はじめまして、アートわっか・すぎなみです。
私たちは、杉並区の小学校などで美術鑑賞をおこなっているボランティア・チームです。アートを通して、地域の豊かな生活に貢献する活動を目指しています。
私たちは美術鑑賞の基本である「よくみること」や「自由に発想すること」から、子どもたちが自分と友だちの感覚を大切にする活動を小学校でおこなっています。
アートといういろんな見方ができるものだから、思いがけないことや、表現しにくかったことが言えるようになります。
そしてアート作品をもとに発言するので、アートが自分の内面を出すことを助け、「そう見えた」という理由になってくれます。
美術鑑賞は思ったことすべてが正解!
美術鑑賞というと、知識が必要と思われる方もいるかもしれません。私たちの考える鑑賞は、一人ひとりが作品をみて感じたことからはじまります。また、現在の学校では、主に一つの正解を見つける勉強をしますが、美術鑑賞は思ったことすべてが正解です。
この授業は、普段発言が苦手な子や学校の活動についていけないと思われている子が、みんながあっと驚く発見をしたり、普段答えを探すことがうまい子が異なる見方を考えるきっかけにもなります。
この活動は、見たい・聞きたい・参加したい!という自主性のきっかけになります。
・たくさんのアート作品を広げた瞬間、子どもの好奇心いっぱいの意欲を感じます。
・自由な見方を知ることで、初めてアートの楽しさを知ったと言う子がたくさんいます。
・人と違う意見を持つことが認められます。
・友だちの意見を聞くことの面白さがわかります。
・実施後も、子どもが考えを深め、発言が活発になると評価されています。
こんな授業をしています
西洋、日本、現代美術から工芸品や建築まで多様なアートを取り入れた「アートカード」*を持って行きます。まるで自分の机の上に広がる美術館!わっと歓声があがる、手に取れる身近なツールです。
3つの作品の中からつながりを見つける「神経衰弱ゲーム」
ランダムに引いたカードから想像してつくる「ものがたりゲーム」
の2つで楽しく鑑賞します。
*アートカードは美術出版エデュケーショナルのSCOPEを使用しています
子ども4、5人グループに、一人ひとりの声を受け止めるために大人が1-2人つきます。
大人が進行役となり、子ども同士のコミュニケーションを促します。その子が感じた大切なことと、作品のどこからそう思ったのか、グループのみんなで聞き合います。
このプログラムは「対話型鑑賞」という考えをとりいれています。
※対話型鑑賞とは…複数で作品を見ながら、知識に頼らず「これは何だろう?」と一人ひとりに考えることをうながし、対話をしながら様々な見方を引き出し、作品の見方を深めていく方法。
また、先生と事前に打ち合わせをして、普段の授業や子どもの様子に対応し、実施後にも他の授業に生かしていただけるよう、良いところや課題をふりかえり共有します。
学習指導要領にも入っている鑑賞の活動。
「見る」「聞く」ことから、「思考力」「想像力」「表現力」が磨かれると言われています。
多様な価値観の中で答えのない問いに向かい続けることは、学校だけではなく、大人になって社会に出ても大切な力です。
近年は対話型美術鑑賞が注目され、広い分野で取り入られ始めています。
とは言え、子どもたちがじっくりアートに触れる機会はなかなかありません。
だからこそ、私たちはどんな子でも体験できる学校という場で活動しています。
1人で何十人の生徒をみている先生からも、一人ひとりの声を丁寧に聞いてもらえると好評をいただいています。
2014年の発足以来、昨年までに小学校計15校、のべ約140コマの授業を実施しました。
平均して毎年12校程度で、継続してくださる先生や、異動先の学校にも採用してくださる先生方と活動を続けてきました。
東京都杉並区や、近郊に住んでいる市民主体のチームです。基盤となるNPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)がありますが、自主事業としてチームによる運営をしています。メンバーは美術が好きな人、子どもに豊かな人生を生きて欲しい人、地域活動に関心がある人など。
わっかさんにとっても、子どもたちのキラキラした情熱や言葉の発見や、もっとよい対話をしたいという気持ちからくるもやもやについて、活動で感じたことをどうやって先生や周りの人に伝えればいいのかなどを考えつづける実践の場です。
研修や話し合いを重ねて、時には自分たちも自由な発想を持ち続けるため展覧会に行ったり、ワークショップに参加しています。
小学校以外では、児童館やアートギャラリーでも鑑賞会を実施し、アートを通した地域の豊かな生活に貢献する活動を目指しています。
この活動を持続させるべく、市民の力で資金獲得できるクラウドファンディングをすることになりました。
昨年まで期限付きで杉並区の助成金をいただき、1年1回のメンバー募集や定期研修を実施して、活動を続けてきました。
現在は20名程度のアクティブなメンバーがいますが、全員が毎回活動できるわけではありません。
今年度はメンバー募集や定期研修ができませんでしたが、来年度は新規+既存メンバーの研修、授業や活動全体の打合せ、ふりかえりなどを再び丁寧に実施していきたいと思っています。
予算の使いみち
みなさまにいただいたご支援は、来年度+今年度不足分の活動資金として活用させていただきます。
目標額を達成することができれば新規メンバーを募集します!
メンバーを増やすことができれば、人数の多い学校への対応や、活動する一人ひとりに過度に負担をかけないよう活動を分担をすることができます。
<1年の活動と新メンバー育成費用>
学校授業費用12校分(コーディネート、交通費、印刷費、送料等)22万円
全体研修費用(講師費、会場費等)8万円
新規メンバー募集体験会費用4万円
新規メンバー募集広報費12万円
新規メンバー研修費10万円
その他経費・運営人件費10万円
リターン印刷費2万円
クラウドファンディング手数料12万円
合計:80万円
*本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
*NPO法人 芸術資源開発機構(ARDA)は「特定非営利活動法人(NPO法人)」として認定されていますが、このクラウドファンディングを支援することで、支援者が税制優遇を受けることはありません。
子どもたちが古今東西の美術作品を鑑賞し、安心して話せる場で、子ども自身にアートが引き出す自分の気持ちや可能性を知ってもらいたい。
今いるメンバーや、興味をもってくださる新しい仲間と、学びあい、輪を広げながら、小学校での美術鑑賞授業を丁寧なコミュニケーションによってこれからも続けていきたいと思っています。
この活動をいいなと思ってくださったら、たくさんの子どもたちにアートを楽しむ時間をつくる応援をよろしくお願いします!
「この絵に共通している点はある?」
「こことここ、同じ緑色でも微妙に違うんじゃない」
「これって上から見たら丸の形だからここの形と一緒!」
「この絵の実際の部分と水面に映った部分って左右対称、だったらこれも同じ、左右対称に見える!」
「あるところに家族がいて…公園に行こうと思って出かけたら……」
「途中で買い物していて、遅くなっちゃって……」
「ついたら夜になってしまいました。」
(すべての写真はアートわっか・すぎなみ(NPO ARDA)が撮影し、広報使用許可を得て掲載しています。二次使用は著作権やプライバシーの侵害にあたりますのでかたくお断りします。ダウンロードもお控えください。)
最新の活動報告
もっと見る新規メンバーの募集を開始しました!
2021/05/18 16:25延期となっていたアートわっか・すぎなみの新規メンバー募集が、ようやくできることになりました!3度目の緊急事態宣言が延長になったことで、体験会&応募相談会はオンライン開催と変更になりましたが、活動に興味を持っていただいた方とお会いしたいと思います。詳細はNPO ARDAのホームページよりご覧いただけます。https://www.arda.jp/cat_ap/5573なかなか先が見通せず、紆余曲折しながらのあゆみですが、今後も子どもたちへアートの鑑賞体験を届けられるように活動を続けていきたいと思います。体験会&応募相談会はオンライン開催に変更となっています。 もっと見る
美術鑑賞教室、再始動!
2020/11/16 13:19今年度は、新型コロナウイルスの影響でさまざまなイベントが延期や中止となっていますが、アートわっかの美術鑑賞教室もしばらくの間お休みをしていました。わっかのアートカードを使ったグループ活動は、まさに密な活動...。そのままでは授業実施が難しいため、ソーシャルディスタンスをキープしながら行う新たな授業プランとツールを用意しました。授業がお休み中の春から夏にかけては毎月zoomでミーティングを重ね(使い慣れないながらに、みんながんばってzoomをマスター!)、8月からは対面で研修を再開し、9月10月はほぼ毎週末(!)集まって、新しいプランのファシリテートの練習の日々。根っこにあるコンセプトは変わりませんが、使うツールが変われば振る舞いが変わります。練習は、やってもやっても足りないくらいに、新しい気付きがありました。子どもたちが思ったことを自由に言える場を作るにはどんな工夫ができるか、いつものように近くに寄り添って小さな声を拾っていくことが難しいけどかわりにできることはないか、実践したら振り返りをし、学び合います。そして、10/19に、念願の授業再開!練習であれだけ何度も見てきた作品も、子どもたちと一緒に見ると、また新たな一面をみせてくれます。久しぶりに子どもたちの声を聞き、私たちがたくさんの元気をわけてもらいました。印象的だったのは、2クラスの授業を無事に終えたあとのわっかさんたちの充実した表情!初めてのプログラムをやり遂げたこと、新しい授業プランの手応えを感じ取れたこと、子どもたちの豊かな発想に触れたこと、ちょっと大げさな表現かもしれませんが、図工室にあったかい気持ちが溢れていました。わっかさんからは、「コロナ禍の中での久しぶりのわっかの活動で、はじめはドキドキしましたが、対話鑑賞が始まると、子供たちの好奇心は全開で私のドキドキはワクワクに変わりました。気になる一枚を選ぶワークも、共通点探しも、じっくり一枚の絵を見るワークにも積極的に発言していました。また仲間の意見をよく聞き合い、そこからまた新しい発見や想像が広がっていき、あったかな素敵な時間となりました。」と初回の感想が届きました。今年度は3月までに6校で授業を実施予定です。教材としてアートカードの活用を快く承諾してくださった【アートスコープ】、所蔵作品をご提供いただいた川崎市岡本太郎美術館さま、ありがとうございます。--また、ご支援いただいた方々へ、お待たせしている体験会と授業見学のリターンについてのご案内です。今年度はじめはまだ先の状況が読めない中で実施を延期とさせていただいておりましたが、ここまでの社会状況をふまえ、以下のように変更とさせていただければと思います。当初の予定と少し違う形となってしまいますが、できるだけ要素を変えずに、感染症対策を講じたうえで実施できればと思いますので、何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。<体験会について>従来のアートカードの楽しさを味わっていただきたいところでしたが、万が一のことを考えると難しいです。今年度の残りの授業が終わる年度末に、新しい方法での授業内容を体験いただけるよう計画しております。具体的な日程は年明けにご連絡できるよう準備を進めています。<授業見学について>2学期以降に延期としていましたが、まだしばらくは外部からの見学受け入れが難しい状況となっており(保護者の参観も取りやめている学校が多いです)、見学以外の方法で子どもたちとの授業の様子をご覧いただく方法を検討中です。<5期生募集について>クラウドファンディングでは5期生の募集と育成も予定してご支援いただきましたが、コロナ禍で制限のかかった日常の中、子どもたちが自由な思考を止めることのないよう、このような状況下で新しいプランでの授業再開に注力しています。そのため、5期生の募集はあらためて来年度の春に行うこととし、今年度は新しい授業を軌道に乗せることに優先して取り組みたいと思います。当初の予定より1年遅れることになりますが、みなさまからいただいた資金は繰り越して使わせていただきます。 もっと見る
ご支援ありがとうございました!
2020/02/23 10:312月21日でアートわっか・すぎなみのクラウドファンディングが終了しました。昨年の12月から約1ヶ月半の間にたくさんのご支援をいただき、385,000円を集めることができました。このほかに、直接お会いしたからも寄付いただきました。目標に設定した金額に達することは叶いませんでしたが、みなさんからのご声援のおかげで、私たちも元気をいただくことができました。本当に本当にありがとうございました!これからも子どもたちに良い時間を作っていけるよう、真摯に向き合っていきたいと思います。リターンのご連絡などは、対象の方に随時お知らせいたしますので、しばらくお待ちください。今後とも、アートわっか・すぎなみの活動を見守っていただければ幸いです! もっと見る
コメント
もっと見る