the fuuの渾身のデザインをお話しするこのコーナーも今回で2回目。
今回は本プロジェクトのリターンの中でも異色を放っている
"Eggplant キーチャーム"
についてお話ししようと思います!
▶︎ヒストリー
デザインに込められた意味をお伝えしたいところですが、
まずはこのキーチャームができるまでのヒストリーをお話しましょう。
このデザインの元となった原画はthe fuuのメンバーであるMiyuの弟、
Koushiによって生み出されました。
彼はアーティストでもなければ、美術に関するアカデミックな教育を一度も受けたこともありません。彼はただ、「野菜を描く」というテーマの美術の課題に沿ってこれを完成させたのです。
the fuuのメンバーは大変感銘を受け、この作品にthe fuuのプロダクトとして第二の人生を歩ませたいと切に願うようになりました。
今は理系大学に通うKoushiから二つ返事でこの要望が快諾され、the fuuのプロダクト第二弾としてEggplantキーチャームのプロジェクトはスタートしました。
美術の世界で作品が認知される条件の一つとして、アカデミックな教育を受けていることは真っ先に挙げられるでしょう。教育によって連帯した集団が現在の日本の美術業界の礎を築いている以上、そこに参加し、認知されるようになるにはアカデミックな教育という「証明書」が必要になるのです。
このような状況の中で、教育という枠組みの外にいるアーティストたちが受け入れられることは至難の業。Koushiのこの絵も彼が私たちに見せることがなければ世の中に公開されることはなかったでしょう。
おこがましいかもしれませんが、私たちがこのプロダクトを作ることでKoushiの絵をこのような形で皆様にお見せすることができて本当に嬉しいです。
「美術の世界で受け入れられているから価値がある」と盲目的にデザインやアートを受け入れるのではなく、「私たちが価値を創造することができる」という考えを常に頭の片隅に置いておくこと。これが私たちthe fuuの信条です。
▶︎デザイン
このデザインの根底にあるのは「ダイバーシティ」という考え方。
このパターンの構成を担当したMegは、ナスが、スーパーでよく見るものは紫色であるにもかかわらず、英語で"Eggplant(卵のような植物)"という名前を持つことに疑問を抱きました。
由来を調べてみたところ、この名前が付けられた18世紀頃の西洋では白色のナスが主流で、その色と形から卵に見えたからなんだとか!
私たちはナスを紫だと思い、18世紀頃のヨーロッパ人は白が普通だと思い込む…固定観念というものがいかに脆いものかがわかります。
そのような経緯から着想を得て、「普通というものは存在しない」というメッセージを様々な色のナスに込めました。そしてこれは、Koushiの美術教育を受けていないというバックグラウンドにも共鳴するのではないでしょうか。
よーく見るとKoushiの描いた無骨な手にも多種多様な色が盛り込まれています。そんな風に多様性を謳歌するキーチャーム、ぜひ皆様にお届けしたいです!引き続きご支援をお願いします!
次回は製作工程についてお話しします。
このキーチャーム、実は全部手作りなのです…!
素材も届いたのでちょっとだけお見せすると、、、
これをどうしていくのでしょうか…?
次回もお楽しみに!