▼『竹田キリシタン』について
1549年にフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を伝えてから、とりわけ九州・西日本には多くのキリスト教信者、いわゆる“キリシタン”が存在していました。一般的に“キリシタン”と聞くと、多くの方が長崎や平戸、島原、天草等を連想されるのではないでしょうか?
(どこかヨーロッパの古城を想わせる、竹田のシンボル「岡城跡」宣教師たちが影響を与えたのでしょうか…?)
ところが、日本で最初にザビエルを招き、キリスト教を保護奨励したのは、豊後(現在の大分県)の守護大名であった大友宗麟でした。日本で初めて南蛮文化が花開いたのが豊後地方であり、中でも、日本八大布教地の一つ“朽網(くたみ)”の地があったのが、ここ竹田市でした。
当時、朽網山野城主であった朽網宗策(洗礼名:ルカス)は、家族や家臣、260名を入信させ、1554年には朽網の地に豊後で初となる教会を建設したと伝えられています。ルイス・フロイスが書き残した「日本史」には、その教会の美しさを絶賛する様子が書かれています。
大友宗麟の孫にあたり、現在の「岡城」を治めた志賀親次(洗礼名:ドン・パウロ)も熱心なキリシタンであり、キリスト教の保護奨励に努めます。この土壌があったおかげで、江戸期の弾圧の歴史を潜り抜け、「キリシタン洞窟礼拝堂」や「サンチャゴの鐘」、「INRI石碑」といった貴重な遺物が現在に受け継がれています。
今年、造られて400周年を迎えるキリシタン洞窟礼拝堂(殿町)。岡藩の家老である古田重治が宣教師を匿っていたとされます。城下町には洞窟を掘った礼拝堂らしき跡が多数みられます。
詳細はコチラをご参照ください。
https://www.taketan.jp/christian-taketa/gallery/other/other.html
INRIの石碑(写真左)とサンチャゴの鐘(写真右)
INRIとは「ユダヤ人の王ナザレのイエス」の略でありイエス・キリストのこと。炭酸泉で有名な長湯温泉のある直入町で見つかった。かつては朽網(くたみ)と呼ばれ、「日本八大キリスト教布教地」のひとつ。長湯温泉に根付いている飲泉文化はヨーロッパの宣教師がもたらしたともいわれています。
サンチャゴの鐘は国内に現存するキリシタンベルの中でも重量108kgと最大級です。
詳細はコチラをご参照ください。
https://www.taketan.jp/christian-taketa/gallery/bunkazai/bunkazai.html
▼現在の取り組み
このような貴重な遺跡・遺物が受け継がれている竹田市では、市民の間でも盛んに『竹田キリシタン』の調査・研究・保全・周知活動が取り組まれており、その活動を推進する母体として、我々「NPO法人 竹田キリシタン未来計画」(2016年9月)が設立されました。活動が進むにつれ、『竹田キリシタン』の奥深さ、そして、多くの謎に包まれた、まさに“ミステリアス”な一面が浮き彫りにされてきています。
ミステリアス!『竹田キリシタン』:
○謎が謎を呼ぶ「聖ヤコブ石像」 ⇒ 詳細はこちら
〇城下町を取り巻く「稲荷」と「洞窟」の謎 ⇒ 詳細はこちら
〇商家で起こった地下礼拝堂発覚事件 ⇒ 詳細はこちら
〇岡藩三代藩主の実母「安威の方」の謎と実像を追う ⇒ 詳細はこちら
… etc
私たちは、講演会やボランティアガイドの取り組みを通じ、謎に包まれた『竹田キリシタン』の魅力を地域内外に伝えてまいりました。その成果もあり、多くの方が竹田に訪れてくれるようになりました。
「久戸稲荷」と呼ばれる稲荷神社です。竹田キリシタンの特徴は仮託信仰(お稲荷さんや観音様をキリストやマリア様に見立てる)と呼ばれます。
竹田キリシタンにとって大切にされてきた洞窟礼拝堂では?と想いを一つにし、毎月1回、6年に渡って清掃活動を続けてきました。バチカン大使も感銘を受けられ、バチカン新聞で取り上げて頂きました。地道な活動ですが、励みにして頑張っています。
2014年7月には、ローマ法王庁(バチカン市国)のジョゼフ・チェノットゥ駐日大使が来竹されました。
同年10月には、近世豊後キリシタン関係史料の調査に、バチカン図書館のチューザレ・パシーニ館長も訪れています。
▼竹田市の現状・課題
一方、およそ二人に一人が高齢者という過疎高齢化先進地である竹田市は、空き家・空き店舗の増加、中心市街地エリアの衰退が深刻な状況を迎えています。
昔は多くの人で賑わった駅前通りも、現在では多くが空き店舗となってしまい、シャッターが下ろされたままの状態になっています。
▼このプロジェクトで取り組みたいこと
このような背景から、本プロジェクトでは、『竹田キリシタン』の魅力をより多くの方に伝え、訪れた方たちとの交流を通じ、駅前エリアの賑わいを創出し、様々な地域課題の解決を図ることを目的に、以下の事業に取り組みたいと考えています。
〇『竹田キリシタン資料館』の開設
駅前エリアの空き店舗を活用し、竹田に受け継がれる“キリシタン遺物”や貴重な資料の展示・保存、『竹田キリシタン』をはじめとする城下町・市内観光の総合ガイダンス、セミナーやワークショップ等のスペース利用が可能な拠点を整備します。
「竹田キリシタン」の特徴は「仮託信仰」です。お稲荷さんや観音様を、キリストやマリア様に見立てた、当時の祈りの場を再現したいと思っています。具体的には、改装した商家の古民家の秘密の扉を開けると、賛美歌が響き渡り、映像で宣教師が現れる、竹田キリシタンらしさにこだわります。
これまでに遺物や文献は多数失われてしまいましたが、逆手にとって、竹田キリシタンの謎に想像を膨らませるような、夢のある「竹田キリシタン資料館」設立を目指しています。
資料館の機能だけではなく、カフェやにぎわいスペースも併設し、竹田の若者に愛着をもってもらえる場にしたいと思います。将来的には、瀧廉太郎ゆかりの地として盛んだった音楽との関わりを盛り上げるべく、ミニコンサートを実施できる場としても使いたいと考えています。
地中海を渡ってきたとされる「(伝)ヤコブ石像」など、重要なキリシタン遺物を展示します。
〇ミステリアス!『竹田キリシタン』の情報発信
『竹田キリシタン』の調査・研究により、現在進行形で新たな事実が次々に発見されています。この成果を“多言語”によるホームページの開設やパンフレットの作成を通じ、世界中の方に届けていきたいと考えています。また、実際に現地を訪れる方に向けて、より『竹田キリシタン』楽しんでいただけるよう、体験プログラム(ツアーメニュー)の開発にも取り組みます。
2016年に実施した体験プログラムの一例です。
〇セミナーやワークショップを通じた地域学推進・ガイド育成
『竹田キリシタン』の新事実発見や私たちの取り組みについての成果報告の場として、『竹田キリシタン資料館』を拠点に、セミナーやワークショップを開催します。活動を通じた地域内外の人々との交流により、多くの方に『竹田キリシタン』に興味をもってもらい、地域への誇りと愛着を育んでいきたいと思います。
その中から、実際に活動にご協力いただけるパートナーや、竹田に興味をもって訪れてくれる方をご案内するガイドの育成に取り組みます。
「竹田キリシタン専門ガイド」の育成に取り組みます。
▼資金の使い道
≪『竹田キリシタン資料館』整備費用≫ ¥5,000,000
・展示&保管スペースを整備し、貴重なキリシタン遺物を展示します。「竹田キリシタン」にこだわった演出で驚きを与えます。
・カフェ&憩いのスペースを整備し、お越しいただいたみなさんがお気軽にご利用いただきます♪
・セミナーやワークショップ、ミニコンサートを開催し、謎に満ちた竹田キリシタンの世界を楽しんでいただきます♪
費用内訳)
撤去工事費用 \200,000
資料展示室整備費用 \1,300,000
交流スペース整備費用 \2,500,000
外観整備費用 \500,000
諸経費 \500,000
≪ホームページ開設費用≫ ¥1,000,000
≪ミステリアス!『竹田キリシタン』冊子制作費用≫ \500,000
≪ミステリアス!『竹田キリシタン』ツアーマップ制作費用≫ \500,000
▼リターンについて
[10,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」ガイドツアーペアチケット
[10,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」冊子
[20,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」冊子
・ミステリアス!「竹田キリシタン」ガイドツアーペアチケット
[30,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」冊子
・ミステリアス!「竹田キリシタン」ガイドツアーペアチケット
・ミステリアス!「竹田キリシタン」オリジナルペンダント(※画像はイメージです。)
[50,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」冊子
・ミステリアス!「竹田キリシタン」ガイドツアーペアチケット
・「キリシタン洞窟礼拝堂」押し花額(※画像はイメージです。)
[100,000円コース]
・ミステリアス!「竹田キリシタン」冊子
・竹田市温泉旅館ペア宿泊チケット(※画像はイメージです。)
▼最後に
最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。
私たちは世界に誇るべき「竹田キリシタン」の遺産を多くの方に伝え、ふるさとへの思いを育み、持続的な地域の活性化に寄与していきたいと考えています。
私たちの活動を通じ、多くの方々と竹田市とがご縁を結び、地域にまた新たな活力がもたらされていくこと、そして、安らかな地域の繁栄こそが、我々の祖先でもある「竹田キリシタン」の祈りであり、現代を生きる我々の使命でもあると感じております。今年は竹田キリシタンの象徴的存在である「キリシタン洞窟礼拝堂」が史実に登場してちょうど400周年の節目です。この記念すべき年に、「竹田キリシタン資料館」を設立したいと意思をもって立ち上がりました。
この文書を読んでいただいたみなさまに、どうか本プロジェクトへのご協力をお願いしますとともに、是非一度、竹田のまちにお越しいただけますと幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。
最新の活動報告
もっと見るクラウドファンディングと寄付を合わせて300万円目前です!
2017/05/29 11:47クラウドファンディング終了まで残り2週間を切りました。本日時点で「60万6000円」と目標には遠い状況ではあります。。。ですが、クラウドファンディングによるPR効果でしょうか、並行して行っている寄付と合わせると、300万円目前まできています。 竹田市のみならず、竹田市外や県外への協力の輪が広がっているのを日に日に感じております。 引き続きも、皆さまのご支援を何卒よろしくお願いいたします! もっと見る
雑貨作りを通じて竹田キリシタン文化を知って頂きました。
2017/05/22 10:12城下町竹田には、竹田キリシタン文化をモチーフにした作品をたくさん手がけられている作家さんがいらっしゃいます。「おし花工房いちりん草」を主宰される安松さんは、フランスやモナコで賞を受賞されているグローバルな作家さんです。 おし花工房いちりん草(http://www.osibana.jp/)「NPO法人竹田キリシタン未来計画」の活動にもご協力を頂いており、クラウドファンディングのリターンにもなっています。 5月20日(土)、安松さんと一緒に、竹田で育った花を使って作って作品を作るワークショップを開催しました。予想以上にたくさんのお客様に集まって頂き、終始にぎやかな雰囲気でした。安松さんがキリシタン文化に魅かれた理由をお話頂いたり、中川クルス(竹田の殿様、中川家の家紋)の印を押したり、楽しみながら竹田キリシタン文化を知って頂きました。 中川クルスの印を押すために行列をつくる子供たちの姿が印象的でした。 竹田キリシタン資料館ができましたら、今回のようなワークショップを定期的に実施したいと思っています。 クラウドファンディングの締切まで残り19日となりました。引き続きも皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。 もっと見る
平戸市切支丹資料館の視察に行って参りました。
2017/05/16 17:37先週末、竹田キリシタン資料館の構想を得るために、長崎県平戸市の平戸市切支丹資料館(http://www.hira-shin.jp/christian-sl/)を見学して参りました。 部屋奥の納戸(物置き)に隠され、礼拝されてきた「納戸神」。400年の時を経た今日も、各家の納戸(物置き)中に残り、礼拝されているそうです。展示は、竹田キリシタン資料館で再現しようとしている「稲荷への仮託信仰」のヒントになりそうです。 ポルトガル船来航以来、国際港として発展した平戸港周辺は、随所に南蛮モチーフが使われ、ステンドグラス柄の雑貨が並ぶ街並み。歩いているだけでワクワクしてきます。資料館の内装の参考にしたいと思っています。 クラウドファンディンディング終了まで1か月を切りました。PRと並行して資料館の具体的なイメージを描いていきます。引き続きもよろしくお願いいたします。 もっと見る
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