この10月から消費税が上がりました。食料品は8%、イートインは10%、お酒は10%、、、色々とややこしい増税です。この機会に「どこで何を買うか」を考える人も多いのではないでしょうか。私もよく「どこで何を買うか」を考えますが、そこには税率だけではない判断基準もあります。
例えば、自宅の近所にある八百屋さん。80代のおばあちゃんが元気に店番をされていて、旬の野菜の簡単でおいしい食べ方を教えてくれます。そのお店はとても良心的な値段で野菜や果物を売っていて、私はよくそこでキャベツや大根を買います。近くには大型スーパーもありますが、同じお金を使うなら、そのおばあちゃんにお金を払いたいと思うからです。わずかなお金でも、私が「その八百屋さんでお買いものをする」ことを選択することで、その八百屋さんに1日でも長くお店を続けてもらいたいと思うからです。
こんな風に、どこにお金を払うか、どこでお金を払うか、になんとなく注意を向けている時、「フェアトレードむさしの」の活動に出会いました。
開発途上国で頑張っていらっしゃる生産者の方や、商品の作り手の方々の生活向上や地球環境を守ることにつながるように、フェアトレードという考え方があることを知りました。コーヒー豆や雑貨など、「フェアトレード認証」というものを受けた商品を購入すると、フェアに、きちんと、生産者の方々にお金が還流する仕組みのようです。これはまさに、近所の八百屋さんにずっとお店を続けてもらいたいと思って、その八百屋さんでお買い物をするのと同じではないか、と思いました。
同じお金を使うなら、遠い国でおいしいコーヒーや雑貨を心を込めてを作っている方々の生活向上に役立ったり、環境保全につながるようなお金の使い方をしたい。税率など単なる数字だけではない消費の選択基準を持つことも、「ほんの少しでも誰かの役にたつのかな」、「ちょっといいことしたのかな」と思える、つまり自分自身の心の豊かさにつながることなのかもしれないと思うようになりました(もちろん、時によって数字が大切な場合もありますが、それはケースバイケースで)。
大好きな武蔵野市の中で、こんな風に、ちょっと立ち止まって考えてお買い物をする人が増えたり、市役所や学校のちょっとした備品にフェアトレード商品が使われていたり、フェアトレード消費に意識を向ける企業が増えてきたりすると、なんだかホッとできて優しい気持ちになれる、あったかい街づくりにつながるのではないかと思います。