現在進行形・・広がる万年筆とインクの世界。スマホやネットが普及し、デジタルの世界が広がる中、若者を中心にアナログなモノへの関心が高まっています。万年筆もアナログな”道具”として人気がでてきています。様々な場面で「手書き」の文字が見直されています。「手書き」の文字のあたたかみや個性が、書き手自身をあらわし、選んだインクが、想いや人柄を伝えてくれます。人と違う”自分感”が出しやすいのです。SNSの普及で、個性を表現する様々な色で「手書き」した投稿が急増。現在国内では2000色以上の万年筆用インクが販売されています。少し前の、万年筆用のインクと言えば「ブラック」「ブルーブラック」「ブルー」の3色が主流の、色のない時代が嘘のようです。5月8日に出版された「INK 万年筆インクを楽しむ本」には、現在日本で購入できる定番インク「2000本」が色見本と共に掲載されました。ボトルインク の形も色々、ラベルデザインも色々あります。そんな中で・・・「すでに使いきれないほどのインクを買ってしまた」「一体、何本インクを持っているのかすらもわからない」「持っているインクを、使いきれるのだろうか」・・とつぶやくインク収集家(いわゆる、インク沼の住人)とも多く出会いました。『手持ちのインクは使いきれるのだろうか』・・・ふっとそんな思いが頭を過ぎるのは・・私だけでしょうか? 「万年筆とインクを一緒に、もっと気軽に持ち運べたら、使うタイミングや機会が増えるのに」・・とか・・「インクを小分けして持ち運んで、友達と気軽に交換したい」。そんな思いを形にしたチビ万年筆が 、「いつも一緒」マイ・センツァです。透明なボディーにこだわったのは、さまざまなインクの「色」を楽しんで欲しい!との思いがあります。ケースには万年筆本体の他に、お気に入りのインクを持ち運べるように、2ccほど入る容器が2つセットになっています。「色を気軽にシェア!」する。 いろいろな「色」を、もっと気軽に使ってみたい。 仲間との集いや、友達とお互いの、お気に入りの「色」を気軽にシェアしたい。そんなシーンにぴったりのサイズとスタイルに。万年筆やインクに対して、もっと愛着を!の思いから 「Do it Yourself」自分で作業するスタイルに。 今回こだわったのは「ダイレクト・フィリング」。昔の万年筆のようにセットになっているスポイトで直接万年筆のボディーにインクを入れるす地あるを採用しています。インクの入れ方万年筆にインクを入れる。容器に移し替える。そんな作業は、少し手間ですが インクを入れたり、洗ったり、色を変えたり・・そんな時間を大切にして欲しいのです。忙しい現代人だからこそ、一見意味のないような時間こそが、とても貴重な時間です。自分と向き合う。そんな一瞬を生み出せたら、少しは平穏な世の中になるのでは・・と考えています。今回の「湧泉」の美しい水色を実際に入れてみると・・・こんな感じになります。透明感のある美しい色目を、マイ・センツァと共に「字力救済」の思いで、直筆で”書く””描く”を楽しんでいただけたら幸いです。
#stayhome の付いた活動報告
5月8日に「趣味の文具箱」特別編集「INK 万年筆インクを楽しむ本」が販売されました。この本は現在日本全国で販売している万年筆のインクを全て網羅した特別版です。今回は、それぞれのブランドの『定番インク』のみの掲載・・ということで残念ながら今回は限定インクの掲載はありません。「湧泉」も取り上げられませんでしたが藍濃道具屋の定番のインクはしっかり掲載されています。・・それにしても2000色のインクが全部掲載されているというには驚きです。万年筆に携わって20年。色々な国に行ってきましたが、これだけのさまざまな色が販売されている国を他にありません。やはり日本人は”色”に対して多様な感性をもているのだと改めて思います。それは四季折々の自然に囲まれて節の移りかわりを愛でてきた証のようなものです。そんなインクを使って自分と対面してみるのも面白いと思います。透明に透き通った「カクノ」に好みの色を入れて・・白い紙に向かって、頭の中に浮かんだ言葉を、ただただ書いてる。・・そのうちに無心にスラスラと・・デトックスのうように、頭の中が整理されてゆきます。今回は、そのために、あえて「カクノ」とコンバーターのセットにしています。自宅待機やテレワークで、空いた時間に是非一度試してください。特に「湧泉」のような淡いブルーのは気持ちを落ち着かせてくれる効果があります。いつもの自分時間を、少しだけ特別な時間に。ホッと一息。癒されてほしいです。
世界は青い空と青い海にかこまれてる。例えば、仕事でよく訪れる南イタリアのナポリの風景。青い色は人の目に優しい色目なんだと思います。心があらわれるというか・・清々しい気持ちになって、細かいことにくよくよしても仕方ないな・・と。最近は、メモするのにも色々な濃淡を使ったり、ブルー調の紙にあえてブルー系のインクを使ったりして遊んでいます。なぜか、落ち着いたり、冷静になれたりします。おうち時間が長くなった今だからこそ、ちょっと試してみてください・・♫
藍染めは不思議な魅力を醸し出す。同じ”青”でも濃淡があったり、緑っぽかったり。そこに引かれた台湾と日本のモノ作りにこだわる職人たち。そしてそれを知ったモノづくりの間近にいて、それらをより多くの人たちに知ってもらおうと尽力する私のような企画、販売に携わる人たち。それらが、まるで偶然のような必然性に導かれて、出会って、化学反応のように呼応しあって・・今回のようなプロジェクトが始まる。そんな奇跡のような出会いの連続で、今現在、このプロジェクトで82人の方々とのつながりが生まれています。新型コロナウイルスによって大きく変わってしまった世界の中で、多くの方々と医療従事者を始め「誰か」のために「何か」をシェアして、今自分たちができることに思いをはせ行動している。そう思える私たちがいます。本当にありがとうございます。STAY HOMEで、どこにもいけないGWの最終日に・・少しだけ感謝の独り言を。
「WHO Can help ?」「Taiwan」。広告の真意先月14日の米国新聞「ニューヨーク・タイムス」紙上最も多くの関心を集めたの広告ページ。 上部半分は真っ黒な背景に「WHO Can help ?」の問い。直訳では「誰が助けることができるの?」の意味。その横には暗闇の中で外部からの政治的干渉によって生じた防疫の”空白地帯”の入り口がぽっかりと空いています。下半分の真っ白な背景に「Taiwan」(台湾です)と、出口のイラストが今回藍濃道具屋の”湧泉”と同じ水色で描かれています。台湾の複雑な立ち位置新型コロナウイルス封じ込めに成功している台湾にふさわしく、多くの人にとって頼もしいメッセージになっています。しかし・・「誰が助けることができるの?」の言葉の裏には「WHOが助けることができますか?」という皮肉も込められています。新型コロナウイルスの封じ込めの成功例として国際社会からは高い評価を受けている台湾ですが、国としての独立を認めない立場の中国からの圧力でWHO(世界健康機関)への加盟が許されていない現実があります。広告の掲載文「隔離の時代に、私たちは連帯を選ぶ。あなたは一人じゃない。台湾はあなたと一緒です。私たちはあなたの身の回りで何がおきているか知っています。それがどれほど苦しいことかも知っています。なぜなら、台湾は2003年にSARSの蔓延という大変な事態を経験しているからです。WHOから今も隔絶されている台湾は、そのことを知っています。」・・と広告下部には台湾が置かれている現状を訴え、その事実と一緒に・・「私たちは、学校と企業を閉めることなくアウトブレイクを抑えすべての人にマスクを確保する方法を共有することで、国際的に貢献しています。台湾は過去数週間で、世界中の医療専門家をサポートするために、1600万以上の医療用マスクを提供しています。また、米国とEUとタッグを組んで、最先端の感染迅速検査とCOVID-19に対応するワクチンに取り組んできました。誰が台湾を孤立させることができるというのでしょうか? いえ、誰も。私たちは支援のためにここにいます」 と続いていいます。控えめながら、芯の強さと行動力を持つ友人、台湾。今回、世界中が新しい疫病に戸惑うな中、もっとも早期かつ迅速に対応をしたリーダーの1人が蔡英文総統です。流行の兆しが見え始めた1月の段階で感染防止に向けた124の措置を発表。現在各国で撮られているロックダウンを回避。CNNも「世界で最も優れた対策」と評価し紹介しました。藍濃道具屋の頼社長が今回の「字力救済」を掲げて湧泉インクのアイディアを打ち出したのも早かった!アイディアが浮かぶと、すぐに動く。その行動力にはとにかく驚かされます。普段はとてもそんな風には見えないし、おっとりしている彼のどこにそんなエネルギーがあるのでしょう?今回の「ニューヨーク・タイムス」の広告でも同じような驚きがありました。なんと広告を出稿したのは政府ではなく台湾で活躍するユーチューバーやデザイナーら5人だったのです。彼らは台湾でのクラウドファンディングで2万6000人から支援を受けてこの広告を掲載しています。藍濃道具屋とビジネスを始めて、台湾に通うようになってから、今の日本にないエネルギーと活力を台湾の若い人たちから感じています。そして、その力が同じ方向を向くと大きなうねりとなることを実感しています。小さな源泉から湧きでる清らかな水は、やがて溢れて川へとと流れ、大きな海へと続いていく。今回の「湧泉」で筆記する文字や絵を見ていると水色の淡く透明感ある色が、じわじわ〜っと湧き出るように力をくれます。なんだかとっても不思議な感覚です。病疫に国境はないことを私たちは改めて今回の新型コロナウイルスで思い知らされています。「WHO Can help ?」・・今、私たちができることを。それがこの問いへの答えです。