2020/04/18 22:30

こんばんは、ライター・イラストレーターのヤマグチナナコです。


久しぶりの活動報告となりました、みなさん、最近はいかがお過ごしですか?

なんだか手紙の書き出しみたいですねえ。


なんかここ数週間、不安になったり、悲しくなったり、怒ったり、うんざりすることばかりで。

どうにか心を健康に保ち、現状を把握しなきゃと考えてはいるものの、

日々少しずつ気持ちが疲れてしまい、結果なんだかすごく落ち込んでしまう。


なのでここから3回分だけ、ちょっとだけ、楽しかった記憶に浸ろうかなと。

みなさんにも、お付き合いいただければ幸いです。


というのもつい一ヵ月ほど前、正しくは3月19日木曜日から4日間(正しくは四泊三日)、

清水煩悩が7月に発売する新アルバムのレコーディングを行ってたのです。


(いま思うと、本当に世の中的にも、私たち的にも、ギリギリのタイミングでした。)


ちょうど一ヶ月前は、東京で桜が開花したあたり。

私たちがレコーディングで訪れたのは、その東京から車で8時間西に飛ばし、山をいくつも越えると見えてくる、奈良県吉野郡・天川村という場所でした。

クラウドファンディングを見守ってくれいた皆さんなら、もうその名前はお馴染みかもしれません。



(ちなみに、地図で見ると、これくらい離れています。うぎゃ〜)

(拡大してみました。超ド級の山の中です。)



(ちなみに、航空写真だとこんなかんじ。ほぼ緑。)



この頃の天川村は、山々がやっと芽吹き、のどかな空気にすこしずつオレンジ色の暖気が訪れていました。

ただ、夜はまだまだ寒くて、日暮れとともに迫ってくる冷気に怯える日々。

あの寒さを体験してしまうと、東京で降った春の大雪も、冷たい雨も、大したことないなあ、なんて思うほど。

それくらい、黒々とした山々から静かに降りてくる、きれいな刃物のような寒さがありました。


(昼間は優しげな面持ちで私たちを見守っていた山の木々。夜には寒さの刀を携えて仁王立ちしていた。くそう。)



今回のレコーディングで使用させていただいていたのは、かつて小学校として使用されていた「てんかわ天和の里」という施設。

昭和の古い木造校舎が、教室や外観はそのままに、今も大事に手入れされた、それはそれは清々しくまぶしい素敵な場所でした。



生徒たちの気配と愛情をたくわえた教室、光をゆらゆらと泳がせる昔ながらのガラス、

なぜだかタバコを吸いたくなる校庭の端っこ、ごはんを食べながらふと目に映る青色の山川…と書きつつも、

これを読んでる人全員に、この心地よさを文字でしか伝えられないのが悔しくなる。


それくらい、とてもキラキラして、ふわふわして、穏やかな場所、

なんてあえて曖昧な言葉をあえて使えば、少しは伝わるかもしれません。


東京、大阪、愛知からそれぞれ集まったレコーディングメンバーたちは、そんな天国のような場所での時間に、到着して間もなく名残惜しさを感じていました。

(とか言いつつ、メンバーが作ったおいしいごはんをモリモリ食べて、地元のスーパーで買ったお酒をじゃぶじゃぶ飲んでいたんですけれど。)


以下、校内で撮影された写真たちです。

言葉をどうにかこねくり回してみましたが、写真をドンとお見せした方が、その様子が伝わりますね。




今回レコーディングに参加したのは、全国から集まった、これまた素敵な11人。

私は東京組として、カメラマン・ぜにさんと、たけとんぼのひらまつくんの運転する車に、

清水煩悩、ごはん担当のみんちゃんと一緒に8時間揺られて向かいました。


道中はひらまつくんのギターと煩悩くんのハーモニカを聴いたり、同時開催で逆連想ゲームをしたり、

真っ暗な下道を走りながらみんちゃんが出題するナゾナゾ大会をしたり、異世界みたいなSAを探検したり…

改めて思い返すと、ほぼナゾナゾがレクで過ごした8時間。


どうやら、小学生みたいな大人ばかりが集まっていたようです。

 天気の良い日に、初めましての人も交えながら、わやわやと寄り道しつつ、

遠くの村へ向かっているのどかでちょっと不思議な状況。


なんか、ロードムービーのプロローグみたいだなあと、居眠りをしながら思ったのを覚えています。

ロードムービーよろしく、荷物で車内はいっぱいだったし。


(これが、途中で立ち寄ったSA。時間が止まったような、違う世界への入り口のような…不思議な、異様な空気感を味わいながらの休憩となりました。今思い出してもちょっと怖い。)



ちなみに、大阪組(チャンポンタウンのゴルゴスくん・茜ちゃん、sotoちゃん)と名古屋から来るもりあきくんは翌日からの参加、ディレクターの内藤くんは3日目から合流。

エンジニアのドクターは、東京組より3時間ほど早く現地INしており、先に施設の下見とセッティングを行ってくれていました。

またのちのちレコーディング風景の写真もお見せしますが、とにかくすごい機材量。これをハイエースにどかんと積み込み、ひとりでやってきたとは…というかんじです。本当にすごい。


到着したらもう夜で(私がSAに忘れ物をしたからなんですけど…)、施設を少し下見して、そのまま宿泊するキャンプ場のコテージへ。みんちゃんの美味しいごはんをおなかいっぱい食べて、ちょっとお酒を飲んで、初日は就寝しました。

(みんちゃんが作ってくれた山盛りのめちゃうまパスタ。本当にみんなよく食べる、食べる、飲む。これまた天川のお水が美味しすぎて、安ウイスキーの水割りがものすごい美味しさに。)



二日目からは、いよいよ大阪組ともりあきくんが合流し、レコーディングがスタート。

レコーディングの様子は…まあ実を言うと、施設とキャンプ場とスーパーを行ったり来たり、たまに寝たりで、あんまりちゃんとわかっていない部分もあるんですが。

私なりに、私がみたレコーディングの様子を、また振り返れたらなあと思っています。

ただ、今回は文字数がけっこうなことになってきたので、続きはまた明日。


もったいぶるなよ!という声も聞こえてきそうだし、私も引っ張ってるなあと思うんだけど、

せっかくならゆっくり思い出を愛でたいなあと思うので、お許しくださいませ。

外出ができない土日の、ちょっとした読み物として楽しんでもらえれば幸いです。


今回ははとりあえず、天川村という場所と、天和の里がどれほど素晴らしく、キラキラした場所なのかを伝えられて、これから耳にするであろうアルバムの曲たちにどれほど影響したのかが、少しでも想像しやすくなれば良いかなと。


もしかして、これじゃあちょっと足りないなと思う方は、

清水煩悩のインスタグラムのストーリーをモーメントでまとめてあるので、そちらもぜひ。

正直悔しいですが、こんな長々とした文章より、よっぽど感覚的に、直感的に楽しさが伝わることでしょう。



…最後に、すでにこのアルバムがyoutube視聴できるのは、ご存知ですか?

なんて書き方をするとすごく宣伝っぽくて嫌なんですけど、そういうわけではありません。


なんか、やっぱり家にこもっていたり、ニュースをずっと見聞きしていると、気が滅入ると思うんです。ライブにも行けないし。

そんな今に苦しむ私や、もしかしたらみなさんをとても笑わせてくれて、かつ聴き入らせてくれる素敵な視聴会だなあと、結構ピュアに思っています。

清水煩悩とゴルゴスくんが仲良く並んで座りながら、陽気に踊ったり話したりしている様子も、めちゃ元気になりますし。下記から視聴できます。こちらも、土日のお楽しみにしてください。


清水煩悩3rdアルバム『IN,I'M PRAY SUN』完成全曲視聴会






ではでは、こんな世の中ですが、こんな世の中だからこそ、みなさん、楽しく、お元気で。

また明日も、この活動報告でお会いしましょう。(とか言って、まだ次の原稿を書いてないけどね。)





Photo by Zenitani Yuki / Naito Manabu

text by Yamaguchi Nanako