、西村さんも含めて生産者の平均年齢は50代前後でまだまだ若いから、他の伝統農業とは違って後継者問題とかに悩まされてるわけではないんだよね。
ただ、五郎島金時を作れる砂丘地の条件が限られてるから、どんどん大量生産って訳にはいかなくて。
もう少し規模を大きくすることはできるけど、どんどん大量生産できるってものではないんだ。
ぼり:なるほど…!作れる人はいるけど、土壌がないんですね…!
酒栄さん:そう、だからその分大規模生産の農薬を使うような作り方はしないで、ブランドとしての価値を上げられるように頑張ってる。
収穫した五郎島金時は利用してくれる料理人さんとかの使用用途の希望に合わせられるように、長さや太さによって30品目にわけたりしてて。
ぼり:38品目ですか!細かい…!!でも、たしかに不揃いの大きさでてんぷら用とかに使おうとしたら大変なので、用途によって分けてくださるのはとても助かる方が多そうですね…!
酒栄さん:もちろん大変だけどね。できるだけすべての五郎島金時を規格外とかも出さずに必要としてくれる人にちゃんと届けていきたいなって思ってる。
ぼり:たしかに、サイズとかでも「こーゆーのがほしい」ってしっかり対応できれば規格外と呼ばれるものも減らせるのかもしれないですね…!
ちなみに、今年の五郎島金時の収穫の収穫の時期っていつなんですか?
酒栄さん:毎年だいたい5月頃に苗を植えて、9月の中頃から初堀に入るかな。
いまはまだ収穫時期じゃないから五郎島金時自体を見ることはできないけど、栽培はしてるから見ていく?
ぼり:え!ぜひお願いします!
五郎島金時育成の最大の特徴!砂丘で育てるさつまいも。
ぼり:おぉおおおおおおおおお、一面緑だ…!
西村さん:いまはまだ収穫の時期じゃないけど暑くなってから涼しくなる温度差があるときにググっと大きく育つんだよね。
ぼり:あ、じゃあ芋はまだできてないんですね。
西村さん:そうそう、9月に入ってから。で、この砂が五郎島金時をつくってくれてるの。
ぼり:あ!ほんとにさらさらの海の砂だ!まさに砂丘地ですね…!
西村さん:これが普通の海の砂より少し粒が大きくて、飛んでいきにくいし水を含んでも簡単に乾かない。
この砂丘が五郎島金時を育てるのに一番重要だから、北陸のこの砂丘地のこの砂で育ったものしか五郎島金時とは認めていないんだよ。
ぼり:砂丘の砂で作られた畑ってはじめて見ましたし、やっぱりめずらしいものですよね…!
収穫のときにはどんな芋になるのかも見てみたいです!
西村さん:収穫の時期になると、1週間違うだけでぜんぜん大きさが変わってくるよ。
ぼり:1週間で差が出ちゃうんですね…その時期はすごく忙しそう…!
西村さん:その時期はまた活気があっていいよ。その時期ももしよかったら見に来ればいいんじゃないかな。
ぼり:え、お邪魔していいんですか!ぜひお願いしたいです!
西村さん:そのときは実際に収穫したさつまいもも使って一杯やろうか。
天ぷらにするのが一番好きなんだよね。
ぼり:うわ、それすごい楽しみです。
西村さん:それじゃあまた9月の収穫のころに!
収穫は9月、こっぼこぼのさつまいもをお届けします。
9月に収穫を迎えるこっぼこぼのさつまいも、五郎島金時。
もちろん当プロジェクトのリターンでお届けする五郎島金時はこの時期に収穫されるものです。
生産者さんの想いをもとに作られた五郎島金時と五郎島金時ポッキーを、ぜひ一度実際に味わってみてはいかがでしょうか。
それではまた、収穫の時期にお会いしましょう!