道頓堀ZAZAにある劇場のひとつが8月末でクローズとなる。
そのクロージングに花を。という企画でお声がけいただいた久しぶりのライブペイントです。
2020年のコロナ禍のなかで、退陣を余儀なくされたいくつもの要素がここにあるわけで。
「道頓堀」=外国人観光客の聖地だった場所。
「道頓堀ZAZA」=その人たちがエンタメを楽めるためのコンテンツを提供した劇場。
「小劇場」=密すぎる
「ライブ、エンタメ」=密すぎる
そのたくさんの要素がぎゅっとしてしまっているのが
今の私たちの暮らすまち。難波だ。もちろんここに繁華街ならではの「食」「酒」
という要素も入ってくるのだけれど。そういったまちで、
次の道に進むためのクロージングイベントだった。
學さんにとっても久しぶりのライブイベントだ。
キャンバスは、「劇場そのもの」。壊してしまう劇場の壁に最後の花を・・・
ということで。どーーーーーんとパノラマに描くことができる。
真夏の桜の花の満開のした。
座席数もちょっとだけのチケットはすでに完売で、
スタッフでさえも観にいけない。なので、オフィスのスクリーンで「有料視聴」を選択。
こういった「有料視聴」がもうちょっと当たり前になっていけばいい、
とはおもうけど。なかなかの壁ではある。有料というハードルは低くない。
1本の線に迷いがない。
その目、そのまつげ、その鼻、その上唇・・・・
巨大な画面のなかに迷いなくひく墨の潔さ、美しさ、
こうやって何度も舞台を経験することで磨かれていく技術がある。
少なくとも、絵師・東學という人物はこのコロナ禍という時代をおおきな糧にすることができている人物だと思う。
フランクザッパの「疫病時代のザッパが吐く息」という本があるのだけど。
そのエネルギーみたいなものが、今回のボディペイントの本や、制作中の13メートルの大作にぎゅっと詰まっているような気がしています。