2019/11/28 08:54

 新体制にご参加いただく3人の演出家に、「鳥公園でやりたいことは何ですか?」と質問して、お返事をいただきました。1人目は、和田ながらさんです。

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「作品をつくるとき、わたしはいつも徒手空拳で稽古をはじめます。あらかじめ考えておけるようなことはたいして面白くありません。だから「鳥公園でやりたいこと」のより具体的なカタチは、これからアタマと身体を動かしまくってから見えてくるのだろうと思います。

 「鳥公園で考えたいこと」はあります。おそらく演劇は、ひとを連帯させるだけではなく、ひとを限りなくひとりにもできる。「演劇だからこそ問える個と連帯の様態」を、粘り強く考えたい。それはつまり、ひとりひとりが思い思いに過ごして、おしゃべりしたり黙ったり、どこかに帰っていってはまた訪れて、遊具もあればなにもない広い場所もあり、あちこちで別々の"ごっこ"をしていて、知らないひとたち同士でもお互いの姿がよく見える。そんなふうにポリフォニックでパブリックな公園は、どうやったら可能か? を問うことでもあります」


和田ながら
1987年生まれ。京都造形芸術大学芸術学部映像・舞台芸術学科卒業、同大学大学院芸術研究科修士課程修了。2011年2月に自身のユニット「したため」を立ち上げ、京都を拠点に演出家として活動している。したため以外に、写真家・守屋友樹とのユニット「守屋友樹と和田ながら」、努力クラブの合田団地とのユニット「粘土の味」でも作品を発表。2015年、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう」vol.5 最優秀作品賞受賞。2018年、こまばアゴラ演出家コンクール一次審査および二次審査においていずれも観客賞を受賞。2018年より多角的アートスペース・UrBANGUILD のブッキングスタッフ。
http://shitatame.blogspot.jp/

撮影: Yuki Moriya

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こちらの「演劇最強論-ing」のインタビューで、この3人と一緒に鳥公園の新体制をやっていきたいと思った理由など、お話ししています。
https://www.engekisaikyoron.net/bird-park-kaori/