このプロジェクトを始めた1月29日、わたしは静岡・清水でライブでした。人がたくさん来てくれたライブで、物販にもたくさんの方が来てくださった日でした。
物販を開始しようと物販席に向かうと、列の先頭に見覚えのある女の子がいました。彼女は以前わたしが茨城にライブに行ったとき、イベントに遊びに来てくれていて「ライブかっこよかったです」と言ってくれた子でした。「お久しぶりです!」と話しかけると彼女は少しびっくりした顔で、そして泣き出しました。驚いてあたふたしてしまい、どうしたのだろう、と思いながら彼女の手を握りました。
「ねむりさんはわたしの最終兵器です」と彼女は言いました。衝撃で時間が止まってしまったみたいな感覚が一瞬して、彼女の白く細い手の冷たさがわたしをその一瞬の永遠から現実へと引き戻しました。彼女の涙ひとつひとつがまるで宝石みたいで、こんなにうつくしい感覚を体験したことがなかったわたしは泣いてしました。
わたしが思春期にきいた大森靖子さんを女神だと思い続け、そのことだけで息ができた夜が何度もあったように、彼女はわたしの音楽をきいてくれたのだと思います。
このプロジェクトを続ける間、度々彼女のことを思い出しました。この爆発に加担してくれたみなさんや、「面白い」と言ってくれたみなさんが、自分の思想に共感しその思想の主体になろうとしてくれること。ひとつひとつのご支援や応援がいつも、彼女の涙ひとつひとつとわたしの中でリンクしました。
1ヶ月半ほど続いたこのプロジェクトもとうとうあと10時間で終了を迎えます。開始の際は、支援してくれる方はいるのかな、とか、そもそも「爆発の共犯者になってください」なんて誰も聞いてくれないんじゃないか、と不安でたまらなかったので、サクセスし、最終日にまだぞくぞくと共犯の方々が増えていくことが、ほんとうに嬉しいです。
最終日にどこまでいけるのか、わたしもまだ知らない未来に胸が高鳴ります。同じ期待をあなたが持ってくれたら、そして、最終日を機にもっとこの「爆発」に加担してくれる方が増えたら、この上なく嬉しいです。
あと10時間、よろしくお願いします!