早速ジェンダーフリーステートメントに署名し、クラウドファンディングにも支援させていただきました。 日韓の政治問題に回収されがちな慰安婦の問題を、当初あいちトリエンナーレが提示していたジェンダーをめぐる人権問題へ引き戻すことは、僕も不可欠だと思っていたので大変共感します。 大きな政治の問題を、僕ら一人一人に関わる人権の問題にまで還元した地点にこそ、連帯は実現するはずです。一個人が創った作品を媒体に、それを鑑賞する一個人へと何かが手渡されていくのがアートであるならば、政治が等身大の個人の尊厳の問題にまで還元された地点からアートが応答するというのは、極めて真っ当な態度だと思います。 マクロな政治に絡めとられず、常にミクロな個であること。そしてそのミクロな有象無象の個同士が、お互いの差異を尊重しながらも、緩やかに、しかし根本の部分ではしっかりと信頼しあいながら連帯していくこと。この惨憺たる状況の中でも、ここから一歩一歩踏みしめながら進んでいくしかないと思っています。 そのための大きな一歩として大変勇気付けられました。