Q、なぜTFJフェローを目指したんですか?
「科学のワクワクを多くの子どもたちに伝えていきたい」 これが、先生・TFJフェローを目指すきっかけです。 科学技術は、人々の暮らしを大きく変えています。例えば、昨年ノーベル化学賞を受賞した吉野博士のリチウムイオン電池のおかげで、一日中使えるのにもかかわらず、とても小さなスマートフォンが実現しています。また、日本や世界が抱えている問題を解決する手段として、科学技術が活躍することも大いに期待できるでしょう。このように、科学技術に対する期待も大きいです。そのため、次世代を担う子どもたちの教育においても、理数教育の充実がしばしば主張されています。 一方で、科学技術はどんどんわかりにくものになっていると私は感じています。それは、身の回りにある科学技術がより高度になり簡単には理解できなくなったことや、詳細を理解しなくても道具として科学技術を利用できるようになったことが理由であると私は思います。 だからこそ、科学に対して興味関心をもつきっかけとして、小さいころに科学に触れることは重要です。それもただ単に、科学的なものに触れるだけではなく、自分で実験をしたことを通して「科学の発見」をしたという体験がより大切だと思います。私自身も小さな頃に、プリズムによって突然部屋に現れた虹を発見して以来、科学の虜となりました。 私は、大学では化学を専攻し最先端の研究に携わってきました。その後化学メーカーに就職し、研究者としてまだこの世にない新しい素材を追い求めて研究を行ってきました。このように、小学校の先生としては珍しい経験を持っています。また、大学生の頃から、数多くの子どもを対象とした体験型科学実験ワークショップを企画・運営に携わってきました。これらの経験をうまく生かして多くの子ども達に「科学の魅力を伝えていきたい」と思います。
Q、2年間で何をしたいですか?
私が、2年間でやりたいことが2つあります。 1つは、私自身の経験を大いに生かして、子どもたちに「科学のワクワクを伝えていくことです。」これは、理科の授業に限らず、教科を横断的して身の回りにある科学を積極的に取り上げていきたいと思っています、 もう1つが、子どもたちが一生夢中になれるモノ・コトを見つかるようにサポートしていきたいと思っています。これについては、少し詳しく説明させてください。 新しい学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」が軸に据えられています。 このうち、主体的な学びは、「学ぶことに興味や関心を持ち、自己のキャリア形成の方向性と関連付けながら、見通しを持って粘り強く取り組み」のようなイメージです。この主体的な学びを実現するには、1人1人が自分だけの一生夢中になれるモノ・コトを見つけることが重要だと私は思います。 一生夢中になれるモノ・コトは、じっとしてても見つかるものでもなく、様々な経験の中で心が大きく揺れ動いたときに見つかるのではないでしょうか。だからこそ、子どもたちが様々な経験できるようにサポートすることが大事だと思います。ですが、私個人では、限界があります。そこで、地域社会の大人や日本中、世界中の大人と子どもたちを繋なげることで、大人が持つ経験の多様性を生かすことで、子どもたちに様々な経験の場を提供することができるのではないかと考えています。まだまだ青写真段階ですが、しっかり現場を見て、赴任した学校に適した活動をしたいと考えています。
Q、武者修行合宿に向けた意気込み・メッセージを!
様々なバックグラウンドをもつフェロー同志、切磋琢磨しあうことで、お互いのスキルを高め合うだけではなく、志をさらに一段高められる、そんな研修にしていきます!!